2023年01月31日11時19分掲載
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アジア
ミャンマー クーデターから2年 有志グループが避難民支援に向けたクラウドファンディングを開始
ミャンマーでの軍事クーデター発生から丸2年が経とうとしている。ミャンマー国内では現在も国軍による暴挙が続いており、多数の避難民が発生している状況だ。国連UNHCRによると、昨年12月の時点で国内避難民は114万人を超え、タイなど近隣国に逃れた国外避難民は4.9万人を超えている。国際社会はこうした状況を改善するため避難民に対する支援を行ってはいるが、さまざまな事情により水や食糧といった支援物資が行き届かないケースが多々あり、困難を極めている状況だ。
こうした中、在日ミャンマー人や日本国内でミャンマー人支援に取り組む日本人ボランティアたちによって、ミャンマーの人道・教育支援を目的としたプロジェクトが今年1月にスタートした。プロジェクトを呼びかけたのは、在日ミャンマー人有志と日本人有志で立ち上げた「ミャンマーの平和を創る会(チイチイキンキン)」というグループ。チイチイキンキンとは、ミャンマー語で「親しく仲良く」という意味だ。
平和を創る会のプロジェクトサイトでは、クーデターによる避難民や生活困窮者らを対象としたクラウドファンディング「クーデターから2年。ミャンマーの人々に食糧、医療、教育そして未来を」への協力が呼びかけられており、支援実績のある「日本ビルマ救援センター」(BRCJ)や「一般社団法人 日本ミャンマー友好協会」(JMFA)などと連携しながら、避難民への確実な支援を目指すという。
クラウドファンディングの支援金額は3,000円、1万円、3万円から最大100万円まで設定されており、一人一人が支援金額を選択できる仕様になっている。例えば、1万円を支援すると、「4人家族の1ヶ月分の食糧費」、3万円を支援すると、「避難民600人分の1回分の食糧費」になるという。
これらプロジェクトの成功に向け、平和を創る会は1月21日に都内で記者発表会を開催した。発表会では、平和を創る会のアドバイザーを務める上智大学教授の根本敬氏やBRCJ代表の中尾恵子氏らもオンラインで参加し、避難民に対する早急な支援の必要性を訴えた。
昨年末、ミャンマー避難民の現状を把握するため、タイ国境沿いを訪れた「平和を創る会」共同代表を務める在日ミャンマー人の大槻美咲氏は、「診療所には風邪薬のような一般的な薬しかなく外科手術ができない。医療器具や専門の薬が必要だ」などと避難民キャンプで活動する医療従事者の声を紹介した。大槻氏は他にも、水や食糧だけでなく、電気などのライフラインも不十分な状態となっている避難民キャンプの様子に触れ、「平和を創る会によるクラウドファンディングへの協力をどうかお願いしたい」と訴えた。
なお、平和を創る会によるクラウドファンディングの目標金額は500万円となっており、3月19日(日)午後11時まで寄付を募るとのこと。
↓以下からプロジェクトへの支援ができます↓
https://readyfor.jp/projects/chitchiitkinkin
〈ミャンマーの平和を創る会 Twitterアカウント〉
https://twitter.com/acpmmyanmar?s=21
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