2020年04月12日21時30分掲載
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農と食
増加に転じたネオニコ系農薬出荷量
国立環境研究所はこのほど、化学物質データベースを更新し、2018年度の農薬出荷量データを公開した。2014年から徐々に使用量が低下してきたネオニコチノイド系農薬は、2014年とほぼ同じにまで出荷量を増やした。この間出荷量が減少してきたフィプロニル系を含めても、浸透性農薬の出荷量は増加した。(有機農業ニュースクリップ)
2017年12月に新規登録になったスルホキサフロルは約5トンが出荷された。一方、2015年12月に新規登録になったフルピラジフロンは、2018年も実質的な出荷がなかった。
●浸透性農薬出荷量(2018年) [トンまたはKL]
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ネオニコ系 ネオニコ系+フィプロニル系
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年 出荷量 前年比 出荷量 前年比
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2014 430.9 100.0% 498.7 100.0%
2015 428.9 99.5% 486.4 97.5%
2016 420.6 97.6% 472.4 94.7%
2017 416.3 96.6% 466.8 93.6%
2018 430.7 100.0% 481.6 96.6%
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・国立環境研究所
化学物質データベース
https://www.nies.go.jp/kisplus/src_chem/chem
・出荷量推移(1993年〜2018年) ※グラフ
http://organic-newsclip.info/nouyaku/neonico-data.html#_graph
・浸透性農薬出荷量(2018年) ※まとめのPDF
http://organic-newsclip.info/nouyaku/systemic_2018.pdf
●相次ぐ新規登録
今年に入り農水省は毎月のように新規登録し、ネオニコチノイド系で5種類、フィプロニル系で1種類を登録した。1月には、アース製薬のジノテフランなど4種類の殺虫剤・殺ダニ剤・殺菌剤の混合剤1種類を新規登録。2月には三井化学アグロとクミアイ化学工業の合せて3種類のジノテフラン混合剤と、ニチノーサービスのトリフルメゾピリム混合剤1種類を新規登録。3月は、北興化学工業のフィプロニルとスピノサドの混合剤1種類を新規登録した。アース製薬のジノテフラン混合剤を除き、いずれも稲用である。
(参考)
・ネオニコチノイド系・フェニルピラゾール系農薬データ
http://organic-newsclip.info/nouyaku/neonico-data.html
・ネオニコチノイド農薬関連年表
http://organic-newsclip.info/nouyaku/neonico-table.html
・ネオニコチノイド農薬:各国の規制状況
http://organic-newsclip.info/nouyaku/regulation-neonico-table.html
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