2020年12月10日17時08分掲載
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中国
中国・内モンゴル自治区で中国語強制政策への抗議が拡がり、中国政府は弾圧を強化
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルによると、中国の内モンゴル自治区で、中国政府の京極誤教育強化に抗議する人々への弾圧が強まっている。アムネスティによると、これまでに23人のモンゴル民族の人たちが「騒乱挑発罪」で逮捕され、さらに警察は129人の氏名を容疑者として公表している。また、教師や行政関係者の中には、中国語への転換政策に非協力だとして処分された人もいる。(大野和興)
以下、アムネスティ国際事務局から――
中国政府は2020年9月から、内モンゴル自治区における義務教育9学年の数教科の指導を、これまでのモンゴル語から標準中国語に徐々に切り替えていく政策を開始しました。この政策が計画通りに進めば、2022年には内モンゴル自治区の生徒たちは、「国語」、歴史、政治の授業を、中国語のみで受けることになります。
こうした中国語での教育に対し、内モンゴル自治区内で抗議行動が起こり、報道によれば、通遼市ホルチン区で、少なくとも23人のモンゴル民族の人たちが逮捕されました。政府への抗議行動運動に参加したり、抗議に関する情報を入手したりしたことが「騒乱挑発罪」にあたるとされています。9月2日までの時点で、警察は容疑者として129人の名前を公表しました。
逮捕された人たちは、自らの言語を使用する権利を求め、また集会の開催や表現の自由の権利を行使しただけです。中国政府に対して拘束した人たちを釈放し、集会の自由の権利を尊重するよう、要請してください。
【背景】
内モンゴル人口の80%近くは漢民族ですが、約420万人のモンゴル民族が自治区内に住んでおり、中国国内の全モンゴル民族人口の70%を占めています。
内モンゴル自治区の教師や行政関係者、中国共産党員の中には、中国語への転換政策を計画通り着手しなかったとして処分された人たちがいると報道されています。一部の自治体では、生徒や保護者が、期日までに入学手続きをしなければ、助成金や銀行ローンの対象外となるという警告を受けています。
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