2024年05月27日18時11分掲載  無料記事
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入管

「入管法は廃止一択!」市民有志が新宿でスタンディングを実施

 昨年の通常国会で成立した改正入管法の全面施行日(6月10日)が迫る中、同法の廃止を求める市民有志らは25日、新宿駅南口でスタンディング「STOP入管法スタンディングプロテスト at 新宿」を実施した。 
 
 参加者たちは「人を殺す悪法は要りません」、「帰されたら殺される」などと書かれたプラカードを手に、「入管法は廃止一択!強制送還、人権侵害!」と声を上げ、入管法の施行反対を求めた。 
 
 登壇した「BOND-外国人労働者・難民とともに歩む会-」の鎌田和俊さんは、改正入管法に導入される予定の〈監理措置制度〉(支援者や家族等が、収容から解放された「被監理者」を監督する制度)について「入管庁は、これまで難民支援に携わってきた支援者らに対し、入管の代わりに難民を監視させようとしている。監理措置制度は、入管のスパイになれと言っているようなものだ」と厳しく批判。クルド人難民の支援活動に取り組む周香織さんは「6月10日から送還停止効の例外措置を設けた仕組み(改正入管法)が動き出そうとしている。しかし私たちは諦める訳にはいかない。なぜなら私たちの声によって、収容を止め、送還を止め、法律を変えることができるから。これからギリギリの攻防が始まるが、粘り強く最後まで闘っていこう」と意気込んだ。 
 
 また、スタンディングには、クルド人が集住する埼玉県川口市などで反差別アクションを行う女性らも参加。そのうちの1人である折茂あいさんは、SNS上などでクルド人や地元住民を標的とした嫌がらせが横行している点に触れ、多様性を重んじる社会を作るために「公職に関わる方たちには、条約・憲法・法律が正しく運用されるよう努めてほしい」と訴えた。 
 
 なお、新宿スタンディングが行われた路上には「青空プラカgallery」として、GW期間中に議員会館で開催された展覧会「入管法改悪反対アクション作品展」で展示された100枚以上のプラカードがずらりと並べられた。入管問題という重たい雰囲気を感じさせないカラフルで個性的なプラカードはこの日、新宿で最も“路上映え”していたに違いない。「青空プラカgallery」は今後も都内のスタンディング等で随時、開催予定とのことだ。 


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