2020年01月14日00時27分掲載
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コラム
首相飯友メディア幹部たちとバブル戦犯たち
せっかく抜けたと思った毎日新聞が再び首相飯友に返り咲き、来月は東京新聞に替えるべきかと思い始めた。メディア幹部が疑惑の渦中にいる首相に真相取材をしたり、厳しい質問を浴びせたりすべき最も大切な時期に、当の首相としゃぶしゃぶ会食を行っていたのである。毎日新聞の広告塔らしき幹部は、これを悲しみながらも、首相の懇談会に参加しない記者もいるのだからそれも「多様性」だとか。さらにそれこそ毎日新聞の良いところ、とまで言う御仁も・・・。そういう言葉は正直言って、不審に思っている読者の心にはひっかからないのではなかろうか。私はこれらの新聞社は全部なくなっても構わないと思う。
これを見て思い出したのはバブル崩壊の責任をほとんど誰も取らなかったことだ。日本経済が歪んで、未来を沈没させることを理解しながら、当時の銀行の支店長や企業経営者たちはギャンブルに勤しみ、血と暗黒の30年を招いた。自殺者は30万人を超す。当時の支店長たちはバブル経済が崩壊しても責任を取ろうとせず、<自分が支店長でいる間だけは倒産しないでくれ>、と不良債権の貸し先である企業の社長らに頼み込んでさえいた。だから、何十億円の債権を持っていても、返済額毎月1万円で返済期間8000年みたいな、無茶苦茶なスキームで延命させたりしていた。倒産したら貸し倒れが確定してしまい、自分の成績に響くからだ。こうした経営者や支店長たちは、未来に何の責任も感じていなかったに違いない。ただただ大切なことは自分の「今ここ」だけだ。
西園寺金五郎
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