2019年04月07日14時20分掲載  無料記事
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沖縄/日米安保

戦慄の自衛隊の南西シフト 軍事ジャーナリスト小西誠さんインタビュー  撮影・編集:見雪恵美

 南西諸島の軍事要塞化「南西シフト」がまったなしで進められている。日本政府は3月22日、南西諸島に陸上自衛隊の部隊を新たに配置することを閣議決定した。記者は、3月8日この問題に詳しい軍事ジャーナリストの小西誠さんにインタビューした。 
 
80分全編 
https://www.youtube.com/watch?v=BEId-Givngk&feature=youtu.be 
 
10分短縮版 
https://www.youtube.com/watch?v=_Ajx4ZfZN_8&feature=youtu.be 
 
 住民の反対の声を無視して、26日、沖縄・宮古島市には警備部隊約380人が配置される。鹿児島・奄美大島では、奄美駐屯地と瀬戸内分屯地に警備部隊と地対空・地対艦ミサイル部隊の計約550人が新編される。 
 
 沖縄・辺野古新基地建設や、宮古島・石垣島・奄美大島のミサイル基地建設工事、与那国島の駐屯地工事を、日本政府がなぜ強引に進めようとしているのか。そして、日米政府の考えている「対中国・日米共同作戦」の驚愕の実態とは何か。 
 
 世間を騒がした「PKO日報問題」の裏で「南西シフトの戦略」が隠されていたことを小西さんは語ってくれた。「政府がやろうとしているのは軍事による砲艦外交。その行き着く先は、日中軍事衝突であり、ひいては太平洋全域をまきこむ戦争に拡大する心配がある」という。 
 
 
 小西さんがいま危惧しているのは、この自衛隊の「南西シフト」問題が、日本の識者や社会運動をやっている人たちの間に知られていないこと。 
「今はじまっているのは、対中国の大規模な作戦計画です。宮古島・石垣島・奄美大島の住民たちは孤立しながらも、必死になって抵抗しています。ぜひこの事実を知らせ広げてください。できれば現地の状況をみてください」と小西さんは訴えた。ぜひインタビュー動画をご覧ください。 
 
(ニュースサイト『レイバーネット日本』からの転載) 
 
 
 
●小西さんの最新本をご紹介 
 
『「自衛隊の南西シフト」戦慄の対中国・日米共同作戦の実態』 
 これは220枚の写真と図がはいっており、あえて文章を少なくしたもの。非常にわかりやすい解説になっている。 
むずかしい、エア・シー・バトルやオフショア・コントロールの説明も全部入っている。 
また、日米豪英仏印の対中国包囲網づくり、安倍晋三の「セキュリティ・ダイヤモンド構造」というとんでもない 
戦略も載っている。必読の一冊。 
 
☆ 沖縄は日本列島の、わずか0.6%の島。人口も全国の100分の1で約140万人。その島に70%以上の基地が集中している。これを容認してきた本土のわたしたちは、責任は大きい。 
そのうえに着々とすすむ自衛隊の配備。いま「NO」と声をあげないと取り返しのつかないことになる。 
沖縄〜奄美すべてを戦場にしないためにも、全国から声をあげていきたい。 


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