2022年01月27日11時31分掲載  無料記事
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アジア

日本ミャンマー友好協会 第4回緊急Zoomセッションを開催

昨年2月にミャンマーで軍事クーデターが発生してから約1年。残念なことに、国軍による民主派の拘束、逮捕、虐殺は今もなお続いている。クーデター後、民主派勢力は「国民統一政府(NUG)」を樹立し、昨年5月には防衛組織である「人民防衛隊(PDF)」を組織した。国軍への対抗姿勢を強めているものの、依然収束の兆しは見えない。 
 
こうした中、一般社団法人日本ミャンマー友好協会(友好協会)は1月25日、第4回緊急Zoomセッション「ミャンマーと民主派NUG(国民統一政府)の現状について」(協力:NPO法人MISミャンマーチーム)を開催。日本の国会議員やNUGの閣僚らがパネリストとして参加し、今後の展望などについて議論を交わした。 
 
NUG国際協力省大臣を務める医師のササ氏(Dr. Sasa)は、ミャンマーでは未だ国軍による虐殺や拘束が続いているとし、日本政府を含む国際社会に対し、「軍事政権を通さず、国民への直接的な支援が必要だ」と強調。また、同氏は「日本政府はテロ組織である国軍を正式な政府として認めないでほしい。CRPH(連邦議会代表委員会)、NUG、PDFは日に日に強くなっている。我々はどんなに時間がかかっても、民主主義を勝ち取るまで頑張るつもりだ」と意気込んだ。 
 
また、国際連合ミャンマー政府代表のチョー・モー・トゥン氏(Dr.U Kyaw Moe Tun)は、日本政府に対して「NUGを公式にミャンマー政府だと認めること、そしてミャンマー国民に対する実質的な人道支援を実行すること」を強く求めた。 
 
さらに、日本・ミャンマー友好議員連盟会長の逢沢一郎衆院議員はミャンマー国民への支援について、「国軍にインターラプト(邪魔)されないルートを探しながら、生活が困難な人たちに支援を届けられるよう実効性を確保していきたい」と語った。一方で、民主派がPDFを組織し、国軍との武力闘争に発展していることについては、「〈武力対武力〉は不幸なことに繋がる。国軍と議論できる環境を整えていきたい」と述べた。 
 
未だ収束の兆しが見えないミャンマーに対し、日本政府は、ミャンマー国軍との間に「太いパイプ」があると強調するだけで、情勢安定化に向けた支援策を何一つとして講じていない。ミャンマーの民主化を支援する議員連盟事務局長の石橋通宏参院議員は、「多くのミャンマー国民の命が奪われた国軍の残虐行為は決して許されない」としつつ、日本が政府としてこのような現状の改善に取り組む必要性を語った。 


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