2022年07月02日07時12分掲載
無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=202207020712366
欧州
ローマ、魅惑の大都市〜チャオ!イタリア通信 サトウノリコ
現在、ローマにビザを取りに来ています。今年の夏は3年ぶりに日本に帰るため、家族はビザを取らないと日本に入れません。コロナ禍での日本政府の対策ですが、早く以前のようにビザなしで入れるようにならないかと思ってます。
それはさておき、ローマに来ると必ず夫の親戚に会うのですが、夫のいとこのパートナーMさん(高校教師)がこんなことを話していました 。
Mさんの受け持つクラスは高校1年生で、クラスの半分は親が弁護士、医者という、いわゆる学のあると言われる人たちです。ちなみに、Mさん家族はローマの中心地、(コロッセオや大統領官邸に歩いて行けるところ)に住んでいます。
Mさんによると、こういう親を持つ子ども達が問題児だそうです。まずは、親が別居してるか、離婚してるとのこと。ある母親は子どものことで話をしたいとメッセージを送ってきて学校で会うと、すごくおしゃれな格好で来たとのこと。今度は、その父親と面談となると、父親は豪華な船の上で、オンライン面談だったそうです。今からマヨルカ島(スペインの観光で有名な島)に行くとのこと。
言いたいこと分かりますか??お金は持ってるけど、非常識ってことです。こんな親の元、子どもは学校の教科書やノートは母親の家にあったり、父親の家にあったり、祖父母の家にあったりと、どこにあるか分からなくなる時もあるそうです。勉強に専念できる環境にはなさそうですよね。
何年か前にアカデミー賞外国語映画賞を受賞したイタリア映画「グレートビューティー」を思い出しました。映画では、ローマに住む物書きなど文化人たちが中心人物ですが、その中の一人、豊かな暮らしをしているけど、息子は精神的に病んでいて自殺してしまうという設定の人物がいたのを思い出しました。Mさんの話から自殺とまではいかなくても、生活が荒んでいる子どもたちがいるのだと、ローマという大都市の生活を垣間見た思いでした。
Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。