2020年04月03日18時06分掲載
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検証・メディア
８割近くが将来に不安／女性の6割が「性差別ある」 新聞・通信社の働き方・将来性アンケート
新聞労連が昨年10月から12月にかけて実施した「新聞・通信社の働き方・将来性に関する」アンケートで、産業、企業の将来性に大きな不安を抱えていることが明らかになりました。設問は多岐にわたっていますが、特徴的な結果に絞ってお伝えします。アンケート回答は。1236人（女性400人、男性807人、無回答など29人）。（福島清）
「新聞産業の将来性」に大きな不安を抱えていることが浮かび上がりました。
▽新聞産業に将来性を感じるか、の問いに
「感じる」22％（女性23.9、男性21）
「感じない」78％（同76.1、同79）
回答者の8割近くが「将来性を感じない」となっています。
▽将来性を感じる事業（職域、職種）は、の問いに（複数回答）
デジタル88.1％、編集78.9％、事業42.6％
▽将来性を感じない事業（職種、職域）は（複数回答）
販売72.1％、広告64.9％、印刷42.4％
▽新聞産業の将来性を妨げていると感じているものは、の問いに（複数回答）
「過度な前例踏襲の横行」57.4％、「顧客(読者など)目線の欠如」56.5％、「デジタルヘの無理解」56％、「硬直化した人事」45.8％。
分析した新聞労連は、「新聞・通信社の組織の硬直化への不満が強く示される結果」であり、さらに女性の方が強く、「硬直化した人事」「組織の縦割り」弊害をあげ、男性に比べ10ポイント以上になっていると報告しています。
今後も働き続ける、続けられるかの問いにほぼ半数の回答者が否定的となっています。
▽10年後も働き続けられるか
「続けられる」 47.8％（女性40.8、男性51.6）
「続けられない」52.2％（同59.3、同48.4）
▽働き方が厳ししいことを理由に辞めたいと思ったか
「ある」45.7％ (女性54%、男性40.9)
「ない」54.3％（同46%、同59.1）
女性の６割もが「性差別がある」と回答しています。
▽賃金・待遇や働く上で、性別による差別があると感じるか
「とてもある」12.4％（女性21.5、男性7.9）
「どちらかといえばある」34.8％（同39、同32.8）
女性は上記の「ある」との回答者が60.5%になっています。
「どちらかといえばない」「ない」は全体で47.9％（同34,3、同39,9）となっています。
女性回答者からは「政治部、経済部などの昔ながらの本流の領域は男性記者。教育、子育て、福祉、生活、ジェンダーなどの領域は女性記者の担当となることが多い」という指摘や管理職やデスクに女性が少ない現状から、将来のキャリアが見通せないという意見が上がっています。
▽ハラスメント被害 女性６割
深刻な問題を投げかけているのが、ハラスメントです。
直近（過去3年）の状況を探る設間に、ハラスメント被害を「経験した」「経験し、同僚の被害も見聞きした」を合わせると、男性が28.9％だったが、女性は58.4％と２倍になっています。被害内容では、セクハラ被害が圧倒的に多く、「性的関係を求められた」という回答が13.3％もありました。男性ではパワハラ被害に集中しています。
ハラスメントにこつながる風土について問いかけたところ、
� 嵜夕衂埖�によるストレス」47.4％、�� 「処分が甘い、処分を公表しない」38.4％、�� 「人権意識の低さ」34.3％、�� 「慢性的な長時間労働」32.1％、などとなっています。
分析コメントには「長時間過密労働と要員不足による問題が根底にある」「組織として対応していない、もしくは対応できていない」状況が長年続き、「不満のはけ口」としてパワハラが多発しており「負のスパイラルに業界全体が陥っている」「会社組織として真剣に向き合おうとしていないことが推認」されると、指摘しています。
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