2019年06月17日14時03分掲載
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政治
「野党に聞く」(3) 玉木雄一郎・国民民主党代表 2019.6.12 jnpc
「野党に聞く」(3) 玉木雄一郎・国民民主党代表 2019.6.12
jnpc 司会 平井文夫 日本記者クラブ企画委員(フジテレビ)
https://www.youtube.com/watch?v=YMzyNwnFl4c
玉木雄一郎・国民民主党代表が政党のカラーを出しつつ、野党共闘を進めていく姿勢について話している。リベラルから穏健保守までカバーする改革中道政党。経済を大きく3つに分けると、政府と企業と家計。この3つのバランスが非常に悪くなっていることが問題だと言う。そこから年金が不足している将来の危機も派生している。自民党の経済政策は企業をテコ入れしたが、家計が置き去りにされた。そこで国民民主党は家計を底上げして消費力を高める政策に力を入れると言う。
年金の所得代替率50%がどうなのか。貯金ゼロでも不安ゼロの社会をどう実現するか。長期的に賃金は下降してきた。こうした中で高齢者数が増えていく中で、高齢者の貧困問題をどう解決するか。高齢になった時の不安のために、現役世代を含めて消費が落ちていることが日本経済を冷やしていると指摘する。そこで税制を変えなくてはならない。
玉木氏個人としては、ベイシックインカムとして、75歳になった時に1人あたり最低でも年間100万円の支給を考えてみたい。これくらいあれば貯金ゼロでもなんとか生きていけるのではないか。それには4%くらいの増税が必要になってくるが、消費税を凍結する中で、どうするか。現状の税制では累進課税と言っているが、所得が年間1億円を超えると所得税負担率が下がっているのはおかしいのではないか。応能負担が大切だ。
さらに未来への大胆な投資として、文教と科学技術の予算が足りていない。過少投資の30年だったと考えられるので、重点3分野に今後20年くらいで300兆円くらい投資すべきだと考えている。教育、科学技術を中心とした研究開発、防災を中心とした社会インフラである。これを国債を発行して賄うことが必要である。高度経済成長時代のような建設国債中心から、将来は国債を人と技術に使っていかなくてはならない。
一連の野党インタビューの中で、おそらく最もきめ細かな経済政策を語ったのが玉木氏だろう。国民民主党を支持するかどうかは別として、その話の中には現状の日本経済に関する知識がまとめられており、聞くに値する内容だ。
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