2022年12月12日23時42分掲載
無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=202212122342221
入管
【入管】ウィシュマさん事件のビデオ映像の一部 国が年内にも裁判所に提出
昨年3月に名古屋入管でスリランカ人女性のウィシュマ・サンダマリさんが亡くなった事件について、同事件を巡る国家賠償請求訴訟で、国側が年内にもウィシュマさんの生前の様子を記録した監視カメラの映像を証拠として裁判所に提出する意向であることがわかった。12日に行われた同国賠訴訟に関する記者会見で遺族らが明らかにした。
国が提出の意向を示したのは、訴訟前の証拠保全手続の過程で遺族側に開示されている5時間分のビデオ映像。これにウィシュマさんの妹であるポールニマさんは、「期待していなかったので、ビデオ映像が今年中に出されることになって嬉しい」と、映像の一部が証拠として提出されることに喜びの思いを示しつつも、提出まで1年9か月以上が経過している状況について「もっと前からビデオを出すべきであった」と語った。また、同じく妹のワヨミさんは、「残りの290時間分のビデオ映像もできるだけ早く出して欲しい」と述べ、真相究明には5時間分のビデオ映像では不十分であると訴えた。
遺族代理人である指宿昭一弁護士は、「裁判を進める上で、ビデオ映像はなくてはならないもの。このビデオ映像は、ウィシュマさん事件の真相を社会に対して、はっきりと伝える役割を持っている」と述べた。同じく遺族代理人を務める駒井知会弁護士は、「5時間分のビデオ映像が出るが、ここからようやく真相解明が始まる。これで幕引きなど、とんでもない」とし、引き続き残りの290時間分のビデオ映像の開示を求めていく意向を示した。
併せて、遺族を支援する市民ネットワーク「入管の民族差別・人権侵害と闘う全国市民連合」が、同日、名古屋第一検察審査会に要望書を提出。当時の名古屋入管局長らに対する刑事告訴が不起訴とされたことについて、「起訴相当」と議決するよう求めた。同日開始したオンライン署名活動については、12月25日までを期限とし、年内に名古屋第一検察審査会への署名提出を予定しているという。
【オンライン署名】chang.org ↓https://www.change.org/p/justiceforwishma-%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%9E%E3%81%95%E3%82%93%E3%81%AE%E3%81%94%E9%81%BA%E6%97%8F%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B-%E6%A4%9C%E5%AF%9F%E5%AF%A9%E6%9F%BB%E4%BC%9A%E3%81%B8%E3%81%AE%E5%AF%A9%E6%9F%BB%E7%94%B3%E7%AB%8B%E3%82%92%E5%BF%9C%E6%8F%B4%E3%81%97%E3%81%A6%E4%B8%8B%E3%81%95%E3%81%84-2abf23e2-fdb8-4c60-8575-819c08d6e795?recruiter=1288549691&recruited_by_id=94fdd0c0-7950-11ed-a382-8dc738331eb0&utm_source=share_petition&utm_campaign=share_petition&utm_medium=copylink&utm_content=cl_sharecopy_35203707_ja-JP%3A6
Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。