2019年01月14日02時21分掲載
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コラム
根強い偏見を表す英語 bigotry
最近、ニューヨークタイムズの社説や寄稿などを読んでいてbigotryという単語に何度もお目にかかりました。辞書を引いてみると、頑固な偏見とか、頑迷とか、偏屈などと書いてあります。偏見と言うとすぐに浮かんでくるのはprejudiceですが、これには先入観という訳もあります。一方、bigotryはprejudiceよりももっと偏見の度合が根強いのかもしれません。この単語がどこで出てきたかと言えばまずは、トランプ大統領批判の社説でした。
その語源はインターネットの辞典では一説によるとフランス語のbigotという単語である、説明されていました。実際に仏和辞典を引いてみると、bigotには「信心に凝り固まった」という形容詞と「信心に凝り固まった人」という名詞の意味がありました。実は英語でもbigotry以外に、単語bigotで偏見を持った人、という意味があります。
インターネットの辞典ではbigotの語源として1つの説が紹介されていましたが真偽はともかく、興味深かったので紹介します。bigotはフランス人が外来のノルマン人の性質を指した言葉だそうです。信心深いノルマン人がしばしば誓いごとをするときに”by God" と言うのを口癖にしていたことから、それがなまって by → bi , God →gotとなったというのです。このノルマン人と言うのは北欧のバイキングをほぼ指すというように説明されていました。このバイキングたちは北欧の国家群をのちに建国し、またキリスト教徒に改宗したとされます。フランス人に比べて、ノルマン人を頑迷な人と見ることも、1つの根強い偏見と言えるかもしれません。
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