2024年08月29日13時51分掲載  無料記事
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沖縄/日米安保

那覇地裁で米兵による少女誘拐暴行事件の被害少女に尋問約5時間

 23日に那覇地裁であった米兵による少女誘拐暴行事件の第2回公判で、被害少女に対する尋問は約5時間に及んだことを沖縄タイムスが29日伝えた。同紙によると、被害を受けた時の反応、動作を尋ねられるたびに少女は言葉に詰まり、苦しそうな息遣いが遮蔽板を通して傍聴席に伝わった、という。(大野和興) 
 
 
 事件は昨年12月、沖縄本島中部の公園で起こった。被告は米軍嘉手納基地に勤務する25歳の兵長。16歳未満の少女を車で自宅に連れ去り、性的暴行を加えたとして、わいせつ目的誘拐と不同意性交の罪に問われている。 
 
 23日公判では被を受けた少女が検察側の証人として出廷した。少女は、暴行された際に「やめて」「ストップ」と告げて拒否した、自身の年齢についても、指でのジェスチャーや日本語、英語で被告に明確に伝えたと証言した。被告の米兵は7月に行われた第1回公判で無罪を主張している。 
 
 23日は第2回公判で、被害少女の同意の有無や、16歳未満であることをどう伝え、被告がどう認識したかを中心に尋問が行われた。当日は午前の検察官による主尋問に続いて、被告弁護人による尋問が午後1時半から5時半まで続いた。 
 
 その模様を沖縄タイムスは次のように伝えている。 
 
以下引用ー 
 
「触られている間、体を動かしたり抵抗はしたか」 
 
 少女「……特にありません」 
 
 法廷内は沈黙し、少女は振り絞るように声を出した。少女の回りには遮蔽(しゃへい)板が設けられ、ブレノン・ワシントン被告(25)や傍聴席から少女の姿は見えないが、呼吸の乱れが漏れ聞こえた。 
 
 最後に行われた裁判官からの質問では、被害時の動作や心境などを繰り返し聞かれ、窮する場面もあった。尋問は午後5時半に終了した。 
 
引用終わりー 
 
 
 同紙は、傍聴した琉球大大学院教授の矢野恵美さん(被害者学)の「傷ついた人に質問しているという配慮を著しく欠いていた」とという言葉を紹介している。 
 
 また専門家の談話として、以下のような識者の意見を掲載している。 
 
 
【司法関係者は研修を積んで 中島幸子氏(NPO法人レジリエンス代表)】 
 少女への尋問では、なぜ体を使って抵抗できなかったのかと質問攻めされたようだが、問い自体おかしいのではないか。質問した人に聞きたい。あなたは刃物を持った暴力団が突然立ちはだかったら、戦うことができますかと。 
 
 人は命の危険を感じる恐怖に直面した場合、固まって動けなくなることがある。少女は体を触られ「頭が真っ白になった」という。性被害でよくある「フリーズ」状態だろう。 


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