2023年03月08日14時49分掲載  無料記事
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検証・メディア

BBCが日本メディアの間隙をついて日本の報道に乗り出す

  BBCがツイッターで、「故ジャニー喜多川氏の加害について取材 言葉を詰まらせる元ジュニア」という番組について告知していました。今、ネットでは大きな話題になっています。 
 
 ●今朝イギリスで放送されたBBCの番組「Predator: The Secret Scandal of J-Pop」は、BBCワールドニュースで3月下旬に放送を予定しています。日本からも視聴可能です。放送日時が決まり次第、お知らせします。 
BBCワールドニュースの視聴方法はこちら: 
https://bbcworldnews-japan.com/watch/ 
 
  先日、私は本来NHKスペシャルでやるべきテーマが、近年の報道統制の中でできなくなっている件について書きました。そして、海外放送がその間隙をついて日本進出をしてくる、ということについても触れました。日本のマスメディアが忖度で何もできなければ、海外メディアにとってはこれほど美味しいチャンスはないのです。 
 
  数年前、Amazonが日本国内ネタで番組制作に乗り出すから、ということで私にも声がかけられたことがありました。こういう動きは今後さらに増していくのでしょう。ドイツ、フランス、米国、英国、インド、さらには中国や韓国、インドネシアなども乗り出すかもしれません。日本国内、というだけでなく、日本で拾えるアジア情報を日本を拠点にして収集して世界に配信、ということは経済的にペイできることです。というのはTPPの時によく耳にしたと思いますが、中国や米国を含めると世界の人口のうち20数億人が環太平洋圏に在住しており、世界最大の経済圏、人口圏になっていることです。日本一国だけなら衰退の一途で、発信する価値もないように思えるかもしれませんが、日本の病理は世界の病理を先取りしたものでもあり、その意味で報道価値は高まっています。こうなってはいけない、という世界の反面教師が日本です。特にアベノミクスの失敗と経済の衰亡で、昭和時代の日本とは別の世界になったようであり、国民の発想も夢がなく、共食い的な後ろ向きなものになりがちです。先日の高齢者の集団自殺をめぐる発言の報道もそうです。Amazonだけでなく、Viceなども先行して日本で番組を作っています。 
https://www.vice.com/ja 
  日本のメディアが報道の手を抜けば抜くほど、海外メディアにはチャンスです。今はまだ各国の放送局によって個別に番組が作られ配信されていますが、いずれは放送局に変わる大きな枠組みも出てくるかもしれません。 


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