2022年08月18日16時35分掲載  無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=202208181635214

アジア

国連ミャンマー特使が国軍トップと初会談 スーチー氏との面会は実現せず

 ミャンマー問題を担当する国連のヘイザー事務総長特使が17日、首都ネピドーでミンアウンフライン国軍総司令官と会談を行った。ヘイザー氏は、アウンサンスーチー国家顧問ら全政治犯の解放を訴え、国連安保理が求めているすべての暴力の即時停止を要求した。Radio Free Asiaの報道をミャンマージャポンが伝えた。 
 国連のハク事務総長副公式報道官は定例会見で、ヘイザー氏は国軍統制下の刑務所に収監され裁判を受けている民主化運動指導者スーチー氏との面会を求めたものの、実現しなかったことを明らかにした。 
 昨年2月のクーデターで国軍が権力を掌握後、国連特使のミャンマー訪問は初めて。国軍と対立する民主派は、訪問が国軍支配の追認につながる恐れがあると警戒している。 
 AP通信によると、民主派勢力の国民統一政府は(NUG)の副外相は今回の特使訪問について、「今は適切な時期ではない。国軍を(政権として)認識しないよう細心の注意を払うべきだ」と懸念を表明した。 
 国軍のゾーミントゥン報道官は17日の記者会見で、ミンアウンフライン氏がヘイザー氏と「ミャンマー政府の代表として会う」と強調した。 
 ミャンマー国営紙は「ミャンマーと国連の信頼・協力関係促進をめぐり意見を交わした」と報じた。 
 ヘイザー特使は声明で「私の訪問は国連の懸念を伝えるためのもので、いかなる意味でも(軍政に)正当性を与えるものではない」と強調した。 


Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
  • 日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
  • 印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。