広告


menu
home
読者登録

団体購読のご案内
「編集委員会会員」を募集

Berita ID

パスワード

SSL


橋本勝21世紀風刺絵日記


記事検索




リンク記事


記事スタイル
コラム
みる・よむ・きく
インタビュー
解説
こぼれ話


特集
国際
農と食
教育
文化
アジア
入管
中国
市民活動
米国
欧州
みる・よむ・きく
核・原子力
検証・メディア
反戦・平和
外国人労働者
司法
国際
イスラエル/パレスチナ
市民活動告知板
人権/反差別/司法
沖縄/日米安保
難民
医療/健康
環境
中東


提携・契約メディア
AIニュース
NNN
労働情報
司法
マニラ新聞
消費者リポート
TUP速報
プレシアン
亞洲週刊
ニュー・インターナショナリスト・ジャパン
じゃかるた新聞
Agence Global
Japan Focus
openDemocracy
Foreign Policy In Focus
星日報


Time Line
2024年11月22日
2024年11月21日
2024年11月20日
2024年11月18日
2024年11月17日
2024年11月16日
2024年11月15日
2024年11月14日
2024年11月13日
2024年11月12日



Special

特集

中東




「妨害に勝ってAAS(アルジェ・アラブ・サミット)成功!」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
 「えらいぞモロッコ代表団!よくごねた!!」と、AAS(アルジェ・アラブ・サミット)で、ブリタ・モロッコ外務大臣は同行していたモロッコ代表団を労いました。 モロッコはこの調子で日本が共催するTICAD 8(アフリカ経済会議)を,ごねた挙句に蹴飛ばしました。 (2022/11/06)


米PBS フロントライン が追ったサウジの皇太子MBS~The Crown Prince of Saudi Arabia (full documentary)
今年、ロシアへの経済制裁の関係でエネルギー価格が高騰したため、エネルギー価格を安定させるべく、今年7月にバイデン大統領がサウジアラビアを訪問しました。その際、皇太子のモハマド・ビン・サルマン(通称MBS)とグータッチをした瞬間がメディアで全世界に拡散されました。MBSは2018年にトルコのサウジアラビア総領事館内でジャーナリストのジャマル・カショーギ記者が殺された事件の黒幕と指弾されていた人物で、人権外交を旨とするはずのバイデン大統領自身も非難していました。バイデン大統領は現地で記者団から厳しい質問を浴びせられ、「MBSと対談するために来たのではない」と答えました。(2022/10/28)


【AIニュース】イラン:残虐なデモ鎮圧で子ども23人以上が犠牲に
 イランで22歳のマフサ・アミニさんが拘束中に死亡したことに端を発したデモで、9月20日から9月30日までに少なくとも子ども23人が治安部隊に殺害されたことが国際人権団体アムネスティの調査でわかった。アムネスティは、亡くなった23人の名前と死亡状況を調べて発表した。犠牲者の内訳は、11歳から17歳の少年20人と少女3人だった。ほとんどの少年は実弾を受けて、4人は殴打されて亡くなった、拡大するデモに対する弾圧の容赦ない姿勢を浮き彫りした。抗議デモは、多くの市民が呼ぶ「イスラム共和国体制に対する大規模蜂起」に発展していた。アムネスティ国際ニュースが伝えるその実態をお伝えする。(大野和興)(2022/10/25)


「バイデン人権政権?イスラエルとサウジへ」【西サハラ最新情報】 平田伊都子
 イスラエル国籍を持つエマヌエル駐日米大使と手を携えて弔問書簡を内閣総理大臣に届けつつ、ユダヤ系アメリカ人のブリンケン国務長官は、バイデン米大統領の旅行打ち合わせをしました。 7月9日、バイデン人権大統領はワシントンポストに「人権問題で批判してきたサウジアラビアに頭を下げるのは原油増産のため」と、言い訳寄稿をしました。 バイデン人権大統領は、「ワシントンポスト・コラムニストだったカショギ記者の斬首は(2018年10月2日)サウジ皇太子が命じた」として、サウジの非人権的体制を非難してきました。 (2022/07/17)


「西サハラ国連特使の足踏み、パレスチナ和解大前進」【西サハラ最新情報】  平田伊都子
 スタファン・デ・ミストラ国連事務総長西サハラ個人特使が、西サハラ第2弾視察を目前にして、「前任者たちを踏襲したい」と表明したそうです。 しかし、特使がモロッコ占領地・西サハラに入ろうとしたら、モロッコが又、妨害! (2022/07/10)


「パレスチナ人記者射殺で中東紛争再燃」【西サハラ最新情報】 平田伊都子
 2022年5月11日の朝、イスラエル占領地・パレスチナ西岸北部の町・ジェニンで、シリン・アブアークレ・パレスチナ人記者がイスラエル軍によって射殺されました。彼女はアルジャジーラTVの有名なレポーターで、この朝は、ジェニンにあるパレスチナ難民キャンプを取材中でした。プレスと書かれた防弾チョッキを着ていたのですが、イスラエル狙撃兵に狙い撃ちされました。(2022/05/15)


「西サハラ最新情報】 「コロナ禍でアルジェリア主催のアラブ首脳会議」  平田伊都子
  「2月4日の北京五輪開会式にグテーレス国連事務総長が列席する。北京滞在中の彼は中国要人と会う」と、1月25日に国連が発表しました。 焦点の人、プーチン・ロシア大統領も列席します。 国連報道陣は、ウクライナ戦争回避に向けグテーレス事務総長が動くのでは?と、期待しています?、、 (2022/01/30)


市民団体が学習会〈つくられる脅威、忍び寄る戦争〜国際ボランティアがアフガン、パレスチナ、北朝鮮の経験から考える〉を開催
憲法問題などに取り組む市民団体「許すな!憲法改悪・市民連絡会」(市民連絡会)は12月18日、学習会〈第157回市民憲法講座 つくられる脅威、忍び寄る戦争〜国際ボランティアがアフガン、パレスチナ、北朝鮮の経験から考える〉を都内で開催した。学習会では、日本国際ボランティアセンター(JVC)の今井高樹代表理事が講師を務め、緊迫するアフガニスタン、パレスチナ、北朝鮮情勢を例に挙げながら、戦争ではない「対話による外交」の必要性を訴えた。(藤ヶ谷魁)(2021/12/22)


【西サハラ最新情報】  「アルジェリアがパレスチナにクリスマスプレゼント」  平田伊都子
 「パレスチナと西サハラを支援し続ける」とアルジェリアが、2021年のクリスマス前に公式宣言をしました。 (2021/12/12)


【西サハラ最新情報】 [タリバン、アルカイダ、アキム] 平田伊都子
 個人も国家も、「さ〜どうする?」と追いつめられると、本音と本性が出てくるようですね?! ABCテレビ・ジョージ記者のアフガニスタン米軍敗退に関する質問を受けて、アメリカ大統領は自信なげに取り繕っておりました。 はっきりしない大統領に、アメリカの兵隊さんたちも先が見えなくて大変だな〜と、お察ししましたが、「同盟国アフガニスタンを投げ出した米軍撤退は、他の同盟国に不安や不信感を与えたのでは?」というジョージ記者の質問に、ドッキリしました。 後者の同盟国とは日本のことです。 (2021/08/25)


【西サハラ最新情報】  「イスラエルのガザ侵略」  平田伊都子
 5月15日のメデイア・センター・ビル崩壊を見ましたか? 見逃した方のため、BBC・TVアドナン記者のレポートを再録します、、 ヘルメットと防弾チョッキで身を固めたアドナン記者は、メデイア・センター・ビルに面したビルの屋上から被写体を背にし、カメラに向かって中継をしていました。 「アドナン、やばかったら逃げろ!イスラエルのターゲットはメディア・センターだ。奴らは威嚇爆撃を3回やって、本チャン爆撃をしてくる」と、映像を受ける支局ディレクターが叫びました。 その瞬間、新型爆弾がビルに炸裂し、ビルは土台から崩れ落ちました。 アドナンは無事でした。(2021/05/19)


ガザへの攻撃をやめろ! 5.15イスラエル大使館・防衛省前 緊急抗議アクション
パレスチナ全土で悪夢が繰り返されています。イスラエル治安部隊は、4月中旬にイスラム教のラマダン(断食月)が始まると、エルサレム旧市街にあるアル・アクサー・モスクでの礼拝に向かうパレスチナ人の通行を厳しく制限し、ついに5月7日にはモスクで礼拝中のパレスチナ人に対し、ゴム被膜弾や催涙弾を打ち込むという暴挙に及びました。(藤ヶ谷魁)(2021/05/14)


