2018年11月05日23時08分掲載
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国際
露正教会、総主教庁と断絶 ウクライナ正教会独立で
10月15日付のThe New York Times紙は、「ロシア正教会がコンスタンティノープル総主教庁との関係を断絶すると発表した」と報じた。
東方正教会で最高権威である総主教庁が、ウクライナ正教会の独立を承認したためである。
断絶宣言したミンスク教会会議で、ロシア正教会は信者に対し、総主教庁による聖体拝領、洗礼や交流などの儀式への参加を禁止した。ウクライナ正教会は法的にロシアの管轄下にあり、「総主教庁による独立承認は違法である」と主張する。
同紙は、激しい反発の背景として、ウクライナ正教会にロシア正教会の3分の1にあたる信者がおり、独立によりロシア正教会の権威が失墜することを恐れていることや、キエフがロシア正教会発祥の地であることを指摘。
また、2014年のクリミア侵攻で、ウクライナの信者がロシア政府に反発していることもその要因であるとしている。
ロシアのプーチン大統領は、アメリカがロシアの影響力低下を狙い、今回の問題に関与していると主張する。
ウクライナ正教会独立問題をめぐり、全世界の他の東方正教会は、富と支配力を持つロシア正教会側につくのか、それとも権威あるコンスタンティノープル総主教庁につくのかが問われていると同紙は報じている。
〔ND米紙ウィークリーニュース第159号(October 30, 2018)〕
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