2023年01月30日17時08分掲載
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アジア
クーデターから2年「ミャンマーは危機的状況」と国連人権高等弁務官
国軍クーデターから2月1日で2年になるのを前に、国連人権高等弁務官のフォルカー・テュルク氏は1月27日の会見で、「ミャンマーは危機的状況にある」と発表した。同国の国連大使チョーモートゥン氏は1月24日、ニューヨークの国連本部で開かれた「ジェノサイド・戦争犯罪特別会合」で、「今こそ国連は行動すべきときだ」と演説し、積極的な介入を行うよう求めた。ミャンマージャポンが伝えた。
フォルカー・テュルク氏は「2021年2月1日のクーデター後2年が経過したが、政治や経済、社会、文化などすべての分野で最悪の状況が続いている。国民を守らなければならない国軍が市民を標的とし、暴力や殺害、拷問、虐待、民家に対する放火、空爆などの国際法違反と戦争法違反、人道に対する犯罪を連日連夜継続している」と指摘。「今こそ国際社会は一致団結してミャンマー国民を軍隊による暴力から守るべき時が来た」と強く訴えた。
またチョーモートゥン氏も、国軍がクーデター以降ミャンマー国民に対して無数の残虐行為を行っていると指摘。法の支配を根本から破壊し、暴力行為の停止を求める国際社会の声を無視していると批判。国連に対して「今こそ『保護する責任(R2P:Responsibility to Protect)』に従い国連は行動すべきときだ」と強調した。
人権団体のミャンマー政治犯支援協会(AAPP)によると、昨年2月のクーデター以降1月27日までに2,894人の民間人が国軍により殺害されている。
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