2024年03月01日19時43分掲載
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欧州
サンレモ音楽祭レポート 今年は若いアーティストが活躍〜チャオ!イタリア通信(サトウノリコ)
イタリアでは毎年2月上旬にサンレモ音楽祭が行われます。今年は2月6日から10日に行われました。リグーリア州のサンレモ市、アリストン劇場で午後9時から午前2時までです。夜遅くまでやっているので、午後11時ぐらいまでしか見れませんが、開催されている5日間はニュース番組もその話題で盛り上がります。
私も昨年から子どもたちの影響で見始めました。特に、娘は学校のクラスでサンレモ音楽祭の歌手のことが話に出るようで、見たいと言い始めて見るようになったら、今年は娘の憧れの歌手、アンジェリーナ・マンゴが出場するということで、親子ともども毎日見ていました。
サンレモ音楽祭は、日本でも有名なマネスキンが3年前に優勝し、世界進出するきっかけともなった音楽祭です。今年は、30名(グループも含む)の出場者で優勝を争いました。半分ぐらいが35歳以下の若いアーティストで、最終選考された5名も20代、30代と若かったです。ベテランのアーティストたちも出場していたのですが、若い、特にラッパー系のアーティストに押され気味という印象でした。
30名のアーティストたちが新しい曲を披露し、そこに視聴者の投票、マスコミ関係者からの投票が合わさって、順位を決めていきます。1日5時間もやっているのですから、そこに色々なゲストが来て場を盛り上げるのですが、今年はジョン・トラボルタやラッセル・クロウといったハリウッド俳優も来ました。
3日、4日と進んでいくうちに順位も色々と変わっていくのですが、4日目辺りで、ニュース番組でも取り上げられていたことは、ゲオリエールというナポリ出身のラッパーが1位になったことでした。視聴者からの投票が集中しての1位ということで、音楽祭を開催している劇場の観客からはブーイングが出ていました。ナポリ市民の団結力というか、イタリアの中でも独特の文化を持つナポリの熱さを感じましたね。というのも、ナポリはやっぱり歌の町。ナポリにはナポリでしか人気のない歌手がたくさんいるそうで・・・。イタリア全国で人気のある歌手もナポリの中では全く知られてないとか・・・そんな話も聞くので・・・。ちなみに、ゲオリエールの歌は、ナポリ語(ナポリ方言ならぬナポリ語と言っても大げさではないと思います。ナポリを舞台にした映画やドラマにはイタリア語の字幕が付くので・・・。)なので、何を言っているのかほとんど分かりません。
優勝したのは、娘のアイドルであるアンジェリーナ・マンゴでした。視聴者からの投票は2位でしたが(もちろん娘も投票しましたよ!)、マスコミ関係者からの投票を全体の4割も獲得していて優勝しました。23歳とまだ若く、でも両親とも歌手で、お父さんの歌も音楽祭の中で披露しており、実力は文句なしという納得の優勝だったと思います。
優勝した後は、テレビやラジオなどの色々な番組に呼ばれて忙しそうです。テレビのインタビュー番組で、裏話をしていました。ある番組に出演した時、優勝者のトロフィーを入れる箱を失くしてしまったというのです。結局、出演した番組のセットに置き忘れたようで、アリストン劇場の劇場主が箱を保管してくれていました。忙しさがわかるようなエピソードですね。この後は、ユーロビジョンと呼ばれるヨーロッパ全体の歌謡祭に出場することになります。
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