2021年05月14日12時16分掲載  無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=202105141216535

市民活動

憲法大行動への参加者が逮捕・勾留 加速する過剰な治安対策

 憲法記念日である5月3日、国会前で行われた「2021平和といのちと人権を!5・3憲法大行動」への参加者が、不当に逮捕・勾留される事件が発生した。容疑は、「公務執行妨害」。聞けば、進行を阻止しようとした機動隊員の手を振り払っただけで、現行犯逮捕されたという。逮捕の翌日には、6人もの捜査員が家宅捜索を行い、パスポートまで押収されることとなった。 
 
 このような事態を受け、同行動の主催団体「総がかり行動実行委員会」は、7日付で声明を発表し、当局への弾圧に抗議をしている。声明では、罪証隠滅や逃亡の恐れが全くないにも関わらず、裁判所が勾留を決定したことを不当であると主張。同参加者の速やかな解放を求めている。その後、同氏は1週間以上が経過した12日に勾留が取り消され、解放されることとなった。解放後に同氏は「周囲の協力がなければ乗り越えられなかった。このようなことが繰り返されてはならない」と語っている。 
声明文http://sogakari.com/?p=5310 
 第二次安倍政権以降、このような当局による治安対策は激しくなる一方である。現在、衆院法務委員会で審議されている入管法についても、政府は「入管施設における長期収容の解消」を改正の目的の一つとして挙げているが、長期収容が増加した要因はそもそも東京五輪の開催に備えた治安対策ともいわれる。 
 
 今年は総選挙が行われる年である。「都合の悪いものは排除する」。そのような政治権力の濫用が続くようであれば、国民も黙ってはいない。 


Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
  • 日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
  • 印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。