2022年10月21日10時24分掲載
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欧州
フランス市民の物価高、生活苦、気候変動への怒りのデモ 10月16日
フランスでも日本と同様に食材やエネルギー価格が上がって、庶民の生活を直撃しています。左派野党共闘NUPES(ニューぺス)の政治家たちから労組、知識人、労働者、市民まで、10月16日(日)にパリでデモを行いました。NUPESによると、14万人が参加したとされます。
「高い生活費と気候変動に対する政府の無策」への怒りを表現したものです。今年の夏は非常に扱ったのですが、気候変動も生活に直結していますし、死者が例年よりも多かった(フランスでは11000人以上例年よりもこの夏の死者が多かった模様)とされます。さらに、ウクライナ戦争勃発でロシアへの経済制裁の反動によるエネルギーコストの高騰もあり、マクロン大統領がタートルネックの暖かそうな服を着てTVに登場し、この冬の資源の節約を国民に勧めた一幕もありました。しかし、物価高も気候変動も弱者に一番大きな負荷がかかっていることは間違いありません。
https://www.youtube.com/watch?v=8PKadPvayNg
以下はフランスの左派新聞リュマニテのYouTubeチャンネル。ここでも16日のデモの動画です。こちらは、参加した庶民の声が多数紹介されています。
https://www.youtube.com/watch?v=2YBJwu7p2zU
日本ではカップ麺が値上がりしたとツイートした人に、もっと安い麺があるとか、値段も確認せずカップ麺をレジに持っていくのはブルジョワだとか、もっと安くてうまい食材や調理方法を教えてくれたと言った話題がSNSで見られました。日本では自己責任の論理が作動し、自分ひとりで何とかしようとする傾向が高いようです。一方、フランスでは通りに出て、仲間と政治の変革を訴え、社会のレベルで大勢で道を切り拓いていこうとする姿勢があります。どちらがいいとか、上だとかは決めつけられませんが、極めて対照的に思えます。
※Mediapartの記事 この夏の猛暑で、フランス全体で1万人以上例年より死者が多かったとされます
https://www.mediapart.fr/journal/france/080922/la-canicule-tue-des-milliers-de-personnes-cet-ete-en-france#:~:text=138%20522%20personnes%20sont%20mortes,%C3%A0%20la%20moyenne%202015%2D2019&text=Mais%20toutes%20ces%20personnes%20n,%C3%A0%20cause%20de%20la%20chaleur.
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