核合意を離脱した米国に、イランに対して条件を付ける資格はない  Bark at Illusions
 イラン核合意を破ってイランに対する経済制裁を続ける米国への新たな対抗措置として、イランは核合意で求められている国際原子力機関(IAEA)の追加議定書の履行を停止した。これによって、イランに対するIAEAの抜き打ち検査ができなくなる。IAEAとイランは協議の結果、イランの追加議定書履行停止後も、IAEAが必要な検証・査察活動を3ヶ月継続することで合意したが、欧米やマスメディアなどはイランの核開発が不透明になると心配している。(2021/03/05)


UAE、イスラエルとの和平協定反対派を相次ぎ逮捕
8月13日、イスラエルは突然、アラブ首長国連邦(UAE)との国交正常化を発表し、世界中で大きな波紋を呼んでいる。UAE国内では、イスラエルとの和平協定に反対する声が圧倒的多数を占めているが、当局は反対派市民らを相次いで逮捕しているとMIDDLE EAST MONITORは報じた。(藤ヶ谷魁)(2020/08/25)


イエメン:コロナで初等学校の早期終了を実施 高校、大学でも検討
 日本では新型コロナウイルスの拡大による休校で、入学・始業時期をを4月から9月にずらす案が取りざたされているが、紛争が続くイエメンでも、新型コロナウイルスの発生を受けて予定よりも早く学年を終了するなど、子供たちの「学ぶ権利」に影響が出ている。この措置は当面初等教育過程で実施されるが、高校、大学でも行われる見通し。5月12日付の「MIDDLE EAST MONITOR」が報じた。(村田貴)(2020/05/13)


アムネスティ イラン大統領来日前に要請文、「拘束者は無条件で釈放を」
大規模な抗議行動が続くイランから明日、ローハニ大統領が来日します。それを前に今日18日17時に人権団体アムネスティ日本は拘束者全員の釈放などを日本政府からイラン政府へ要望するよう申し入れました。(大野和興)(2019/12/18)


【西サハラ最新情報】  エルサレムは誰のもの?  平田伊都子
 「引っ越ししま〜す!」と、2017年12月5日にアメリカ大統領トランプが、アッバス、アブドッラー、シシ、サルマーン、などに、電話をかけまくりましたネ、、それぞれの国名はパレスチナ、ヨルダン、エジプト、サウジアラビアといったパレスチナとパレスチナ問題に関わる近隣諸国です。 イスラエルのテルアビブにあるアメリカ大使館を、国連未確定地域であるエルサレムへ引っ越しさせるそうなんですが、近隣諸国も欧州諸国もこの引っ越しに反対しました。 ところが翌日の12月6日、アメリカ大統領トランプは、「エルサレムはイスラエルのもの」と、あの気持ち悪いジェスチャーでケロッと、世界を仰天させる宣言をしたのです!(2017/12/13)


サウジ国内弾圧拡大 混乱極まる中東情勢
11月6日付のThe Washington Post 紙は、サウジアラビアの政治的動向が、イランを含めた中東情勢を不安定にさせるとの懸念を示した。(ND米紙ウィークリーニュース第133号)(2017/12/02)


米軍によるアフガニスタン市民殺害の徹底捜査を
 アフガニスタンに進行した米軍特殊部隊がアフガニスタン中部のヴァルダク州で民間人18人を殺害したとされる事件があった。米軍はこうした行為のうち、2012年11月から2013年2月の間に裁判なしの処刑、拷問、強制的失踪にかかわったとされる特殊部隊の捜査を再会した。国際人権団体アムネスティは米軍に対し徹底した再捜査と犠牲者への正当な補償を要求している。(大野和興)(2015/09/03)


ISがモスル博物館の遺産破壊のビデオ 信憑性には疑問も
  イスラム国(IS)はイラク北西部のモスル歴史博物館に展示されている古代遺産をハンマーや掘削装置などを使って破壊する様子を撮影したビデオを公表した。凄まじい破壊の様子をご覧あれ。(「アラブの眼」)(2015/02/27)


皇太子の「正しい歴史伝承が大切」発言をアラブ各紙が写真入りで報道
  皇太子殿下が55歳の誕生日にあたり「正しい歴史伝承が大切」と述べた発言を、アラブ各紙がほぼ同一内容で写真入で紹介している。日本の歴史認識問題がアラブ世界でも重視されていることのあらわれとみられる。二紙を選んで紹介しよう。(「アラブの眼」)(2015/02/25)


ヨルダン王女のフェースブック
  ヨルダンのイーマーン王女が自己のフェイス・ブックで「クルド軍がイスラム国の捕虜を報復焼殺した」と明らかにしたという情報がアラビア語メディアにかけめぐったが、これは何者かが捏造したものらしい。同王女は確かにアカウントを持っているが、彼女のFBにはクルド人が焼殺という記述はない。https://ar-ar.facebook.com/Princess.iman.bnt.abdullah(2015/02/24)


スーダン大統領が「ISやボコハラムの黒幕はモサドとCIA」 発言めぐり論争
  スーダンのオマル・バシール大統領が「イスラム国(IS)や他の(ボコハラムなど)テロ組織の背後にいるのはCIAとイスラエルのモサドだ)」とユーロニュースに語った。英紙インディペンデントがこの発言を報じ、ユーロニュースが同大統領の会見場面を動画で伝えたことから、発言をめぐりアラブメディアで論議が広がっている。エジプトのニュースサイト「タハリール」から紹介しよう。(「アラブの眼」)(2015/02/23)


アルアラビーヤの読者書き込み(その2)
  昨日の読者書き込みの続きを紹介しよう。●問題は個人ではなく、宗教的狂信性だ。●この男の正体を知るのは容易ではない。愚かでもない。愚か者であったなら、イラクとシリアに広大な面積を支配できず、世界中に支援者、擁護者網を作り上げなかっただろう。●彼は名前や情報が公表される前から、CIAでは知られていた。モスルでデビューしてから、ISは犯罪者バグダーディの経歴などを発表したが、CIA情報と重なる。(2015/02/21)


米国の左派歴史研究家ウェブスター・タープレイが「ISは米国の秘密軍隊」
  著書『9・11』などで米国の内外政策の批判者として著名な米国の著述家、歴史家のウェブスター・タープレイが、咆哮した。曰く、「米国が望みさえすれば、テロリストのイスラム国(IS)からウェブでのあらゆる通信を妨害していただろう」と。米国から発信するニュースサイトのワタンが2月20日に報じた。(「アラブの眼」)(2015/02/21)


IS首領の新写真報道に多数の読者書き込み アルアラビーヤで知る右派世論
  米国のCBSニュースがイスラム国(IS)首領、アブーバクル・バグダーディの新たな写真を発表した。2004年2月から12月までイラクの米軍のブカ監獄に収容中のものだ。それを、サウジアラビア資本で体制べったりで知られる衛星テレビ局アルアラビーヤ・ネットが2月19日付で報じたところ、40以上もの書き込みが寄せられた。その一部を紹介する。(「アラブの眼」)(2015/02/20)


有志連合の空爆機がISに支援物資投下
  イスラム国(IS)を空爆する米軍が主導する有志連合の戦闘機がIS側に武器弾薬などの支援物資を投下していると、これまでにアラブ側、及び西側メディアでもたびたび報じられてきた。今回は、アラビア語のニュースサイトの「中東パノラマ」が2月13日、IS要員のイラクなまりの目撃証言をユーチューブの動画を付けて報じた。(「アラブの眼」)(2015/02/14)


錯綜するヨルダン王女の情報 偽造説も
  クルド軍によるイスラム国要員の焼殺という、ヨルダンの「イーマーン王女のフェースブックの記述」を無数のアラブメディアが写真つきで報道している。一方、フェースブックのアカウントが偽造だとする書き込みも現れてきた。(「アラブの眼」)(2015/02/08)


サウジアラビアが9・11同時多発テロ事件に資金援助していたという証言 王子三人の名前もあがる サウジは否定
   サウジアラビアでは国王が亡くなって世代交代したことや、石油価格の下落を仕掛けているのがサウジアラビアであることなど、最近、今までと違った形で注目されることが増えている。そして、今、米国からサウジアラビアへ1つの疑惑が突きつけられている。2001年の9・11同時多発テロの主要な資金源がサウジアラビア国家だったのではないか、とする疑惑である。(2015/02/06)


