2024年03月19日00時09分掲載
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難民
【難民】クルド難民弁護団が記者会見 クルド人は真の難民である
3月20日のネウロズの開催を前に、クルド難民弁護団の大橋毅弁護士が18日に都内で会見を行った。会見で、大橋弁護士は「昨年11月に一部の在日クルド人が、トルコ政府からテロ組織の支援者と断定され、トルコ国内の資産を没収される事態が発生した。しかし、これらの事実が正にトルコに帰国すると迫害を受ける恐れがあるということを示している」と説明。その上で、「日本にいる多くのクルド人は、真の難民である」と訴え掛けた。
ネウロズは、年に一度クルド人が新年を祝うために行う祭典で、日本ではこれまで、クルド人が多く居住する埼玉県内の公園などで開催されてきた。毎年クルドの伝統的な歌や踊りが披露され、クルド文化を知る貴重な機会として、日本でも親しまれてきた。しかし、今年は一部の市民が埼玉県内の公園を管理する公園緑地協会に「公園をクルド人に貸すな」という電話を繰り返したこともあり、公園側が安全を担保できないと、使用許可を出さない事態が発生。その後、クルド人団体や支援団体との間で協議が繰り返され、今月5日に当初予定通りに、埼玉県内の秋ヶ瀬公園内においてネウロズが開催されることが決まった。
大橋弁護士は、在日クルド人と川口市民との間で、摩擦が広がっている現状について「当事者の間で不安が広がっている」と述べつつ、「報道にあるように犯罪を犯す在日クルド人も一部にはいるようだが、在日クルド人の犯罪率が高いということを指し示す統計は見たことがない」と指摘。その上で「日本にいるクルド人は“危険な存在”ではなく、“庇護の対象”であり、窮状を理解して隣人として受けいれてもらいたい」と呼び掛けた。
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