2023年02月01日03時16分掲載
無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=202302010316063
欧州
パリだけで50万人が31日の年金改革法案抗議デモに参加 全土で280万人が参加
年金改革法案に反対する民衆の意志を示すために1月31日にフランス各地で反対集会やストライキが行われた。パリでも広場や通りを市民が埋め、野党発表の数字ではパリだけで50万人が参加した。日本で大規模集会の記憶を筆者が遡れば、2015年8月31日の国会前の安保法制反対集会だったが、あの時でも10万人集会と言われたものだった。パリでは50万人である。労組全国組織のCGTによればフランス全土で280万人参加したとされる。
このことは、フランスにおいては政治とは日々の生活そのものであり、政治家に任せておけばよい、という発想とは異質の思考であると言ってよい。もちろん、すべての有権者がそうだと言うことは言えない。しかし、無関心層が増えたと言われる昨今ですら、民衆が意志を示すべき時を理解し、実際に示す。日本とは政治意識の点で、250年くらいの差がある。
大学生でLFI(服従しないフランス)から下院議員に去年当選したルイ・ボヤール議員(22)は「私たちは今日、年金改革法案に反対のために280万人が街に出た。でも、200の高校や数十の大学の学生たちも参加していたことを忘れてはいけない。私たちは何も手放しはしない。若者たちはマクロンが法案を引っ込めるまで闘いをやり抜く」とツイートした。
※31日のデモを報じる動画ニュース
https://www.youtube.com/watch?v=02NDzvhloZo
■社会党にかわって新たな野党連合の基軸になった「服従しないフランス」(LFI)の22歳の注目議員
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=202212130108292
■TVの討論番組に正統性はあるか? 財界が金を出す政治ショーではないか
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=202211202034570
■フランスのTV 左派議員と司会者が大富豪の番組提供者の行動に関して激突 名誉棄損の提訴と大富豪のメディア介入に対する国会調査委員会の設置を提案
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=202211160122273
Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。