2023年06月01日23時37分掲載
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反戦・平和
沖縄意見広告6月4日4紙で掲載を前に記者会見 沖縄の軍事要塞化と敵基地攻撃容認の状況下で何を訴えるか
今年で14期を迎える沖縄意見広告運動が、意見広告が掲載される6月4日を前に都内参議院会館会議室で記者会見を行いました。意見広告は、今年は東京新聞、南日本新聞、沖縄タイムス、琉球新報の4紙に全面見開き2ページで開催されます。「台湾有事」を理由に、日本政府は台湾と身近に接する南西諸島をミサイル攻撃基地とする体制を作りあげようとしています。記者会見では、平和を願う市民の幅広い賛同を集めて実施される沖縄意見広告は、この状況にどう向き合い、何を訴えようとしているのかが話されました。(大野和興)
記者会見には沖縄意見広告運動全国世話人から、生田あいさん(事務局長)、伊波洋一さん(参議院議員)、上原公子さん(元国立市長)、田中優子さん(法政大学名誉教授、前総長)が出席、それぞれの立場で思いを語りました。記者会見の映像はIWJ(インディペンデント・ウエブ・ジャーナル)の以下のサイトで見ることができます。
(437) 第14期沖縄意見広告運動 記者会見 〜敵基地攻撃容認と沖縄の軍事要塞化を前に私たちは何を訴えるのか - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=rrbIofYPjEQ
14期の意見広告に賛同する個人・団体は1万5330件(個人・団体)で昨年より約150件増えたことが生田事務局長から報告されました。これは、辺野古新基地建設に続く南西諸島のミサイル基地化で、沖縄全体が軍事要塞化することに対する危機感の表れとみることができるとしています。
生田事務局長は、そうした声を大きく包み込む運動の拡がりが必要であり、その一つの方向として女性の声を結集する動きを強めることを考えた、と今期の意見広告運動の方向性を整理しました。
伊波洋一さんは政治家の立場から、いま進んでいる事態は沖縄のみならず全国が戦場化する事態だと受け止めなければならないと強調したうえで、「中国と日本はお互いに武力行使はしないという約束を結んでいる。それを無視して沖縄のミサイル基地化が進んでいる。この意見広告は、日本の市民からの「対話に戻そう」というメッセージなのです」と話しました。
田中優子さんは「今の状況は長い時間をかけて準備されてきた。大学内で見てもデュアルユースという形で表面的に民生研究を標榜しながら軍事研究が持ち込まれ、その都度大学人として抵抗とづつけてきた。今、状況は全国が沖縄化するところまで来ている」と現状認識を紹介。「防衛予算に計上される43兆円は、この国の女たちがおかれている困難を無視して進められる。『軍拡を許さない女たちの会』を立ち上げた」と女性が今立ち上がっていることを強調、この動きを沖縄意見広告運動につなげたいと話しました。
同時に田中さんは自民党憲法改悪法案が標榜している家族主義、家父長制復活を女性たちはどう考えるのかということも突き付けられていると話しました。
上原公子さんの話は、いま日本は軍拡の道をひた走っていると諸外国は見ていることを、タイム誌の表紙を飾った岸田首相の記事を例に紹介、「このことを私たちはまず認識しなければならない」という指摘から始まりました。そして憲法前文を読み上げ、この原点に戻ろうと呼びかけました。
現在目の前で起こっている状況は長い時間をかけて作られてきたことにも言及、上原さんが自治体首長時代に政府から降りてきた住基ネットはいまマイナンバーカードに引き継がれ、全国民のデータを把握しようとしていることにつながると指摘、「こうやってものが言えない状況が作り出される」と話しました。最後に「徴兵は命かけても阻むべし母・祖母・おみな牢に満つるとも」(石井百代、1978年9月18日朝日花壇)を紹介して終わりました。
最後に生田事務局長から、6月11日午後1時から、沖縄意見広告運動の報告集会が日本教育会館で開かれるとの紹介があり、記者会見は終わりました。同報告集会には田中さん、上原さんのほか沖縄から高里鈴与さん(「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」共同代表)、杉原ひとみさん(「平和を求め、軍拡を許さない女たちの会」事務局長)らが話をします。参加費800円。どなたでも参加で見るとのことです。
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