2018年08月26日11時53分掲載
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国際
サウジ、カナダに反発 内政干渉への嫌悪感表明か
8月6日付のThe Washington Post紙は、カナダ外相がサウジアラビア政府に対して、カナダに親類のいる女性人権活動家の釈放を求めているが、サウジアラビア政府は「露骨な内政干渉」であると批判をしたと報じた。
同日、サウジアラビア政府は、駐サウジ・カナダ大使を24時間以内に国外退去させ、カナダとの貿易・投資を停止することを怒りと共に表明したという。
また同紙は、同国とカナダとの交換留学プログラムも中止されると報道。さらにサウジ国営航空会社は「8月13日からカナダ行きの便を一時的に差し控える」と述べている。
サウジアラビアはムハンマド・ビン・サルマン皇太子による独裁的な体制が続いており、反体制派に対して厳重な取り締まりを行っているという。
カナダのクリスティア・フリーランド外務大臣は、人権擁護と言論の自由を強固に守ることを宣言し、「サウジアラビアの学生に対しても、カナダ留学の機会は開かれるべきである」と主張した。
カナダにとって、サウジアラビアは湾岸諸国の中で2番目に大きな輸出相手国でもある。カナダのトルドー首相は、カナダが輸出する武器がサウジ国内の人権抑圧に利用されていることに懸念を抱いているものの、決定的な証拠もないため、取引を継続していると同紙は報じている。
〔ND米紙ウィークリーニュース第152号(August 24, 2018)〕
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