クルド軍がイスラム国の捕虜を報復焼殺 ヨルダン王女が発表
  イスラム国が2月3日に捕虜にしていたヨルダン人飛行士、ムアーズ・カサーシバ中尉を焼き殺す映像を公表し世界に衝撃を与えたが、今回はその報復にクルド軍がイスラム国の複数の捕虜を焼き殺したという。そのことを発表したのが、なんとヨルダン国王の王女。アラビア語ニュース・サイトの「ワタン」など各紙が報じている。読者の書き込みには凄まじい憎悪の言葉が見られる。(「アラブの眼」)(2015/02/06)


ヨルダン:軍パイロット殺害への報復的処刑は問題
 「イスラム国」を名乗る武装組織は、ヨルダン軍パイロットに生きたまま火をつけた。このおぞましい即決処刑は、人道に著しく反する残虐行為である。しかし、これに対して、死刑執行による報復は、問題の解決策にはならない。(アムネスティ国際ニュース)(2015/02/05)


ヨルダンがリシャウイ死刑囚ら2名の死刑を実施 〜イスラム国がヨルダン人パイロットの処刑ビデオを公開した後〜
ロシアのRTによると、ヨルダン政府は人質交換の対象となっていたリシャウイ死刑囚ら2名の死刑を実施した。(2015/02/04)


ヨルダンの捕虜飛行士の生死 日本とは異なるアルジャジーラの報道と読者の声
  日本では日本人人質の問題ばかりが論じられているが、ヨルダンではイスラム国の捕虜になっている飛行士のムアーズ・カサーシバ中尉の救出が最大の問題になっているという。アルジャジーラ・ネットが2月2日付で報じた記事と、日本人の反応とはかなり異なる読者の書き込みを見てみよう。(「アラブの眼」)(2015/02/02)


サウジの弔問動画が「炎上」
  数日前に死去したサウジアラビアのアブドッラー国王の弔問、及び新国王、皇太子、副皇太子への忠誠を誓う一般庶民の模様を示した動画が公開された。それによると、弔問・忠誠表明客は一列に並び、3人の新指導部の等身大の写真前に立ち止まらず無言で「握手」し、立ち去るという前代未聞のもの。(「アラブの眼」)(2015/02/02)


2015年3月のイスラエル総選挙 ネタニヤフ首相下ろしを狙う「シオニスト」連合 〜労働党と新党の中道連合が「シオニスト」を名乗る〜 安倍首相は今時分なぜイスラエルへ? 謎多き日本外交
  人質が処刑される直前に安倍首相はイスラエルの超タカ派ネタニヤフ首相と会談したことは記憶に新しいが、イスラエルでは3月の総選挙でネタニヤフ首相を下ろすための連合勢力が誕生している。(2015/01/25)


後藤健二さん釈放の条件の女性は釈放可能か?
  イスラム国から捕虜交換の条件として釈放を求められているイラク人女性サジダ・アル・リシャーウィ(1970生まれ)は何者なのか? 夫によってイスラム軍に徴兵され、2005年、夫らと共にアンマンの3棟のホテルに自爆攻撃を仕掛けたが、腰に装着した爆弾が不発で自爆に失敗した。逮捕された彼女の供述によると、メソポタミアのアルカイダの首領で殺害されたアブー・ムスイブ・ザルカーウィー(イスラム国の創立者)の部下であった亡夫に強制されたという。(「アラブの眼」)(2015/01/25)


世界のメディアが注目する「ムジュタヒド」とは? サウジ国王の死去も公式発表前に報じる
  サウジアラビア政府が公式に国王の死去を報じる少し前に、ムジュタヒドというツイッターのサイトがすでに報じていた。ムジュタヒドとは何者なのか?数年前からツイッターに登場して以来、王族や国王の腐敗、スキャンダルなどを暴露し続けてきた。特に、ファハド元国王の末息子のアブドルアジーズ王子は完膚なきまでに叩かれた。極秘であるはずの国王や皇太子など最上層部の動向や予定も見てきたように詳しく書くので大変注目されてきた。しかもそれらが良く実現するので、「サウジのアサンジ」との異名を取り、サウジアラビア情勢に関心を持つアラブ圏のみならず、世界中のメディアが毎日訪問するサイトになっていた。記者も毎日朝一番で開くサイトになっている。(「アラブの眼」)(2015/01/23)


親イスラエルに走る安倍外交も一因か イスラム国邦人殺害予告事件
 イスラム国に日本人誘拐事件と絡んで、親イスラエルに走る安倍外交の不手際を批判する声が高まっている。東京新聞1月22日号は、「邦人殺害警告、背景は」として「イスラエル接近、一因か」という沢田千秋記者の解説記事を掲載した。またパリ在住のジャーナリスト、コリン小林さんは1月20日付けの日本の市民団体に宛てたメールで「昨日のニュースで、安倍−ネタンヤフ会談で、<テロとの戦争>協力・連携の強化という声明は最悪のパターンで、これはこれは酷いことになると、案じた矢先に、「イスラム国」が日本人2人を人質に取ったとの新たなニュースです。」と述べている。(大野和興)(2015/01/23)


サルマーン皇太子がサウジアラビアの新国王に 石油は高騰か?
  アブドッラー国王の死去(現地時間13日午前1時)に伴い、サウジアラビア宮廷府は、サルマーン・ビン・アブドルアジーズ国王に忠誠を表明した。ここまではこれまでの筋書き通りになっている。サルマーン(新)国王は、ムクリン・ビン・アブドルアジーズ王子を新皇太子として忠誠を誓うよう全国民に呼びかけた。しかし、これがスムースに実現するかはきわめて難しいだろう。ムクリンは去年、副皇太子に任命されたが、母親が自由人ではなくイエメン人の色の黒い召使であるため、他の王族たちからも蔑視されており、彼の皇太子就任には多くの反対を受け大波乱が予測されている。(「アラブの眼」)(2015/01/23)


安倍総理殿、自腹を切って身代金を払ってください! 平田伊都子
「日本の首相よ。お前は「イスラム国」から8500キロ以上も離れているのに、自ら進んでイスラム国に対するこの十字軍に参加した」と、イスラム国が2億$(約236億円)身代金要請をネット公開しました。 72時間という時間制限を告げた処刑人は、CBS米国TVによると、アメリカ人の首を切った英国訛の処刑人と同一だそうです。(2015/01/23)


サウジ国王が死去と「ムジュタヒド」が発表
  サウジアラビアのアサンジと呼ばれている著名なツイッター・サイト「ムジュタヒド」が日本時間午前7時40分頃、アブドッラー国王が死去した、と発表した。続いて、「どのように公表するか、また(次期皇太子などを選定する)忠誠委員会(開催の)段取りは未定。宮廷府長官のトウェイジリは行方をくらまし、高飛びしたか自宅にいるか不明」と結んだ。(アラブの眼」)(2015/01/23)


日本人人質殺害警告で日本政府はイスラエルと情報収集協力?
  身代金を支払わないとイスラム国が日本人二人を殺害すると警告するビデオを流した件がイスラム諸国でも報道されている。その中でも、サウジアラビアが出資しドバイに本社を置く衛星テレビ局「アルアラビーヤ」は、20日そのニュース・サイトで、事件の概要や日本政府の対応など解説し、警告動画そのものを掲載し報じた。安倍首相の記者会見で同局はどこに注目したのであろうか。(「アラブの眼」)(2015/01/21)


イスラム国がサウジ軍との銃撃戦ビデオを公開
  イスラム国は初めて、サウジアラビア国境警備隊との激しい交戦の模様を映した動画を公開した。日付は2015年1月12日。動画を掲載したニュース・サイトの「アスラール・アラビーヤ」は、「これでイスラム国崩壊を目指す米国主導の多国籍軍による空爆の失敗が明確になった」と断じた。1月17日付の英紙「タイムズ」は、「イスラム国は米軍の空爆開始(昨年夏)以来シリア内の占領面積を倍増させた」とするレポートを書いた。空爆は800回以上に及ぶ。(「アラブの眼」)(2015/01/20)


「サウジ政権は崩壊寸前」と米国のシンクタンク
  アブドッラー国王の発病に伴うサウジアラビアの政情悪化の詳細を連日報じるのはアラビア語のメディアだけではない。西側機関も今後の激変を予想して、控えめながら同国の危機的状況を報じ始めている。ワシントンに本部を置くシンクタンク「フリーダム・ハウス」は、「2015年はサウジ王国崩壊の年」と位置づけ、サウジアラビア体制は崩壊寸前と指摘した。(「アラブの眼」)(2015/01/08)


