2024年10月01日09時33分掲載  無料記事
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欧州

学校給食が危ない!?~チャオ!イタリア通信(サトウノリコ)

 長い長い小学校の夏休みが終わりました。やっと始まった学校ですが、娘のクラスでは、保護者たちのグループチャットである問題が炎上。というのも、一人のお母さんが「息子が給食を食べないけど、皆の子どもたちはどう?」というメッセージを書いた途端、その日のうちに100通ものメッセージが・・・。 
 
 娘から時々、給食のフォークやナイフ、コップが汚いという話を聞いてましたが、今回はある子どもが「パンにカビが生えていた」と言っていたというお母さんのメッセージも・・・。 
 
 1年前に私たちが住む町では、町長の選挙があり、それ以前は中道左派政党の町長でしたが、今は右派政党の町長です。当選して数カ月後、給食代の値上がりの報告が突然来ました。1年で子ども一人約80ユーロ(約13000円)の値上がりになりました。 
 
 それなのに、給食の内容がひどくなるというのは納得できないですよね。 
 
 お母さんたちのメッセージを見ると、カビの生えたパンというのは、袋に入っているものみたいで、いわゆる食パンだと思いますが、ある子どもはシリアルみたいなものが入っていたんじゃないかとか、他の子はいやいや白いパンだから、それはあり得ないとか・・・ある子はリゾットの中に毛が入っていたとか・・・ 
 
 何名かのお母さんは、子どもに給食を食べないように、パニーノを持たせるなんて言ってます。先生たちも子どもたちと一緒に給食を食べているはずなんですが、先生たちはどう思っているのでしょうか。 
 
 あるお母さんが、隣の町では数名の子どもたちがサルモネラ菌にかかったとのメッセージを書いてました。 
 
 調べてみると、地元紙の記事では、9月27日金曜日の給食で6カ月から13歳までの10名の子どもたちがサルモネラ菌にかかったとの疑いがあり、救急車で運ばれたと書かれています。 
 
 そして、給食センターが一時的に閉鎖されたとのこと。学校では、子どもにお弁当を持たせるか、給食時間に家に連れて帰り食べて、また午後に学校に連れてくるか、家族はどちらかの方法で、給食なしの状況を乗り切っているようです。 
 
 この10名の子どもたちが救急車で運ばれた2日前には、約60人の子どもたちが小児科の救急機関を受診していたということも書かれています。それがそのままサルモネラ菌のためなのか、記事を読むだけでは分かりませんが、現在保健所での検査が行われていて、その結果を待つしかないですね。もし、給食センターが原因でサルモネラ菌にかかったとしたら、信用して子どもを預けている家族としては、すごいショックですし、何を信用したらいいのかと思ってしまいますよね。 
 
 ただ、同じ学校に通う息子のクラスでは、こういう話が全く出てこないので、どこまで子どもたちの話を信用していいのかというのはありますが、確かにフォーク、ナイフ類の汚れはあるようです。私が聞けば、息子もそういう話を時々します。 
 
 また、私の姑は子どもたちが通う小学校の教師をしていましたが、すでに20年以上前ですけどね、当時こういう問題は全くなかったとのこと。過去から、状況が悪くなっているという現実があるのでしょうか。 
 
 とにかく、イタリアの学校の不備というか、そういうものは本当によく聞く話で、(例えば学校が始まっても担任の先生が決まってないとか)今更驚かないというのがありますが、悪慣れするのはだめですね。 


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