2020年04月09日14時29分掲載
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文化
私たちはコロナにどう向き合うか 藤原辰史『パンデミックを生きる指針〜歴史的アプローチ』をお勧めする
冷徹に資料を読み込む歴史研究者の視点で新型肺炎コロナがもたらした世界史的な状況を考え抜き、国家、家族、社会、感染症の世界史、清潔と不潔とナチズム…。そのことに私たちはどう向き合うか、を語った論文が静かに読まれ、広まっている。今、コロナウィルスのパンデミックという事態を前に、私たちが歴史から学ぶべきことは何か。それを基本に何に取組むべきか。岩波新書編集部のホームページに、数日前に掲載された、藤原辰史准教授(京都大学人文科学研究所、農業史)による『パンデミックを生きる指針〜歴史的アプローチ』をお勧めする。40歳代のまだ若い知性であるが、希望を感じさせる力を持っている。(伊藤一二三)
藤原論文は以下で読めます――
https://www.iwanamishinsho80.com/post/pandemic
アベ政権の出した「緊急事態宣言」について、野党の「遅すぎる」といった意見もあり、また、世情としては「何となくやむなし」といった雰囲気も見える。しかし、信頼できない政権による「緊急事態宣言」について、大きな疑問も巻き起こっている。アベ政権の出した「緊急事態宣言」について、野党の「遅すぎる」といった意見もあり、また、世情としては「何となくやむなし」といった雰囲気も見える。しかし、信頼できない政権による「緊急事態宣言」について、大きな疑問も巻き起こっている。この事態を改憲に結び付けようとする動きもある。
そもそも、アベ政権は、当初は東京オリンピックを開催したいばかりに感染数を低く見積もり、検査も十分にはしないといった誤った方針を立て、IOCとの協議や世界各国の実情から、オリンピック延期がやむなしとなって以後、右往左往、アベノマスクで世界の失笑を買い、最後は108兆円の大盤振舞いで何とか人気を維持しているようにしか見えない。そして、いよいよ、この「緊急事態宣言」を改憲策動に結び付ける発言も始めている。
本来、国として実施すべき医療・福祉等の政策を尽くす前に、「緊急事態」と不安を煽り、見せかけの国家主義の力を国民に植え付ける演技になっていないか。国家予算1年分を越える大盤振舞いには、様々な苦境に立たされている国民・弱者・感染者を守る本当の成果はあるのか、疑問は山積している。こうした観察は、実は多くの国民、識者が抱いていると思われる。
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