「サウジ国王死去で王家内が混乱」と離脱王族
  健康状態をめぐって、小康状態、昏睡状態、死亡説などが錯綜するサウジアラビアのアブドッラー国王をめぐって、王家から離脱したドイツ在住の元王族、ハーリド・ファルハーン氏がフェイスブックで、「ムトイブ(国王の長男)の父親は神の元に帰ったと、少し前に私の情報源から聞いた」と書き込んだ。反政府系のニュースサイト「アハラールル・ヒジャーズ」が報じた。(「アラブの眼」)(2015/01/07)


サウジの実質的な新国王はムクリンと予測 イスラエル報道
  サウジアラビアのアブドッラー国王の退位説が駆け巡る中、イスラエルの軍事諜報機関に近いニュースサイトのデブカは、6日の深夜に、アブドッラー国王の退位が発表される模様と報じた。(「アラブの眼」)(2015/01/06)


サウジ国王退位か? 死亡情報も
  サウジアラビアのアブドッラー国王の健康状態が懸念される中、レバノンのニュースサイト、アル・ハバル・プレスは、同国王が退位すると特報で報じた。事実だとすると影響はきわめて重大である。(「アラブの眼」)(2015/01/06)


サウジデモの映像が全面削除 
  昨日の本紙に掲載された「サウジの首都リヤドでの反政府デモ」のユーチューブ映像は、ソーシャルメディアによって一気に拡散し、多数のメディアで紹介されたが、現在全て削除されている。(「アラブの眼」)(2015/01/04)


サウジ国王入院で宮廷革命か 首都では反政府デモも
  世界最大の産油国サウジアラビアのアブドラ国王が健康診断のために一時的に入院した、と国営放送が報じた。国王に公然と反旗を翻す王族が2人現れたとの情報もある。首都リヤドでは「サウド政権打倒、サウド家に死を」を訴える街頭デモが起きている。国王が死亡すれば大混乱が予想されるため、米国は厳重警戒態勢をとり、サウジの株価は急落している。(アラブの眼)(2015/01/03)


【AIニュース】イラク・シーア派の武装する市民たち 誘拐・殺害が激増 野放しの武装市民を止めて!
 イラクではここ数カ月の間に、シーア派の民兵(民間の兵士)による、スンニ派の一般市民を標的とした誘拐や殺害が激増しています。誘拐後、多くの被害者は同じ方法で処刑されています。ところが、こうした残虐行為がまったく調査されることなく、野放し状態になっています。(アムネスティ国際ニュース)(2014/12/25)


【衆院選の争点】「この道しかない」のか、「この道はあぶない」のか 池住義憲
 今回の衆院解散総選挙、私も「党利党略」解散総選挙だと思っている。「争点隠し」「論点撹乱・混乱」解散総選挙でもある。そうであっても、積極的に受けて立とう。安倍首相が言うように、「この道しかない」のか。それとも、「この道はあぶない」「この道に(の)先はない」のか。(2014/12/11)


女性が輝く? 戦闘地! イスラム国の捕虜になった? イスラエル軍女性兵士 平田伊都子
 2014年11月末にイスラム系のインターネットが、「元イスラエル軍女兵士ジル・ローゼンバーグがコバニ近くの戦闘地でイスラム国に誘拐された」と、伝えました。 ジルは、2014年11月20日に「これから2週間は、インターネットを使うことができない」と、フェースブックで情報発信してから、消息を絶っていました。   2007年ごろに撮ったと思われる、IDFイスラエル国防軍の制服を着て輝く笑顔で銃を構えるジルの写真を見たことがありませんか?(2014/12/07)


テロリストの花嫁 首切られる人も首切る人も慰安婦も、みんな欧米人 平田伊都子
「娘をイスラム国から連れ戻した!」と、モニクという名のオランダ女性が花々しくマスコミに登場しました。 BBC英国TVなどが伝えるところによると、モニクの娘はアイシャというイスラム式源氏名を持つハイテイ―ンで、イスラム戦闘員と結婚するために、今年の2月にイスラム国が支配するシリアのラッカへ入りました。 この数か月間、イラクやシリアに入ったヨーロッパ・ハイテイ―ン花嫁が多数いるそうです。 <アイシャ>とは、イスラム教教祖モハメッドの娘の名前です。 ちなみにイスラム教に改宗したアントニオ・猪木議員のイスラム名は、モハメッド・フセインです。(2014/11/23)


アサド政権、自由シリア軍、ISIS・・・ 米軍、豪軍、英軍?・・・ ペイリン氏・・・
  月曜のニューヨークタイムズ社説' A risky bet on Syrian rebels'(シリア反政府軍へのリスクのある賭け)を読んでも、寄稿'To stop ISIS in Syria,support Aleppo'(イスラム国を阻止するためにアレッポ(の反政府勢力)を支援せよ)を読んでも米国の前に霧が濃く立ち込めている印象だ。(2014/09/16)


9月13日 アラファト議長とラビン首相が握手した日 オスロ合意から21年
  イタリアのジャーナリスト、ヴィットリオ・ズッコーニ(Vittorio Zucconi)氏が、ツイッターでPLO(パレスチナ解放機構)のアラファト議長とイスラエルのラビン首相がワシントンDCで手を握ったのが今日、(1993年の)9月13日だったと回想している。その前月、1993年8月20日、ノルウェーのオスロでイスラエルとパレスチナの交渉が締結されたため、「オスロ合意」と呼ばれている。(2014/09/13)


テロリストのテーマパーク 平田伊都子
 アメリカのジャーナリストがイスラム過激派組織<イスラム国家>の戦闘員によって首を切られました。 オレンジ色の囚人服を着せて処刑する映像を<イスラム国家>が流したのは、今回で2度目です。 (2014/09/04)


イスラム国 「国」としての可能性
  イスラム国について最初に知ったのは今年6月の頭頃だった。そのとき、初めてアルカイダとは異なる勢力が派生して無法状態になっているシリアの東部からイラクへ侵入を繰り返していることを知った。しかし、まだこの時はイスラム国と言う名前ではなく、略称ISISというシリアとイラクをかぶせた名前だった。(2014/09/02)


アラブの春 第三次世界大戦 ヒラリー・クリントン大統領 安倍政権の長期化
  第三次世界大戦が始まった。欧州在住のジャーナリストが今年に入ってそう語った。それは「アラブの春」に端を発したものだと言えよう。湾岸諸国や北アフリカだけでなく、超大国も巻き込まれている。「アラブの春」でのリビア軍事介入をめぐるロシアと米国との対立、さらにシリア空爆をめぐるロシアと米国との対立。賭け金は積みあがってきていた。(2014/08/28)


イスラム国を狙う米ミサイル拠点
  イスラム国がバグダッドに迫りつつあるイラクだが、米国が今後、イラク領内にミサイル攻撃をしかける時の基地がワシントンポストに掲載されている。(2014/08/27)


ラジ・スラーニ氏・インタビュー 「子どもたちの眼に羞恥ではなく、“誇り”をみたい」 土井敏邦
パレスチナ自治区ガザに対するイスラエルの空爆が続いています。 (2014/07/13)


イスラム聖戦主義武装集団ISISがカリフ制復活を宣言か 
  NDTVによると、シリアからイラクに攻撃をしかけているISISがオスマン帝国崩壊以後、断絶していたイスラム宗教世界の指導者カリフ制度復活を宣言したと言う。(2014/06/30)

イラクに出稼ぎのインド人労働者40人が誘拐される 戦場の町モスル 巻き込まれていく外国人
  インディア・トゥデイによると、イラクのモスルで建設作業に従事していたインド人の出稼ぎ労働者40人が誘拐された。発足間もないインド政府にとって、頭の痛い問題となって浮上しているようだ。(2014/06/20)


イラクの労働運動からの声明 「イラクにおけるモスルその他の諸都市は劇的で危険かつ破滅的な変化を経験している」
 日本のメディアのイラク情勢報道はもっぱら宗教的対立からの分析に集中している感がある.しかしイラクにも現マリキ政権にも欧米にも宗教のいずれかの側にも与しない主張が存在している。ブログ「No more Capitalism」が紹介するイラク労働運動からの声明を、同声明を紹介した小倉利丸さんのコメントとともに同ブログから転載する。(大野和興)(2014/06/19)


溶解するイラク イスラム原理主義勢力が南下 バグダッドから北に150kmのチクリットを攻撃中〜 モスルでは大量の避難民〜 イラクに集団的自衛権は適用されるか?
   いったいイラク戦争とはなんだったのか。BBCによると、イラクでイスラム原理主義勢力が北方の町、モスル(Mosul)を制圧後、南下してサダム・フセインの郷里チクリット(Tikrit)に達した。バグダッドから北に150キロ。(2014/06/11)


