2019年09月30日22時13分掲載  無料記事
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経済

明日から消費税増税 貧困者・高齢者から二重の収奪、地域社会は消えていく

 明日10月1日から消費税値上げ。メディアはポイント還元の解説を熱心に報じているが、その陰で何が進むかはいっこう報じない。キャッシュレス化によるポイント還元は、それに対応できない貧困者・高齢者を二重の収奪のさらすと同時に、零細商業者から顧客を奪い取る。地域社会はどうにもならなくなるだろう。(大野和興) 
 
もともと消費税そのものが貧困者からもまんべんなく富裕層と同じ税金を取る仕組みで、経済的公正を著しく損なう性質をもっている。その上、軽減策と称して実行されるポイント還元はカードやスマホを使い人にしか恩恵がない。70歳以上の高齢者でこの流れに乗れる人はそんなに多くはないはずだ、 
 また、カードは一定の安定した所得がないと審査からはじまれてしまう。職を離れた労働者や農漁民、一人親方などがあたらにカードを取得することは難しい。若くても非正規やアルバイトでくらしといる人も同様だ。これらの経済的社会的弱者は税金を払う時と買い物をする時の両方で二重に収奪されることになる。 
 
 もう一つ深刻なのは、零細商業者である。地域の人の生活を支え、地域の人に買ってもらうことで地域に支えられるという関係性の中で商いを通して地域社会の一翼を担ってきた人たちがキャッシュレス化に乗り遅れることで急速に消えていくことが目にみえる。町は空洞化し、コンビニだけが生き残り、郊外にドラッグストアやファストフード店をはじめとする東京に本拠を置く大手企業だけが立地する。 
 こうしてこの国から地域社会が消滅し、ますます住みづらくなる。 


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