2024年07月05日12時14分掲載  無料記事
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アジア

「イオングループ日本人駐在員ら、不当に拘束された人々の解放を求めます」ミャンマー支援団体が声明を発出

 イオンの現地合弁会社イオンオレンジの社員らが6月30日にミャンマー国内で拘束されたことを受け、ミャンマー人クリエイターの支援などを行う一般社団法人「Docu Athan」は3日、同社員らの即時解放を求める声明を発出した。かつてミャンマー国軍に拘束された経験を持つジャーナリストの北角裕樹氏と久保田徹氏が「Docu Athan」の代表理事を務めている。 
 
 以下、声明全文。(「Docu Athan」HPより) 
 
【声明】イオングループ日本人駐在員ら、不当に拘束された人々の解放を求めます 
 
 報道によりますと、イオンの現地合弁会社イオンオレンジの商品本部長、笠松洋さん(53)が6月30日、ヤンゴンで拘束されました。ドキュ・アッタンはこの不当な拘束に抗議し、即時解放を求めます。また、改めて現在ミャンマーで不当に拘束されている2万671人(政治犯支援協会7月2日付発表)の方々の解放を求めます。 
 
 ミャンマー軍側の発表によると、当局が設定した価格を上回る値段で米を販売したとのことですが、この措置はクーデターで混乱する経済を強権で統制しようとするもので、経済合理性がないばかりか取扱業者らの通常の取引を突如非合法化する不当なものです。クーデターに端を発する通貨の信用危機によるインフレを取引業者の価格つり上げのせいにするため、ミャンマー軍は昨年来、金や食用油の取引業者を拘束したほか、賃金の引き上げを理由に雇用主を拘束するなどの暴挙に出ています。 
 
 今回の笠松さんの拘束も、こうした理不尽な取締りの一環といえます。一部にはイオンオレンジ側に落ち度があったとする意見もあるようですが、こうした状況ではイオンオレンジ側に対策の余地はほとんどなかったと思われます。この取締りそのものがクーデターにより不当に権力を得た軍部の弾圧であると考えるべきです。 
 
 また、ドキュ・アッタンの代表理事である北角裕樹と久保田徹は同じくミャンマーで拘束されており、ともにミャンマー当局による証拠の捏造を経験しています。北角は共謀者とされるミャンマー人の虚偽の自白調書により訴追されています。久保田に至っては、拘束後に警察署の敷地内で撮影された写真が「デモに参加した証拠」として使われています。再びこうした証拠捏造などの不正行為が行われる可能性があり、注意が必要です。 
 
 なお2人の経験では、警察の留置施設やインセイン刑務所は劣悪な収容状況であり、笠松さんらの健康状態も懸念されるところです。 
 
 笠松さんや同時に拘束された小売業者、そしてミャンマーで不当に収監されているすべての人々は、即時に解放されるべきです。 
 
一般社団法人Docu Athan 
代表理事 北角裕樹 
同    久保田徹 


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