イスラエル大統領シモン・ぺレス氏のツイッター  〜イランとの交渉とパレスチナ問題の解決〜 パレスチナ問題は解決間近か?
  イスラエル大統領のシモン・ぺレス(SimonPeres1923-)氏もツイッターでメッセージを発信している。ヘブライ語の時もあるが英文の時も少なくない。最新のメッセージでは世界の高校生9000人に向かってオンラインで講義を行った、というものだ。(2014/02/07)


イラクで反政府勢力がテロ活動を活性化 2008年以来最大 今年8000人以上が死亡 米軍が武器支援開始 イラクは集団的自衛権の領域か?
   イラクでは今年8000人以上がテロと内戦で亡くなっているとニューヨークタイムズで報道された。英国のガーディアンも2008年以来最大規模になっていると報告している。(2013/12/27)


リーバーマン・ショック和平交渉直撃  イスラエル強硬派外相復帰で国際外交大混迷  平田伊都子
 2013年11月11日、リーバーマンがイスラエル外相に復帰した。 国際外交社会は、大きなショックを受け、慌てて対応策を練っている。 現在進行中のイラン核開発問題会議、パレスチナ・イスラエル和平会議などの関係者は、イスラエルとの対決を余儀なくさせられることになった。 国際外交社会を震撼させる、イスラエル返り咲き外相リーバーマンとは、一体どんな怪人なのか?(2013/11/13)


イスラエル・サウジアラビア連合軍 第四次中東戦争40周年記念に向けて  平田伊都子
 2013年は第四次中東戦争が開戦されて40年の記念すべき年に当たる。 今年に入ってイスラエルでは、第四次中東戦争に関する様々なイベントが繰り広げられてきた。 戦争の回顧だけではなく、時の首相ゴルダ・メイアや片目の国防大臣ダヤンの写真が、新聞紙上を賑わした。 「ユダヤ人は忘れない、、目的を遂げるまで邁進する」と、現イスラエル首相ネタニヤフは40周年にひっかけて、イスラエル国民の戦意を煽ってきた。 「イスラエル単独でも戦争するぞ!先手を打たれ緒戦に負けた40年前を忘れるな!!」(2013/10/30)


シリア反政府軍は、お好き?  みんなが持ってる化学兵器  平田伊都子
 化学兵器はアメリカもロシアもイスラエルも、オーム真理教もみんな持っている。 (2013/09/19)


NYTより 〜シリアは2014年半ばまでに化学兵器完全廃棄〜ジュネーブで米露交渉妥結
   ジュネーブで行われたシリアに関する米露交渉で、米国のアサド政権懲罰攻撃は一旦回避され、シリアは来年半ばまでに保有する化学兵器を完全に廃棄することになった。ニューヨークタイムズによると、アサド政権は公式声明を出していないが、シリア国営放送が「スタート地点に立った」と肯定するコメントを出したとされる。(2013/09/15)


ロシアの声より〜米露がシリアの化学兵器問題で合意〜空爆中止ただし1週間以内にシリアの化学兵器のデータ公開を〜
  「シリアは1週間以内に化学兵器のデータを公開すること」(’Syria must declare its chemical weapons in a week ’)でロシアと米国が合意した。これはアサド政権空爆に猶予を与えることを意味する。(2013/09/15)


オバマ米軍最高司令官殿  今からでも遅くない、シリア軍事侵略を止めて!  平田伊都子
 誰があんたをアメリカ大統領にしたのか? (2013/09/10)


シリア戦争 「欧米の真の標的はイラン」 英インディペンデント紙のロバート・フィスク記者
  シリアはイランと軍事条約を結んでおり、シリアが攻撃された場合、イランは反撃を行うとしている。英国のインディペンデント紙の中東専門記者、ロバート・フィスク(Robert Fisk)記者は欧米の真の標的はイランだとしている(2013/08/30)


【AIニュース】繰り返される虐殺の悲劇 シリアの憂慮すべき事態を国際刑事裁判所に付託せよ
 アムネスティは国連安保理に対して、シリアの憂慮すべき事態を国際刑事裁判所に付託し、政権側、反政権側に関わらず、犯罪の当事者の責任を問う手続きを開始するよう繰り返し求めている。シリアの深い苦しみは想像を絶する。市民は今も、見境なく攻撃を受け、殺されている。国際社会は、今こそ行動を起こすときである。(アムネスティ国際ニュース)(2013/08/30)


米軍艦がシリア沖に  〜ヴォイス・オブ・ロシアより〜シリア戦争は始まるのか?
  シリア戦争に備えるべく、米軍艦のUSS Mahanがシリア沖に接近していることをヴォイス・オブ・ロシアが伝えた。さらにGravely, Barry 、Ramageの3隻も近海でスタンバイしているという。これらはトマホークミサイルを搭載しており、オバマ大統領のゴーサインが出ればただちに発射する。(2013/08/28)


エジプト:治安部隊の武力行使に徹底した捜査を  アムネスティ、独自調査で証言
 国際人権団体アムネスティは、座り込む人びとに対する治安部隊による武力行使について、現地調査を行った。アムネスティはその調査をもとに、によって「アムネスティが得た証言や事実からして、治安部隊が人命を無視した蛮行を行っていることはほぼ疑いの余地はない。公正で独立した捜査を徹底する必要がある」と結論付けた。以下は、そのことを報じたムネスティ国際ニュースから。(アムネスティ国際ニュース)(2013/08/25)


シリアの化学兵器 〜政府・反政府双方が相手を非難〜国連チームがダマスカス入り 検証が始まる
 シリアでは反政府側、政府側(およびロシア)の双方が相手が化学兵器を使用したと提訴している。そんな中、国連のチームが日曜にダマスカス入りした。これから検証が始まる予定だ。(2013/08/20)


【フィフィのエジプト情勢】≪twitterから≫モスクを包囲する治安部隊 中には子ども、女性、けが人も
治安部隊がモスクを包囲し700人が閉じ込められている件で、家族、支援者もモスク近くに集まっている模様。治安部隊がモスク内に催涙ガスを放射し2人死亡。昨日のラムセス広場での政府による虐殺だけで死者107名、重体を含む怪我人は2700名。これは昨日だけの政府による市民への虐殺の数字(2013/08/17)


イスラエルのスパイ、御用だ! パレスチナ・イスラエル和平会議はどうなる? 平田伊都子
 2013年7月19日朝、ケリー・アメリカ国務長官はサエブ・エラカート・パレスチナ側和平交渉団長と一時間にわたり、パレスチナ・イスラエル和平会議再開の糸口を検討した。 サエブはケリーに、アッバス・パレスチナ大統領に会うことを強く勧めた。 ケリーは<イフタール(断食後に摂る最初の食事)>の後にアッバスと会い、同夜ヨルダンの首都アンマンで「7月22日に始まる週内にパレスチナ・イスラエル和平会議再開」と、発表した。 (2013/07/29)


シリア難民を作ったのは誰だ? UNHCR国連難民高等弁務官の高等振り込め広告 平田伊都子
 「今すぐ募金する」「シリア緊急レポート」と、毒毒しく赤色で書かれた脅し広告を、ネットで見たことがありますか? 広告主はUNHCR国連難民高等弁務官です。 (2013/07/19)


ロシア外相「サリン兵器を使用したのは反政府勢力」
  ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相はサリンを使った化学兵器を使用したのは反政府勢力だと声明を出した。3月19日にアレッポ付近で使用されたものだとして、調査結果を国連安保理に提出したとされる。この声明はロシアの国営放送局ヴォイス・オブ・ロシアのウェブサイトに掲載された。これはシリア政府が化学兵器を使用したとしてフランス外務省が声明を出した時の化学兵器とは違うケースである。(2013/07/11)


ハマスがシリアを実質撤退か ヨルダン国王と会見
 ニューヨークタイムズによると、ハマスが拠点にしていたシリアからの実質的な撤退を表明し、カタールのプリンスに伴われて日曜にヨルダンを訪問した。ヨルダン国王のアブドラ2世に会うためだ。ハマスがヨルダンの拠点を撤退したのは1999年のことだった。(2012/01/31)


ボイスオブロシア「イランは米国の禁輸圧力を受けても生き残るだろう」
  イランが核兵器開発を続けているとしてその対抗措置として、イランの原油の輸入を禁止する圧力を米国が世界に向けて取っており、欧州に続いて、日本政府も輸入を減らす方向で同調したばかりである。しかし、ボイス・オブ・ロシアはそれでもイランは生き残るだろう、との見方を21日報じた。(2012/01/23)


