2018年09月16日13時01分掲載
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国際
冷戦の舞台、台湾「金門島」 中国への依存強める
9月2日付のThe New York 紙は、台湾本島から離れた金門島が、中国への依存を強めていると報じた。
金門島は、1949年国共内戦に敗れた国民党が台湾に逃れて以降、台湾の統治下にある。中台分裂で共産党が勝利を収めて以降、海を挟んで砲撃戦が行われていた。
しかし、同紙によると、今日では金門島と中国との関係がより緊密になっているという。福建省アモイの空港と金門島を結ぶ橋が建設されれば、地理的距離も接近するだろうと同紙は伝えている。また、中国から金門島に飲料水を運ぶ送水管の運用も開始されており、近々、中国から安価な電気も供給されるという。
中国の国務院台湾事務弁公室の劉結一氏は、金門島で「1つの中国」を主張した。中国への反発が強い台湾本土ではほとんどなされたことがない主張であるという。
一方、台湾民進党の王定宇立法委員は、「金門島は、自由と民主主義を享受しており、全体主義の中国の一部になることを住民が望むはずはない」と主張している。金門島は、中国人観光客増加や環境問題などから生じる水不足を抱えており、その課題を解決するために中国に近づく姿勢を見せるのは自然ななりゆきであると中台関係の専門家は述べている。
〔ND米紙ウィークリーニュース第154号(September 15, 2018)〕
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