2023年03月03日23時33分掲載  無料記事
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政治

この政治では戦争になると、中国と日本とどちらを選ぶか迷う日本人が増えそうだ

  岸田内閣は米国の指示に従い、中国との戦争準備に余念がない。しかも、物価高に対する効果のある政策は何一つなく、労働者は非正規と正規に二分され、貧しい人々は1日の食事代や家賃を引くと、旅行にも行けず、病院にも満足に行けない、という人が増えているだろう。しかも、マスメディアへの強まる統制で、次第に中国の情報統制と大差がなくなりつつある。昨年の安倍首相暗殺の翌日に至っては主要紙はすべて同じ見出しをつけるに至った。戦時中を振り返れば、もっと状況は悪くなるだろう。悪くなるための下がりしろは、まだまだあるのだ。 
 
  やがて、ある閾を超えると、こんなことなら、むしろ中国に勝ってもらった方が暮らしがましになる、と思う人が増えてこないとは限らない。自由はなくても、飯は食えるのだ。自民党は憲法改正の準備をしているが、憲法から国民主権を取り去ってしまえば、正直言って中国より過酷な抑圧的な政治体制になる可能性が高い。それは国民を犠牲にして、世襲政治家たちと財界人とその一族だけがますます旨味を味わう国となるだろう。マスメディアは彼らの護送船団だ。米国や英国やフランスが中国を批判するのと、日本政府が中国批判をするのとはまったく位相が異なることなのだ。貧乏な人たちにとって飯も満足に食えなくて、そのうえ、人権さえもなくなったら、せめて飯が食える国を選ぼうとするだろう。 
 
  私は中国の政治が良いとは思っていない。しかし、岸田首相の政策には、何一つ未来に明るい材料がない、ということを書いておかなくてはならない。 


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