IAEAのある変化 イラン制裁の推進力
  雑誌ニューヨーカー(11月18日付)にセイモア・ハーシュ(Seymour M. Hersh)記者はイラン制裁に向かうアメリカ共和党大統領候補者らの言動を報じた後、こうしたイラン制裁論の根拠となったものとしてIAEA(国際原子力機関)が昨秋配布した「証拠」について語っている。昨年末、アメリカはこれに基づき、イランに対する制裁法案を可決し、関係各国にはイランから原油を買わせず、イラン中央銀行と取引する米国外の金融機関は米国の金融システムから締め出す措置を決めたとされる。これは経済封鎖であり、強硬な措置である。日本もイラン制裁に国として加担するのであれば、その前にイランを制裁する根拠は何か。国はそこを国民が納得できるように説明する必要があるのではないだろうか。(日刊ベリタ編集部)(2012/01/03)


【AIニュース】リビア:国民評議会、人権侵害の調査を行うことを誓う
  アムネスティ・インターナショナルが新たに発表した報告書を受け、リビアの国民評議会(NTC)は、同政権の支持者によって行われた人権侵害を調査することを約束した。アムネスティは13日、『リビアをめぐる闘い:殺害、強制失踪、そして拷問』と題した新たな報告書を発表している。(アムネスティ国際ニュース)(2011/09/16)


いつまで粘れるカダフィ大佐 カダフィ最後の頼みはイスラエル? 文:平田伊都子 ジャーナリスト 写真:川名生十 カメラマン
「2011年9月3日までにカダフィ軍は投降せよ」と、カダフィ軍に最後通牒を突きつけた国民評議会(王制復古派)は数日後「止めた!一週間、投降期限を延ばす」と、訂正した。 (2011/09/06)


仏、石油提供条件に反カダフィ派に武器援助か パリ支援国会議直前に仏紙が暴露
  リビアの暫定政権を表明する国民評議会(NTC)は、カダフィ大佐との戦争でフランスに対し、武器支援を条件にリビア原油の35%を提供することに合意していた、と仏左派系紙リベラションが報じた。NTC側の署名のある4月3日の合意文書も掲載されたが、仏外務省とNTCは報道内容を否定している。この暴露は、サルコジ大統領が反カダフィ派の約60カ国を招請したリビア復興関係国会議がパリで1日に開催される直前になされた。(パリ=飛田正夫)(2011/09/03)


「サルコジとカダフィ、我々が忘れないために」 仏ネット紙が検証記事
  リビアのカダフィ体制の崩壊はリビアの人々にとっては自由の実現として喜ばしい知らせではあるが、フランスが長年にわたり、良心のとがめもない独裁者を自国の尊厳を損なうやり方で支えてきたことを私たちは忘れないようにしたい、と指摘する哲学者・作家ピエール・アラン・レイノー氏の記事が、25日の仏ネット紙ル・ポスト紙に掲載された。氏は武器売却や原発提供などを槍玉に上げている。以下がその内容である。(パリ=飛田正夫)(2011/08/31)


リビア両派の虐殺を仏国営TVが放映 勝利に酔うサルコジ政権は無関心
  リビア内戦の悲惨な虐殺現場の映像が、28日夜の仏国営放送テレビ3チャンネルで放映された。後ろ手にされたまま一箇所に集められ、ガソリンをかけて焼かれたとみられる黒こげの白骨死体の山だ。カダフィ大佐側の傭兵らの犯行とされるが、同様な虐殺は反体制派の国民評議会(NTC)側にもあったとされる。NTCを支援するフランスは、トリポリ陥落の勝利気分でポスト・カダフィを描いていて、人権違反の戦争責任からは目をそらそうとしている。(パリ=飛田正夫)(2011/08/30)


英国やNATOが、今後どこまでリビアに関わるか?
 今、英国にいると、「ここは中東か?」と思うほど、リビア情勢に関する報道が多い。特に反体制軍が首都トリポリに入ってからは、「反体制側の勝利」、「英国及びNATO側の介入が功を奏した」という、勝利感みなぎる論調が続いた。ところが、カダフィ大佐がなかなかつかまらないので、次の山場が見つからず、新聞各紙は1面の見出しをいかに劇的にするかに頭を悩ませているようだ。(ロンドン=小林恭子)(2011/08/28)


リビアから出してくれ! リビアに出稼ぎのアフリカ黒人  平田伊都子
  「殺される!」と、リビアで働くアフリカ黒人労働者の声にならない悲鳴を、アフロル.ニュースが伝えた。 チュニジアとエジプトを真似てリビア第二の都市ベンガジで、カダフィ反政府勢力が蜂起した直後のことである。 「反政府軍は俺たち黒人を見つけるとリンチにかけ殺す。俺たちをリビアから連れ出してほしい」と、ナイジェリアから来た労働者は訴えている。(2011/03/19)


米軍イラク撤退開始 アメリカ大統領のイラク戦争責任  文;平田伊都子 写真;川名生十
  「大統領執務室に入ってすぐ、私は、責任あるイラク戦争終結に向けて行動を起こそうと決断した」と、2010年8月18日、オバマのメールは米軍最高司令官指令で始まった。(2010/08/25)


ファルージャ市民の癌発生率は広島以上 米軍の無差別攻撃による健康被害調査
 2004年11月、米海兵隊はファルージャ(バグダットの西50km)に無差別の総攻撃をかけた。その直後から、市民への健康被害が顕著になった。本年1、2月11人の専門家がファルージャに入り実体調査をした結果が最近公表された(「2005―2009年、イラクファルージャ市の癌、幼児死亡率、新生児の性比」という題名―この報告の要約記事:http://www.zcommunications.org/toxic-legacy-of-us-assault-on-fallujah-worse-than-hiroshima-by-patrick-cockburn)。(バンクーバー=落合栄一郎)(2010/08/06)

【イラク戦争検証】参院選投票を前に各党にアンケートを実施 共産・社民は「イラク戦争検証」を公約に
  参院選を目前に各候補者への政策アンケートの結果が公表されている中、NGOや反戦活動家、ジャーナリストなどでつくる「イラク戦争の検証を求めるネットワーク」は、現職の改選全議員と、6/10までにインターネットなどで立候補が判明した候補者にアンケート送付し、イラク戦争検証についての意識調査を行った。アンケートに答えたのは、総候補者・約440人のうちの4分の1強にあたる120人。政党では、民主、自民、共産、社民、みんなの党、たちあがれ日本、幸福実現党などが回答をよせた。「イラク戦争に日本政府が支持・協力したことについて」誤りだとする回答が76%、「イラク戦争に自衛隊派遣を行ったことについて」問題ありとする回答が78%、「イギリスやオランダのように日本のイラク戦争への対応について検証すべき」が86%、「イギリスのように、イラク戦争の第三者検証委員会を設置すべき」が80%と、その圧倒的多数がイラク戦争の検証に前向きな回答をしている。さらに、共産・社民両党は「イラク戦争の検証」を公約とし、民主党でも検証のための議員連盟が結成される見込みであるなど、イギリスやオランダに続き、日本でもイラク戦争の検証が始まるかもしれない。(日刊ベリタ編集部)(2010/07/08)


開戦から7年、「イラク戦争なんだったの !?」   21日に市民団体が検証シンポジウム
 イラク開戦から7年がたった。「あの戦争は何だったのか」を問う声が世界で高まっている。派兵の先頭に立ったイギリス、オランダでは、昨年イラク戦争を検証する独立検証委員会が設置された。そうした動きの一環として日本ではNGO、市民団体らが集まり、「イラク戦争の検証を求めるネットワーク」を発足させた。その第一弾となるシンポジウムが3月31日(日)、都内で開かれる。(日刊ベリタ)(2010/03/17)


ブッシュがブレアのプードル犬   ブッシュをイラク検証委員会に誘おう   文:平田伊都子 写真:川名生十
「イラク人に民主主義と自由を与えた」、「イラク戦争で世界はより安全になった」。 2010年1月29日、イギリスのイラク侵略を検証する、通称チルコット委員会の公開喚問席で、ブレア前英国首相は断言した。ちょっと待て!「民主主義と自由をイラク人に」?「世界はより安全に」??これらの言葉はブッシュ前米国大統領が散々反復した台詞じゃないか!??ブッシュもブレアもイラク侵略の共犯者なのだから、当然、言い訳の口裏を合わせていたのだろうけど、ブレアの方がずっと板についている。ふと、ロボコップを連想し、もしかするとイラク軍事侵略を言い出したのはブレアが先なのでは?と思った。(2010/02/15)


