2023年03月23日17時56分掲載
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アジア
ガソリン不足が深刻化、人道支援が必要な市民が急増 軍政下ミャンマーで国民の困窮進む
軍政下のミャンマーで、国民の生活は日に日に困窮の度を深めている。外貨不足による輸入規制でガソリン不足が深刻化するとともに、人道支援が必要な市民の数も急増している。DVB Burmese Newsや Radio Free Asiaの報道をミャンマージャポンが伝えた。
最大都市ヤンゴン市内を含む各地のガソリンスタンドで、ガソリンの品切れが相次いでいる。今週から中小のガソリンスタンドでは、ガソリンの配給割当て量が削減され、1週間に3日分しか配給されていない。このため、各地のガソリンスタンドで品切れが相次ぎ、路上の無許可業者から割高な闇価格で購入せざるを得ない状況になっているという。
あるタクシー運転手は、「先週と比較するとガソリン価格は1リットルあたり100チャットほど値下がりしているが、品切れのため給油が出来ない。結局、路上の業者から闇価格で買うしかない」と語った。
軍評議会ナンバー2のソーウイン副司令官は先週、外貨不足のためガソリンの輸入量を制限すると発表している。
国軍の解任命令を拒否してミャンマー国連大使の座にとどまっているチョーモートゥン氏は、直近5か月間にミャンマーで人道支援が必要な市民が240万人増加したと発表した。
2023年3月20日に行われた国連本部の人身売買に関する会議で報告したもので、昨年11月に1,520万人の市民に人道的な支援が必要になっていると報告したが、現在は1,760万人に増加しているという。
同大使はまた、ミャンマー全人口の半数が貧困の水準に達しており、特に女性は人身売買の危機に直面する憂慮すべき状況にあると報告した。
こうした状況のなかで、インドネシアを訪問中の米国国務省顧問デレク・チョレット氏は21日、数日中にミャンマーの個人や組織に対して追加の制裁を実施すると発表した。
ジャカルタで行われた記者会見で明らかにしたもので、チョレット氏によるとミャンマー国内で燃料調達が困難になっていることに関連しているという。
現在米国は、ミャンマーの30以上の組織と80人以上の個人に制裁を課している。
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