2020年06月07日12時33分掲載
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政治
2016年当時出した小池ゆりこ候補の都知事選「公約」は守られたのか? 連合はリベラル派排除の組合か、全国民が注視。
2016年の都知事選で小池候補は「7つの0(ゼロ)を目指します」として、こう記していました(※)。
・待機児童ゼロ
・残業ゼロ
・ペット殺処分ゼロ
・介護離職ゼロ
・都道電柱ゼロ
・多摩格差ゼロ
そして「しがらみのない小池ゆりこだからできる!」と付け加えていました。報道ではこの中で実現されたのはペット殺処分ゼロ(2018年)のようです。ただ日経新聞は次のように報じていました。
「東京都は今年4月、18年度に殺処分ゼロを達成したと宣言した。衰弱がひどいなどの犬猫360匹を例外的に殺処分し、320匹を第三者へ譲ったという。多くが愛護団体で、都担当者は「非常に熱心で、欠かせない存在」と話す」(日経)。東京都がペットの殺処分ゼロをうたう2018年においても犬猫360匹の「例外的に殺処分」というのはあったと書かれています。実態は東京都では殺処分の方が譲渡よりも多かったとされます。東京都は老犬や病猫だから殺しても「殺処分」に当たらない、という解釈なのでしょうか。
さらに「希望の道」しるべとして、小池氏は12のゼロを挙げていましたが、その2つ目は「隠ぺいゼロ」でした。その意味ではまず、今話題沸騰中のノンフィクション作品「女帝 小池百合子」で記されている<カイロ大学首席卒業>という学歴の詐称疑惑問題をクリアすることが前提でしょう。
築地の移転問題や、2016年の「希望の党」の挫折についても、有権者は再度、小池氏の資質と実績を考えるべきでしょう。小池氏は出馬の意志を発表し、労働組合全国組織の「連合」に支持を求めたとされますが、都民だけでなく、全国の人々が2017年に民進党のリベラル派の議員の合流を排除しようとした小池氏(※)を「連合」が支持するかどうかに注視していると思われます。その選択で連合は人権尊重を訴えるリベラル派を排除する性格の組織なのか、どのような本質を持つ組織かが今、最も見える瞬間です。
※小池都知事「ゼロ公約」に批判も 実現の見込み低く「ゼロゼロ詐欺」「説得力なさすぎ」など(毎日)
https://mainichi.jp/articles/20190523/k00/00m/010/220000c
※小池知事「ペット殺処分ゼロ」公約を達成(NTV)
https://www.news24.jp/articles/2019/04/05/07426533.html
※犬猫殺処分ゼロ目標、愛護団体に負担 劣悪環境飼育も(日経)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO53206130R11C19A2CR0000/
<東京都は今年4月、18年度に殺処分ゼロを達成したと宣言した。衰弱がひどいなどの犬猫360匹を例外的に殺処分し、320匹を第三者へ譲ったという。多くが愛護団体で、都担当者は「非常に熱心で、欠かせない存在」と話す>(日経)
※希望、排除の論理 小池氏「全員受け入れ、さらさらない」 民進、広がる反発(2017年)
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20170930/ddm/003/010/105000c
※小池知事に「排除」を宣告された、民進党リベラル派の憂鬱(2017年)
https://www.huffingtonpost.jp/2017/09/30/liberal_a_23228108/
※小池にはまった「どんぐり」たちの大変な末路
元の木阿弥?「希望の党」崩壊で民進再結集か(2017年)
https://toyokeizai.net/articles/-/193671
南田望洋
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