イラク独立調査委員会―先を急いだ男ブレア英元首相の喚問スケッチと感想
 2003年3月開戦のイラク戦争に関わる事情を検証するイラク独立調査委員会の公聴会に、29日、ブレア元英首相が証人として出席した。開戦理由や戦争の合法・違法性、戦後処理などについて、6時間近くにわたって委員の質問に答える中で、ブレア氏はフセイン・イラク政権(当時)の大きなリスクを繰り返し、戦争と政権交代の正しさを「今でも信じている」と述べた。公聴会の会場の外では「嘘つきブレア」「戦犯」などと糾弾する数百人の反対派が抗議行動を行った。公聴会のスケッチとその感想をつづってみたい。(ロンドン30日=小林恭子)(2010/01/30)

英イラク独立調査委員会報告 −英元法務長官が「心変わり」をした理由とは
 2003年3月開戦のイラク戦争は、はたして合法だったのか、違法だったのかー?英国民のこうした問いかけに答えを見つけるのが、昨年夏発足した、イラク独立調査委員会(通称「チルコット委員会」)の目的の1つだ。昨秋から開催の公聴会に、27日、ゴールドスミス元法務長官が証人として出席した。同氏は、当初は既に採択された国連決議だけではイラク攻撃を正当化するには「不十分」と考えていたが、開戦直前に、新たな決議がなくても合法と司法判断を変えていたことを認めた。「心変わり」の理由は、明確な判断を必要としていた軍部や官僚への配慮だった。元法務長官は、委員会の場で、初めて司法判断の変更理由を詳細に語った。(ロンドン28日=小林恭子)(2010/01/28)

「イラク開戦は違法」−英外務省元法律顧問らが独立調査委員会で証言
 2003年のイラク戦争開戦に関わる事情を検証する「イラク独立調査委員会」の公聴会が、昨年末から、英国で開かれている。26日、外務省の元法律顧問2人が証人として呼ばれ、イラクへの武力行使は「国際法違反」とする見方が法律チームの中で一致していた、と述べた。また、当時の外相が、開戦には新たな国連決議が必要とする助言を一蹴していたことも暴露した。開戦に抗議して辞職した元副主席法律顧問の女性は、武力行使を合法とした決断に至る過程は「嘆かわしい」と表現した。多くの英国民にとって、何年も間、心の中でくすぶってきた、イラク戦争の合法性に関する疑問が一気に解明されてゆく瞬間だった。(ロンドン26日=小林恭子)(2010/01/27)

イラク戦争犯罪  2010年、世界はブッシュを裁けるか?  文:平田伊都子 写真:川名生十
  2009年12月31日、庶民がカウントダウンにうつつを抜かしていた隙に、アメリカ連邦裁判所のウルナビ判事はブラックウオーター傭兵5人の戦争犯罪訴追を取り下げた。ブラックウオーターとはイラク戦場で暴れまくった米民間軍事会社の名称で、2007年にゼー・サービスと改名している。 (2010/01/11)

21世紀の魔女裁判   「フセインさえ倒せばいい」ブレア元英国首相  文:平田伊都子 写真:川名生十 
  2009年12月11日からイラクの首都バグダッドで、世界第三位埋蔵量を誇るイラク石油の入札が行われた。<日本石油資源開発>もマレーシアの石油企業合同体と共同で、サマワに近い油田の一つを落札させてもらったとか。しかし、今回の南部油田入札で一人勝ちしたのは、勿論、英国だ。英国は南部油田のためにイラクに侵攻しイラク南部に駐留したのだから、南部油田落札は当然、予定の行動に違いない。米英によるイラク戦争勝利品の山分けは、20世紀初頭の植民地分割に酷似して、世界制覇意識まる出しだ。「大量破壊兵器などないことが分かっていてもフセインは倒した」と、イラク戦争主犯格の一人、ブレア元英国首相は石油落札にタイミングを合わせて、うそぶいた。3年前の2006年12月30日、そのフセインは米英の予定どうりに首を絞められた。二大国が創作した<フセイン魔女裁判>の嘘を暴いて、イラク戦争の非合法性を考えてみる。(2009/12/30)

国際協力や人権問題に取り組むNGOが日本政府に、イラク戦争検証の独立機関を設置するよう要請
  日本国際ボランティアセンター(JVC)やピースボート、ヒューマンライツ・ナウはじめとするNGO8団体が25日、日本政府のイラク政策検証のための政府から独立した調査委員会設置を求める要請書を政府および全政党に提出した。これは最悪の人道被害をもたらしたイラク戦争について、はじまった2003年以降のイラク政策に関する検証を求めるもので、すでにイギリス、オランダでは政府が検証を行うことを決定している。(日刊ベリタ編集部)(2009/12/26)


二つの暗殺未遂  イラク戦争は終わっていない   平田伊都子
  2007年7月、陸上自衛隊がサマワから撤退して以来、日本ではイラク戦争は終わったものと受け止められている。アメリカのオバマ政権も、早々に米軍をイラクから撤退させ、「終わった! 終わった!!」と、派手な花火を打ち上げたいようだ。が、イラク戦争は終結どころか、ますますお先真っ暗な地獄の戦場に陥っている。それを象徴するかのような出来事が、奇しくも2009年9月15日に集中して勃発した。(2009/09/25)


「9条で世界の持続的な平和実現を」 イラク帰還米兵アッシュ・ウールソンさん
  日本国憲法9条のすばらしさを世界に広める活動をしているイラク帰還米兵、アッシュ・ウールソンさん(27)が7月4日、東京・杉並の「九条の会」で、自らの戦争体験とともになぜ現在の活動を始めたのかについて話をした。「I♥9条」と書かれたTシャツ姿のアッシュさんは、戦争がいかに人間性を失わせるものであるかをイラクで知り、「正当化される戦争などない」と思うようになった。そして帰国後、戦争で受けた精神的な傷に悩まされるなかで「9条」に出会い、「これこそが持続的な平和を実現するための手段のひとつであり、日本人だけではなく世界中の人びとのためのものだ」と確信するようになったという。(永井浩)(2009/07/06)


イラク北部のクルド人地域で続くトルコ軍の軍事侵攻 在イラクの米NGOがオバマ次期大統領に嘆願書
  イラクでの駐在を続ける米軍の存在はよく知られているが、米軍よりも長い間イラク内に留まっている軍隊がある。トルコ軍だ。北部のクルド人地域に90年代から展開しており、米軍が空域をトルコ軍に開放した昨年からその勢力が強まり、市民生活にも支障が出ているという。このため、現地に駐在する米NGO「クリスチャン・ピースメーカー・チーム」(通称CPT)は、イラク北部のクルド人地域で続くトルコ軍による軍事侵攻を止めるよう要請。オバマ次期大統領に向けた嘆願書を発表した。以下は嘆願書の要約だ。(木村哲郎ティーグ)(2008/12/27)


米軍のイラク撤退には3年が必要 オバマ公約を阻む現地の過剰消費施設
  オバマ次期米大統領は、就任してから11ヶ月間にイラクから米軍を引き上げると公言している。ところが、軍部の方ではとてもそうはいかない、3年間はかかるとのことで、就任早々大統領と軍部間での不一致が表面化しそうである。なにが問題か。「イラクにアメリカ式消費社会そのものを軍事施設に持ち込んだ」からである(TomDispatch2008.11.20)。(バンクーバー・落合栄一郎)(2008/11/24)


占領軍支配下の食糧要求デモ、水確保に歩き回る女性… 「安定化した」イラクの実情示す写真7題
  イラクは安定したということで米軍の撤退が取り沙汰されているが、実情はどうなのか。9月29日付のイラクの著名ニュース・サイト、イラーキ・リーグは「イラク以外では見られない写真」と題して、大手メディアが報じたがらない新生イラクの生の姿を伝える写真を掲載した。(齊藤力二朗)(2008/10/09)


グルジアを捨ててもイラク抵抗勢力に軍事支援を! ロシア首脳に愛国勢力論客が呼びかけ
  グルジア紛争をきっかけにしてロシアと米国が再び冷戦に向かいつつあるとの観測が流れる中、「米国の最大のアキレス腱はイラクにある」として、占領米軍と戦うイラクの武装抵抗勢力に対する軍事支援をロシアの両首脳に呼びかける公開勧誘状をサラーフ・アル・モフタール氏が発表した。同氏はイラク旧政権の元外務省高官。現在はイエメンに亡命中でバース党を初めとするイラク愛国抵抗勢力の著名な論客である。4日付のバスラ・ネットが掲載した。これが実現すると、現在アフガニスタンでタリバンの攻勢で苦戦を強いられているため、イラクから兵を割かねばならない米軍は苦境に陥る可能性がある。(齊藤力二朗)(2008/09/06)


