2020年05月20日00時27分掲載
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コラム
ポスト安倍時代の「Nスぺ」に期待したいさらなる特集案 2 題
4、「北方領土交渉の真実 なぜ遠ざかるのか」
安倍首相がレガシーに、と北方領土問題の解決を望んだロシア・プーチン大統領との日ロ首脳会談。2016年には地元の長門に招待し、2019年9月には「ゴールまで、ウラジーミル、2人の力で、駆けて、駆け、駆け抜けようではありませんか」と語りかけた安倍首相。ところが、4島は戻ってくるどころか、2島が日本に帰属しているのかすらも危うくなった。なぜこうなったのか。時々のNHK解説委員による解説の映像を織り込みながら、NHK自らが過去の報道を自己検証する。そして交渉の全貌をロシアや安倍政権に詳しい専門家やジャーナリストが徹底検証する。
5、「NHK経営委員会の真実 圧力はいかにかけられたのか」
NHK経営委員会とはいったいどのような組織なのか。その役割は何か、人選はどう行われているのか。なぜジャーナリズムに無知な人間が委員や委員長に抜擢されるのか。そこで何が話し合われるのか。NHK経営委員会の実像を過去の記録も含めて見せながら、2018年のかんぽ生命保険の不適切販売をめぐるクローズアップ現代+の報道に、なぜ当時の石原進・NHK経営委員長らがNHKの上田良一会長に対して番組制作に圧力をかけるという前代未聞の事件が起きたのか、この謎に迫っていく。石原進氏がNHK経営委員に抜擢されて以後、実態的にはNHKの最高権力者である経営委員長になるまでの石原氏の歩みを局員や経営委員らの証言を交えながら、そこで起きたNHKの変化と、NHK経営委員会のあり方をまじえて徹底検証する。
今、NHKほど潜在的な意味で美味しい放送局はありません。国民が見たい番組のネタは自局の中に山ほど積みあがっています。日本最長の安倍時代の検証番組が今か今かと国民的に待たれているです。日本国民はかつてなく真実に飢えています。まさにNHKは明後日、名作になるネタの宝庫です。
矢口鉄太郎
■ポスト安倍時代の「Nスぺ」に期待したい特集案3題(2017年の記事)
1、「なぜ日本人の人質を救えなかったのか」
2015年1月から2月にかけ、日本人はISILの人質になった二人の日本人の運命を思い、怒りと恐怖にとらわれた。なぜ日本政府は後藤健二さんと湯川遥菜さんを救うことができなかったのか。なぜ救援本部はヨルダンに置かれ、ISILと交渉能力のあったトルコに置かれなかったのか。その後、政府の検証委員会が開かれ「問題なし」との結論となった。だが、日本人の命を守るために独立した検証を行う必要がある。
2、「首相の夕食会 メディア幹部と何をしてきたのか」
2012年12月に第二次安倍政権が誕生してから、その最大の特徴は首相がマスメディアの幹部を集めて夕食会を開くことだ。欧米先進国の報道機関ではありえない異様な集まりは今日に至っても続けられている。NHK、朝日新聞、テレビ朝日、毎日新聞、読売新聞、日本テレビ、・・・・おびただしい数のマスメディアの編集委員や解説委員が安倍首相と夕食を共にした。時どきの夕食会で、レストランは誰によってどのように決められていたのか。何が料理として出されたのか。そこで何が話し合われたのか。それが報道にどのような影響を与え、政局を動かしたのかをニュース映像も交えて検証する。
3、「前川前文科省事務次官のインタビューの真実」
加計学園に対して内閣府が便宜供与を行ったのではないか。その真相を知る文科省の前川喜平前事務次官に最初にインタビューしたのはNHKだった。ところがそのVTRは放送されなかった。なぜ放送されなかったのか。インタビューで話された内容は何だったのか。NHKの内部でどのようなプロセスが起きていたのかを当事者たちの証言をもとに検証する。その内容は官邸に伝わっていたのか。前川氏をめぐるテレビと新聞、そして官邸の関係を当時に遡って時々刻々と検証し、真実を解き明かす。
この5年間は何だったのか。時代を遡って真実を見据えた検証番組をNHKで見てみたいものです。NHKの皆さん、よろしくお願いします。
矢口鉄太郎
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