2018年07月31日11時51分掲載  無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=201807311151442

遺伝子組み換え/ゲノム編集

環境省、ゲノム編集の手法によっては規制しない方針

 環境省は7月11日、中央環境審議会遺伝子組換え生物等専門委員会でゲノム編集に規制に関する議論を始めた。環境省の原案は、遺伝子を挿入するノックインは規制し、遺伝子の機能を失わせるノックアウトは規制しないというもの。環境省は7月30日、ゲノム編集技術等検討会を8月7日に開くと発表した。傍聴可能で8月3日までに申込み。(有機農業ニュースクリップ) 
 
 ・環境省, 2018-7-30 
  カルタヘナ法におけるゲノム編集技術等検討会(平成30年度第1回)の開催について 
  http://www.env.go.jp/press/105790.html 
 
 ゲノム編集はこれまでの遺伝子組み換えに比べれば成功率はあがるものの、100%ではなく、目的外の遺伝子を改変するオフターゲットの可能性がある。オフターゲットが確実に排除されているかが問題であり、有害な生物を作り出す可能性が指摘されている。 
 
 遺伝子機能を失わせるノックアウトについては、規制しない方針の米国ではすでに商業栽培が始まっている。英国も屋外試験栽培を始めている。ドイツは従来の遺伝子組み換えと同等の方針という。環境省の示した規制枠組みは米国並みのようだ。 
 
 ・毎日, 2018-7-11 
  生物ゲノム編集 遺伝子削除、規制せず 環境省原案 
  https://mainichi.jp/articles/20180712/k00/00m/040/096000c 
 
 生活クラブ生協は7月11日、ゲノム編集作物には食品としての安全性、生物多様性などで懸念が残るとして、国に予防原則に則ること、情報の開示、消費者の選択権を担保するトレーサビリティと表示制度の確立を求める意見を表明した。 
 
 ・生活クラブ生協, 2018-7-11 
  ゲノム編集技術の利用について、生活クラブ生協連合会が規制管理ルールの確立を求める意見を発表しました 
  http://seikatsuclub.coop/coop/press/20180711g.html 
 
【関連記事】 
 ・環境省 ゲノム編集とカルタヘナ法の関係整理に着手 
  http://organic-newsclip.info/log/2018/18060927-1.html 


Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
  • 日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
  • 印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。