2020年10月09日18時05分掲載
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米国
カマラ・ハリス副大統領候補が米大統領になる可能性は
カリフォルニア州選出の上院議員カマラ・ハリス氏については民主党予備選では筆者は注目していませんでしたが、ふたを開けてみると、副大統領候補に選出され、バイデン氏が大統領になった場合は副大統領、バイデン氏が病気か死で執務不能となると、大統領に昇格します。民主党が現在の世論通りに勝利すると、ハリス氏が最初のアメリカの女性大統領になる可能性が生まれてきます。
バイデン氏が、エイミー・クロブシャー候補やエリザベス・ウォーレン候補ではなく、ハリス氏を選んだポイントはどこにあったのでしょうか。クロブシャー候補もウォーレン候補も白人女性のエスタブリッシュメントの候補者であるに対して、ハリス氏は有色人種であるとともに、ライバルのバイデン候補に対して歯に衣着せぬ言葉を投げかけていたことにもあったかもしれません。黒人であり、インド系=アジア系でもあり、父親のルーツは中南米系でもある。かなり広い領域が彼女の背後にあります。そこが、ヒラリー・クリントン的な政治家とは一線を画して、バイデン氏に対する補完的な立ち位置になるし、政治家としての資質も十分にあると民主党幹部たちに思われたのでしょう。
※Sen. Kamala Harris Presidential Campaign Announcement (C-SPAN) 民主党大統領候補の予備選時のカマラ・ハリス候補の地元カリフォルニア州での演説
https://www.youtube.com/watch?v=m4ecapNBaXU
※ABCニュースでのインタビュー
https://www.youtube.com/watch?v=Frt81nmSbz8
ここでは検事であったことにも触れると同時に上院インテリジェンス委員会にもいたことに触れ、米国民の「安全」こそ最も重要だと思ってきたと語っている。とくにロシアによる米大統領選挙への干渉に関して(具体的にはトランプ大統領へのロシア側の援助工作)強い危惧を持っているようだ。
※CNNの紹介 Who is Kamala Harris? A look at her background and career in politics
https://www.youtube.com/watch?v=ueIRNgUEpqU
※Kamala Harris’s foreign policy, explained (Vox)
https://www.vox.com/2020/8/14/21364014/kamala-harris-vice-president-foreign-policy
※Kamala Harris "I am suspending my campaign today" ( Medium)
https://medium.com/@KamalaHarris/i-am-suspending-my-campaign-today-6dca8cefb252
米大統領の予備選でカマラ・ハリスに注目していなかったと書き、なぜバイデン候補が選挙戦でもっと「上を走っていた」エイミー・クロブシャーやエリザベス・ウォレンでなく、カマラ・ハリスを副大統領候補に選んだのだろう?と前に書いた。しかし、調べてみると、ハリス候補は昨年12月の時点ですでに資金不足で大統領選から撤退していたことがわかった。つまり、筆者の印象に残っていなかった真の理由は今年の民主党予備選のTV討論会には、そもそもハリス候補が登場していなかったことだったのだ。ハリス候補はこの自ら撤退表明を告げる昨年12月のテキストで、金持ちじゃないからこれ以上選挙戦は続けられないが、私たちは闘い続ける、と何度も何度も記している。
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