2018年07月27日18時55分掲載
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国際
武装無人機の輸出政策 米、中国の動きに警戒
7月9日付のThe Washington Times紙は、中国による武装無人機の輸出が、アメリカの軍需産業や安全保障にとって脅威となる可能性があると報じた。
トランプ政権は、軍用無人機システム(UAS)の輸出政策をまとめ、売却先を精査しつつ、米軍事産業が無人機で世界各国からの巨大需要を取り込めるよう動いているという。
一方、中国は、米が輸出を控える地域、例えばパキスタンのようなテロの温床国に対しても、武装無人機を輸出しようとしていると同紙は報道。中国の目的は単純で、経済的利益と最先端技術市場の支配だという。中国製の無人機「虹色5」は、約800万米ドルで、米製の無人機「リーパー」の半分の値である。
同紙は、圧倒的な安さと買い手を選ばないビジネスで、中国が米より有利であると伝えている。中国は、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、エジプトなど、米の同盟国だが米が輸出を拒んでいる国にも実際に輸出をしているという。さらにイラクも、高価な米製より、安価な中国製を選択したと同紙は伝えている。
一方、米ホワイトハウスは、無人機の輸出を促進するため、過程を簡素化すると発表した。ナバロ大統領補佐官(通商担当)は、「米製兵器の輸出を増やせば、同盟国の中国製やロシア製兵器への依存は低下する」と同紙への寄稿で述べている。
〔ND米紙ウィークリーニュース第149号(July 24, 2018)〕
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