2023年12月10日18時33分掲載  無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=202312101833330

入管

改定入管法の施行阻止 未成年仮放免者に在留資格を 市民団体が全国で一斉アクション

 改定入管法の施行期限があと半年と迫る中、12月10日の世界人権宣言の日に合わせて、入管問題に取り組む市民団体が全国一斉アクションを行った。東京で取り組まれたデモ行進には約150人(主催者発表)が参加。「改悪入管法は施行するな!」と書かれた横断幕などを掲げながら、「入管は難民を強制送還するな」「入管は家族をバラバラにするな」と、参加者が声を上げた。 
 
 デモに先立ち、主催団体である入管の民族差別・人権侵害と闘う全国市民連合代表の指宿昭一弁護士が発言。名古屋入管でウィシュマ・サンダマリさんが亡くなってから3年が経過しようとする中で、未だに当時の入管職員が刑事責任に問われていない現状に触れ、「これは日本という国の構造的、歴史的な問題だ」と日本の入管制度の在り方を問題視した。その上で、「この状況を絶対に変えなければいけない」と、強い口調で語った。 
 
 また、ウィシュマさんの妹であるポールニマさんもデモに参加。デモの後に行われた集会では「あんなに健康であった姉が短い収容期間の間に、体を衰弱させて亡くなったのには、何か原因があるはず」と述べ、裁判を通して真相を明らかにしていく意向を示した。 
 
 さらに、支援団体であるBONDの学生メンバーである岡山琴音さんは、収容されている当事者の状況が何も変わっていない現状に触れ、「いつ次の犠牲者が出てもおかしくない」と語った。その上で、長期収容をやめて、仮放免や在留特別許可を帰国できない全ての当事者に出すように訴え掛けた。 
 
 来年3月6日でウィシュマさんが亡くなってから、3年が経過する。市民から多くの声が上がり続けている状況に、指宿弁護士は「3年近くが経過しても、これだけの声が上がり続けるのはすごいことである。政府は、半年もすれば忘れると思っていたであろうが、私たちは決してこの問題を忘れない」と、思いを口にした。 
 
 入管闘争市民連合では、現在、日本で生まれ育った子供と家族への在留特別許可付与を求める署名を集めており、12月末の提出を予定している。 
 
署名内容↓https://www.change.org/p/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AB%E7%94%9F%E3%81%BE%E3%82%8C%E8%82%B2%E3%81%A3%E3%81%9F%E6%9C%AA%E6%88%90%E5%B9%B4%E3%81%AE%E4%BB%AE%E6%94%BE%E5%85%8D%E8%80%85%E3%81%A8%E3%81%9D%E3%81%AE%E5%AE%B6%E6%97%8F%E3%81%AB%E5%9C%A8%E7%95%99%E7%89%B9%E5%88%A5%E8%A8%B1%E5%8F%AF%E3%82%92?redirect=false 


Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
  • 日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
  • 印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。