2019年08月29日11時35分掲載  無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=201908291135144

アフリカ

【西サハラ緊急情報】  西サハラ大統領がTICAD7出席!  平田伊都子

 楽しみにしていたTICAD7取材に出かけました。 無所属の筆者は、外務省に命じられるまま、7月に取材許可申請をして、8月に取材許可を取得し、8月26日には取材識別証をTICAD 7プレスセンターに取りに行きました。 前回と同じくパシフィコ横浜会議センターに入ろうとして、、驚きました。 玄関にアフリカ55か国の国旗が翻ってない! 受付にもアフリカ諸国の旗がない!! TICAD7の前々日だからかな?と優しく解釈して、閑散としたTICAD会場を後にしました。 ところが、開会式の日も、アフリカ諸国の旗は 
玄関はおろか、会議場内にもゲストの席にもない!!! 共同主催者であるAUアフリカ連合旗と国連旗と世銀旗と日本の旗が、しなだれておりました。 
 
TICAD7にSADR西サハラ難民政府大統領が出席!: 
TICAD7は5月28日14:30、写真撮影から始まった。振袖の女性達数十人が会場に吸い込まれていったが、カメラ取材のみで、私たちペン記者が入場を許されたのは、1時間遅れだった。それでも、コンサート会場に入るファンの気分で、マダガスカル島からきた女性記者と笑いながら扉を開けた。雛段では、アントニオ・グテーレス国連事務総長の英語演説が終ろうとしていた。我々取材陣は壇から約30メートルは離れた、一角に隔離され、動こうとすると黒装束の外務省関係者が飛んでくる。 
 続いて、ムーサ―AUアフリカ連合事務総長がフランス語で演説をし、AUアフリカ連合の存在感を示した。会議の議長はシシ・エジプト大統領、アラビア語で通した。安倍総理の後ろに控えた河野太郎外務大臣は、相当、お疲れの様だった。 
突然バラバラと多数のSPが雛段に雪崩れ込んできて、安倍総理の紹介を受けて麻生財務大臣が議長席に着いた。弟分の太郎が疲労困憊しているのに、兄貴分の太郎は元気溌剌、用意された英語原稿をべらんめえ調でまくし立てた。マダガスカルの女性記者に通訳するのが大変だった。大臣殿、議長のシシ大統領も母国語だったし、日本語で十分、、日本語を大事にしてください。会議は、アフリカ諸国の代表演説が延々と続いた。筆者は<アフリカ最後の植民地>の一言を期待したが、終に聞こえてこなかった。 
 それでもいい、とにかく、ブラヒム・ガリ西サハラ難民大統領、ラミン・バーリAUアフリカ連合大使、アブダティ・ブライカ大統領補佐官、ワリド・サレク外務大臣に会えたのです。外務大臣しか送ってこなかったモロッコの負けです。 
 
▲皀蹈奪海送ったのは?: 
 中断している国連の西サハラ両当事者交渉には、アルジェリアとモーリタニアの両隣国がオブザーバーとして絡んでいる。しかしTICAD7には、アルジェリアはサブリ外務大臣をモーリタニアは政府高官を送った。約50か国が参加したと言われているが、首脳を送ってきたのは西サハラを含め30か国ぐらいと思われる。 
 モロッコは事前発表で、ムへイン・ジャズリ・モロッコ外務省高官を送る予定だったが。結局、喧嘩に強いナセル・ブリタ外務大臣を送り込んできた。嵐を呼ぶブリタが登場して、格闘を期待するむきもあるようだが、とりわけ日本の外務省はもめ事を嫌う。 
 既にモロッコのメデイアは、「河野太郎外務大臣は西サハラを国家承認しないし、TICAD7への招待はあり得ないと言ったじゃないか」と、喧嘩ごしだ。さらに、「高橋克彦外務省中東アフリカ局審議官は、日本の西サハラに対する立場は不変だと明言し、日本とモロッコの良好な関係を強調したじゃないか、、」と詰め寄っている。MWN(モロッコ世界ニュース)は、「ポリサリオ(西サハラ)の招待で、モロッコが今後もTICADに協力するかどうか?、この会議後、日本の取る態度次第で友好国日本に対するモロッコ外交が冷却することもありうる」と、脅しをかけている。 
 
➂ 国連は?: 
 グテーレス国連事務総長は、「アフリカはこれまでになく強い希望の風が吹く、ダイナミックなチャンスに恵まれている。その中で、TICADはアフリカの自主性と国際的なパートナーシップを造り上げてきた」と、TICADアフリカ開発会議にお世辞を言った。 
 TICAD7の開催中に、グテーレス国連事務総長はマハマド・ニジェール大統領に会い、サヘル地域のテロ対策に協力を求めた。 
 グテーレス国連事務総長のメインテーマは、9月に始まる環境と気候温暖化国際会議に向けられていた。そして、日本滞在もそこそこに、8月29日にはコンゴ共和国に向かった。 
 グテーレス国連事務総長の記者会見で、西サハラ問題を聞こうと手ぐすね引いていたが、梯子を下ろされてしまった。この場を借りて、グテーレス国連事務総長に公開質問をします。「5月22日に国連事務総長個人特使ホルスト・ケーラー元ドイツ大統領を電話一本で解任して以来、西サハラ国連事務総長個人特使は空席になったまま、国連両当事者交渉は長らく中断しています。10月末には、ミヌルソMINURSO(国連西サハラ人民投票監視団)の期限が切れます。国連事務総長は何の対策もせず、このまま西サハラの難民と被占領民を見捨てるお積りですか?」 
 
 TICAD7開会式では、メインゲストとメイン議長団が退席すると、参加者は三分の一以上に減りました。 空いた席に座ろうとしたら、黒装束の外務省関係者に怒られました。 
 気が付くと、お客さんより黒装束の方が多いように感じられました。 そんなザワついたやる気のない会議でも、西サハラ代表団は席を立たず最後まで真摯に発言を聞いておりました。 大統領を送り込んだ西サハラは、モロッコから一本、技を取りました。 
 参加することに意義があるのは、オリンピックだけではありませせん ! 
 
 
Youtube2018年7月アップの「人民投票」(Referendum)をご案内。 
「人民投票」日本語版 URL :https://youtu.be/Skx5CP3lMLc 
「Referendum」英語版 URL: https://youtu.be/v0awSc25BUU 
 
Youtubeに2018年4月アップした「ラストコロニー西サハラ」もよろしくお願いします。 
「ラストコロニー西サハラ 日本語版URL:https://youtu.be/yeZvmTh0kGo 
「Last Colony in Africa]  英語版URL:  https://youtu.be/au5p6mxvheo 
 
 
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名敏之     2019年8月29日 
SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子 


Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
  • 日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
  • 印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。