2021年05月29日23時36分掲載
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核・原子力
【たんぽぽ舎発】女川原発2号機再稼働反対で石巻市民が差し止め求め提訴へ 山崎久隆
東北電力の女川原発2号機は、2011年の震災で被災し、その後1号機は廃炉になりましたが、2号機は再稼働を申請していて、昨年2月に原子力規制委員会の新規制基準適合性審査を通り、宮城県、石巻市、女川町は11月に同意しています。そのため東北電力は安全対策工事を終える2022年度以降の再稼働を計画しています。
しかし女川町は東日本大震災で区域の大半が津波により被災する
など、震災と津波が再来した場合の避難については極めて大きな問題を有しています。
そのため30キロ圏内の石巻市民17人が、再稼働の差し止めを求める訴えを仙台地裁に起こすことにしました。5月28日に提訴しました。重大事故時の県と石巻市の広域避難計画には実効性がなく、再稼働は住民の生命や身体を害する危険があると、避難の困難さと計画の実効性の無さを中心に訴えます。
具体的には避難計画に関し「交通渋滞で30キロ圏を脱出できない」「入院患者や福祉施設入居者の避難が困難」等と指摘し、避難によって被曝を強制される可能性さえあり、「原発の稼働によって人格権が侵害される具体的危険性がある」としています。
なお、女川原発については2019年11月12日に、地元同意差止の仮処分申請を行っています。立地自治体の同意の差止めと、住民の人格権を被保全権利として「女川原発の避難計画を考える会」に所属する男女17人が申し立てていましたが、昨年7月6日に却下決定、即時抗告も10月23日に棄却決定しています。
(たんぽぽ舎共同代表)
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