2023年04月27日20時15分掲載  無料記事
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遺伝子組み換え/ゲノム編集

卵のアレルゲン物質をゲノム編集で除去 広島大学とキユーピー

 広島大学は4月26日、キユーピー(株)と共同で卵アレルギーの原因物質のオボムコイド(OVM)をゲノム編集技術(Platinum TALEN)によりOVM遺伝子をノックアウトしたニワトリを作製し、そのニワトリが生産する卵にはOVMがないことを確認したと発表した。さらにゲノム編集により予想される変異タンパク質の生産がないことや外来遺伝子の挿入、オフターゲットのないことも確認したとしている。(有機農業ニュースクリップ) 
 
 
 広島大学は発表で、商品化に向けてゲノム編集による鶏卵成分に対する影響や試作品(加工食品)にした場合の評価(物性や官能)や安全性を実施していく予定だとしてる。また、キユーピーのプレスリリースによれば、今後国立病院機構相模原病院と共同で臨床試験を行い、アレルギー低減卵を用いた血清試験と患者による喫食試験により、有効性を確認するとしている。 
 
 このゲノム編集に関する論文はFood and Chemical Toxicology誌に掲載された(オープンアクセス)。 
 
 ・広島大学, 2023-4-26 
  鶏卵の主要なアレルギー原因物質(アレルゲン)をゲノム編集(Platinum TALEN)により除去し、その安全性を確認 
  https://www.hiroshima-u.ac.jp/news/76416 
 
 ・キユーピー, 2023-4-26 
  広島大学との共同研究 熱や消化酵素に強いアレルゲン「オボムコイド」を含まない鶏卵の作出アレルギー低減卵の安全性を確認 
  https://www.kewpie.com/newsrelease/2023/2959/ 
 
 ・Food and Chemical Toxicology, 2023-3-6 
  Transcription activator-like effector nuclease-mediated deletion safely eliminates the major egg allergen ovomucoid in chickens 
  https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0278691523001059 
 
 ・TBS, 2023-4-26 
  「人によってはTKGも食べられる」卵アレルゲンなくした“世界初の卵”発表 遺伝子操作の最新技術「ゲノム編集」 
  https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/456423 
 
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