2018年08月04日13時02分掲載  無料記事
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国際

苦境の韓国保守派 トランプ大統領が追い打ち

 7月15日付のThe Washington Postは、韓国保守勢力の苦境について報じた。 
 同紙によると、トランプ米大統領が就任後に主張していた北朝鮮に対する過激な発言や好戦的な考え方、リベラル政治を軽視する姿は、ここ数十年間、韓国保守派を支配してきた思想に合致していた。韓国の政治的右派は長きに渡って、「北朝鮮への深い憎悪」と「米国との軍事同盟への変わらぬ支持」を政策の基盤としてきたからだ。 
 しかし米朝首脳会談が行われ、トランプ政権が文在寅政権と協力を示すような姿勢を表明するようになった今では、大多数の右派は、トランプ氏を自らの思想と対立する人物であると認識を改め、保守派にとって「災難」であると認めているという。 
 なお同紙によると、韓国の保守派は、朴前大統領弾劾の時から国内で支持が減っている。2020年の大統領選に勝つには若年層の支持が必要だが、若者による反朴大統領デモがあった際、韓国政府内で戒厳令が検討されていたことが表沙汰となって以降はそれも難しくなっているという。 
 6月に行われた地方選挙で、保守政党である「自由韓国党」は「共に民主党」に屈辱的な敗北を喫しており、文在寅大統領は、今や約70%という高い支持率を誇っている。この数字は、多くの元右派政党支持者が同氏を支持している状況を示唆していると同紙は述べている。今後保守派は、北朝鮮へのスタンスを変えるべき時に来ていると同紙は分析している。 
〔ND米紙ウィークリーニュース第150号(July 30, 2018)〕 
 
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