2023年09月26日18時18分掲載
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文化
インボイス制度導入への反対署名が50万筆を越える 10月から導入される制度で文化への危機
9月25日に首相官邸前でインボイス制度への反対集会が行われました。10月に導入されるこの制度はフリーランスなど小規模の事業者・クリエイター・俳優・声優・映画人など日本の文化に貢献している多くの人々の暮らしを直撃するものとして、危惧されています。50万人以上の反対署名も集まりました。
アニメーションのプロデューサーの植田益朗氏によると、アニメ・漫画業界などのクリエイターの3割を超える人々が廃業の危機に面しているとされます。とくに業界のすそ野を支える年収1000万円以下の免税事業者たちを、今後はインボイス制度が「消費税」の形で直撃するとされます。一方、これらの人々は仕事の受注に関して値上げを求めることは力学的に難しいと言われています。
6月22日の日本外国特派員協会で発現した声優の岡本麻弥氏は、こう語っています。
「インボイス制度っていうのはまず説明するのがとても難しい。消費税のところに遡るし、聞く方も労力がいるので途中で耳がふさがってしまいます。そしてこの数十年で失ったものというのは、思考することだと思うんです。思考を停止させている方が楽なんです。それでノーということがすごく難しくなった」
マスメディアがこの報道をネグレクトしてきた、という指摘が記者会見でありましたが、マスメディア以外でも、たとえば私自身も、自分にも関わることでありながらこのテーマがなかなかわかりにくい印象があったことから、これまで書けずに来てしまいました。恥ずかしいことです。
●インボイスシステムへの反対声明の日本外国特派員協会での記者会見。ビデオニュース・ドットコムの動画。アニメーターや声優や税理士、アニメ協会の未来を考える会の代表らがその危惧を訴えたもの。(6月22日)
https://www.youtube.com/watch?v=XmfgbEZyB-Y
●日本外国特派員協会での記者会見(英語)
Japanese invoice system: Government Rules Will Put Us Out of Business
https://www.youtube.com/watch?v=trgDqVKr3yc&t=1660s
以下は非常にわかりやすい解説の動画。6年間の経過措置があることを解説しています。
●【最終結論】元国税ライターがインボイス登録を見送る理由〜登録のメリット・デメリット、保護制度、展望を徹底解説〜
https://www.youtube.com/watch?v=DEU1uHRtwzs
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