2020年05月07日13時51分掲載  無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=202005071351084

外国人労働者

コロナ禍で困難に直面する外国人労働者〜支援団体が多言語版「労働問題Q&A」を発表

新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、政府は緊急事態宣言の期間を5月31日まで延長することを決定した。これまで求められてきた行動自粛が継続することで、経済面へのダメージの深刻化は必須で、既にコロナに起因する企業倒産件数が35都道府県の114社に上るとの調査結果も出されている(東京商工リサーチ調べ)。企業の倒産や事業規模の縮小が続けば雇用面への影響は避けられないが、日本人以上に厳しい状況に置かれているのが外国人労働者だろう。 
 
ミャンマーを始めとした東南アジア出身の外国人労働者の支援を行なっている「APFS労働組合」の山口智之委員長は、「4月の緊急事態宣言の発令と前後して、組合に寄せられる外国人労働者からの相談件数は倍増」しており、宣言の期間延長によって、特に外国人労働者が多く働いている飲食店の経営悪化が見込まれることから、「今後、飲食店の休業・廃業増加に伴って、外国人労働者の解雇や賃金未払いなどの問題が更に増える可能性がある」との危惧を示している。 
 
当たり前のことだが、ウイルス感染のリスクは国籍・人種を問わない。緊急事態宣言の延長による困惑が広がる中、ともに社会を構成する在日外国人に対する支援が滞ることがあってはならない。 
新型コロナの問題は、現在の社会が抱えている問題や制度矛盾をもあぶり出しているが、皆が等しく困難を抱える状況だからこそ、私たちは真の「共生社会」のあり方についても考えていくべきだろう。 
 
コロナの影響で発生しうる労働問題、特に外国人労働者が直面する可能性の高いものに関しては、「日本労働弁護団」と「移住者と連帯する全国ネットワーク」による多言語版のQ&Aが公表されている。 
 
https://covid19-labourqanda.jimdosite.com/ 


Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
  • 日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
  • 印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。