2021年03月15日14時40分掲載
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反戦・平和
NAJAT結成5周年オンライン集会〜気候危機と軍産複合体〜企業の戦争・環境犯罪と原発推進の本当の理由を問う〜
私たちは今、さまざまな課題に直面している。新型コロナウイルス感染拡大、やまない武力紛争、地球温暖化、自然災害など数えきれない。
日本は8.6原爆投下や3.11原発事故など悲惨な状況を幾度となく経験したにもかかわらず、政府は未だに核兵器禁止条約への参加を拒否し、「原発即時ゼロ」を掲げる野党や市民の声に耳を傾けようとしない。
こうした中、武器取引反対ネットワーク(NAJAT)は3月13日、結成5周年を記念したオンライン集会〈気候危機と軍産複合体〜企業の戦争・環境犯罪と原発推進の本当の理由を問う〉を開催。
講演を行った伊藤和子氏(ヒューマンライツ・ナウ事務局長)は、「現在、世界中で巻き起こる武力紛争で違法行為が多発している」と指摘。こうした流れを防止する目的で作られた、紛争に加担した企業の責任等をまとめた「ビジネスと人権に関する指導原則」などを紹介。
講師の明日香壽川氏(東北大学教授)は、高コストで新たな雇用を生まない原発に対し、「再生可能エネルギー等を土台としたグリーンリカバリー(GR)の実現が必要だ」と強調。
GRとは、新型コロナウイルス感染拡大により、世界中で温室効果ガスの排出量が右肩下がりとなった現象を一時的ではなく、今後も継続して、これまで以上に良い社会を作り出そうとする考え方。
明日香氏は続けて、「GR戦略はGDPの増加にも繋がり、原発推進派が指摘する電気代上昇や電力不足の心配もない」と強調した。
さらに明日香氏は、自身が作成に関わったレポート「2050年カーボン・ニュートラルを実現するためのロードマップ」(https://green-recovery-japan.org)を紹介した。
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