2019年12月26日15時56分掲載  無料記事
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コラム

新聞配達店の異変  

  先日、朝日新聞から毎日新聞に30年ぶりに新聞の変更をしたことを書きました。首相の懇談会に参加せず、権力から独立した路線を取ろうとする毎日新聞を応援するためです。いつも新聞を届けてくださる朝日新聞の配達店の人に申しわけないな、と思って電話したら、「何か当方のことが原因ですか?」と聞かれるので、配達店の方には何の不満もありません、と答えました。「新聞を替えるものですから」と言って毎日新聞に替えることを告げると、「それならうちからお届けできますよ」という答えでした。 
 
  いったい何が起きているのだろう・・・30年前、僕が朝日新聞奨学生として朝日新聞配達店で新聞を配っていた時は、毎日新聞を配るということはなかったのですが。聞いてみると、新聞配達店も販売部数縮小の影響もあり、この界隈では毎日新聞配達店の配達員の数が今、少ないため、銘柄を越えて近くの新聞配達店同士で互いに助け合って営業しているのだそうです。知りませんでした。 
 
  今、新聞業界はデジタル化を進めていて、デジタル配信だともっと安く読めますから、将来デジタルネイティブが大半になると、配達店のビジネスモデルも変化を余儀なくされるでしょう。経済誌でも、何十年後にある職業とない職業の特集などをときどきやっていますが、身近なところで少しずつ変化は起きつつあるようです。これまで新聞配達で進学できた人は多かったのですから、この変化を喜んでばかりいることはできません。 


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