2024年04月28日16時44分掲載
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人権/反差別/司法
右翼団体がクルド人送還を求め排斥デモ 市民グループが対抗して取り囲んで行進 埼玉県蕨市
4月28日午後、埼玉県蕨市で右翼団体「日本第一党」の関係者ら50人が在日クルド人の強制送還を求めてデモ、それを外国人差別などに反対する市民グループ約50人が取り囲み、両者がにらみ合いながら行進した。二つのグループは出動した警察官約20人が規制する中、互いの主張をぶつけ合い、住宅街は騒然となった。
日本第一党のメンバーは、「不法クルド人を強制送還しろ」などのメッセージを胸に抱えて行進。これに対し、デモに反対する側は「奴らを通すな(NO PASARAN)のメッセージなどを示して対抗した。NO PASARANはスペイン内戦などファシストとの闘いで掲げられてきたメッセージ。
日本第一党は「在日特権を許さない市民の会」元代表の桜井誠氏が党首で、これまでにも蕨市などでクルド人の強制送還を求める集会などを行ってきている。
反デモ行進側に参加した50代の男性によると「日本第一党がネットを通じてデモを呼びかけていたので、こちらも対抗するデモを呼びかけて集まった」という。
埼玉県蕨市は2024年3月現在、総人口7万5907人のうち外国人が8720人。市の人口比で11・5%を占めており、外国人密度が非常に高い自治体となっている。中国人、ベトナム人、フィリピン人らに加え、都内などの建設現場での解体業などに従事するクルド人が多数居住することから蕨市は「ワラビスタン」とも呼ばれている。
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