米民間人も19万人がイラクに駐留 イラク人研究者らは文化侵略を警戒  
  米軍のイラク撤退問題が大統領選での話題になる中、米紙クリスチャン・サイエンス・モニターが現在イラク内の米国企業で19万人もの米民間人が働いていると報じたことで、イラク国内にさまざまな波紋が生じている。イラクの伝統文化を徹底的に破壊して米国に合わせた社会を押し付けようとする文化侵略だというのだ。8月27日付のイラクの高級ニュース・サイトであるイラク・パトロールが評論した。(齊藤力二朗)(2008/09/02)


同胞からも見捨てられたイラク在住パレスチナ難民 解決策はユダヤ教入信?
  米軍による占領下のイラクでは、国内に居住していた2千人以上のパレスチナ人難民が、新政権の目の敵にされ塗炭の苦しみに喘いでいることはしばしば報じられてきた。20日付けのヨルダンのアル・ドストール紙は、彼らが世界のみならず、同胞たるアラブ諸国やパレスチナ自治政府からも人間扱いをされない悲惨な現状を伝えた。それに対して、イラクの著名ニュース・サイト「イラク・パトロール」が即効性のある処方箋を紹介している。(齊藤力二朗)(2008/08/23)


この混迷は米国が退去するまでつづくだろう 病院の惨状と復興への思いをイラク医師が語る
  イラク戦争から5年。イラクに関する報道がめっきり減り、国内で何が起こっているのか、現状はなかなか伝わってこない。この6月、日本で研修した経験を持ち、妹の精密検査のために来日したバスラ産科小児科病院のフサム・サリ医師に会い、イラクの病院が抱える問題、大統領選を控えた米国への期待など、お話をうかがった。フサム医師は、「セイブ・ザ・イラクチルドレン広島」の支援を受け、広島県に3ヶ月ほど滞在。「米国はイラクと“対等な相手”として対話し、建設的な解決を」と語った。(木村嘉代子)(2008/08/18)


米軍基地周辺にイラク人職人の専門店街 抵抗勢力の襲撃への「人間の盾」に?
  イラク駐留米軍は、米軍基地の周辺にイラク人の専門業者多数に店を構えさせるプロジェクトを開始した。経済支援と失業者の吸収が目的とされているが、実際は抵抗勢力が無辜のイラク人を攻撃しないことを熟知している米軍が、基地を護るための「人間の盾」にしようとしている、との見方が多い。米軍やイラク傀儡軍に対する武装勢力の襲撃が活発化しているとの米国の内部報告が出されている。イスラム・メモなど各紙がイラク通信から引いて一斉に報じている。(齊藤力二朗)(2008/07/24)


マリキ・イラク首相、オバマ候補の米軍撤退案に賛意
  米大統領選で民主党候補に内定しているオバマ上院議員の中東歴訪を前に、イラクのマリキ首相は7月18日、次のような談話を発表した。「米軍撤退に関して言えば、短期ほど現実味がある。米軍のこれ以上の長期滞在は問題を増やすばかりである。オバマ候補は、米軍撤退を16ヶ月間に終了する案を唱えているが、これが米軍撤退の期間として当を得た案である。もちろん僅かな修正はあるかもしれないが」。Tom Hayden Huffington Postが7月19日に報じた。(バンクーバー=落合栄一郎)(2008/07/21)


子犬を崖から投げ落としてはしゃぐ米兵 投稿動画にペット愛好家が抗議の署名運動
  「戦争は人間を人間でなくしてしまう」という戦争観を表現した言葉があるが、イラクでアメリカ海兵隊員2人が子犬を砲丸投げのように崖から投げ落としたシーンがネット上に登場、ペット愛好家を震撼させている。問題の2人はChrismarvin Banez Encarnacion 三等軍曹とDavid Motari上等兵で、この動物に対する残虐行為にペット愛好家が立ち上がり、抗議のためのネット署名運動が全米だけでなく世界規模で広がっている。(ベリタ通信)(2008/06/23)


「我々の邪魔立てをするやつは、皆殺しだ」 ブッシュ大統領の発言をイラク戦の元司令官が暴露
  最近,ブッシュ政権内部からの告発本が話題になっている。一つは元ホワイトハウス報道官スコット・マックレランの本(What happened: Inside the Bush Whitehouse and Washington’s Culture of Deception)でこれはかなり大々的に報道されたが、目新しい内容はないようである。もう一つは、イラク戦の指揮官であったリカルド・サンチェズ元帥の回想記(Wiser in Battle: A Soldier’s Story)の方はあまり顧みられていないそうである。この記事はその本の内容を紹介しているAlterNet 2008.06.01のトム・エンゲルハートによる記事の一部に基づく。(バンクーバー=落合栄一郎)(2008/06/04)


米占領当局が高学歴イラク人の米国誘致作戦 愚民化政策とネットメディアが批判
  イラク侵略戦争の勃発以来、数百万人ものイラク人が国内外で難民生活を余儀なくされているが、米国はこれまで少数のイラク人通訳しか難民として受け入れを認めてこなかった。ところが最近、難民が多く暮らすシリアなどに使節団まで出して高学歴者や特殊技能者らを積極的に誘致しはじめている。更に若者に米国籍取得の条件に軍への入隊を義務付けている。これは米国によるイラクの愚民化政策の一環と受け止められている。イラクの著名ニュース・サイト、イラーキ・リーグが17日付で報じた。(齊藤力二朗)(2008/05/31)


イラク駐留英兵と交際した娘を父親が殺害 英軍は二人は友人関係と弁明
  イラク南部のバスラの難民支援事業に従事する英兵と自分の娘とが交際していると友人から聞かされたイラク人男性が激怒し、妻の反対を押し切り恥辱を晴らすために娘を殺害する事件が起きたと英紙が書きたてた。英軍の報道官は、二人の関係は友達としての交際の域を超えていないと弁解したが、一部の英国メディアは兵士が受講を義務付けられている「現地の伝統・習慣を尊重する講習」の有効性を疑問視している。4月29日付のアルアラビーヤ・ネットが27日付の英国のオブザーバー紙などから引いて報じた。(齊藤力二朗)(2008/05/14)


「テロに対して米国は一致団結しよう」 マケイン候補が地元アリゾナで演説 
  【コングレス(米アリゾナ州)7日=マクレーン末子】米大統領選で共和党指名が確定しているジョン・マケイン上院議員が、自らの人生での主要場所をたどるツアーの最終地として5日、地元アリゾナ州プレスコットを訪れた。約2000人の聴衆を前に、マケイン氏は、「テロリストから米国を守るため団結心をつちかおう」と呼びかけた。ほとんどがマケイン氏の支持者だが、「イラクに100年でも駐留する」という同氏の1月の発言を受けてか「イラクから出ていけ」とやじをとばす人や、「マケインもブッシュも同じ」といったプラカードを掲げる人の姿も見られた。(写真:Dave McLane)(2008/04/09)

イラク戦争(占領)の行方 どの候補が次期米大統領になっても即時撤退は期待薄
  イラク戦争(侵略・占領)は早くも5年を経過したが、その行方は依然として混沌としている。アメリカ国民の多くはイラク戦の早期停止を望んでいるが、現在の大統領選挙前哨戦で最大の争点にはなっていない。アメリカの政権は、先の日刊ベリタ紙上の論述(2007.12.13、2008.01.05、2008.01.08)のごとく、私企業の利潤拡大への奉仕のための数々の戦争を遂行してきた。それが現政権で非常に突出した形で現れた。アメリカの体質、すなわち私企業による政権の乗っ取りが問題なのである(宗教的狂信の問題もあるが)。(バンクーバー=落合栄一郎)(2008/04/03)


「イラク戦争が終わるまでがんばる」 毎週反戦集会続ける米ロスのおばちゃんパワー
  【コングレス(米アリゾナ州)29日=マクレーン末子】最近の米CBS世論調査では、ブッシュ大統領のイラク政策不支持率は65%にものぼっている。しかし、反戦集会・デモは、このところ盛り上がりに欠けているようだ。警察によるデモ参加者への脅しや、保守派グループの嫌がらせなどで、若者の参加が減少しているという。そのような中でも、ロスアンジェル近郊のサンタモニカでは、米軍新兵勧誘センター前などで、毎週抗議活動をしている女性たちがいる。草の根反戦グループ、コードピンクの会員たちだ。とりわけ、ベトナム戦争時から活動を続けている老年女性の姿が目立った。(2008/03/29)

低所得ラテン系を標的にする米軍リクルーター 軍予備校化する高校に「反戦」呼びかけ
  【コングレス(米アリゾナ州)22日=マクレーン末子】「ノア・ラ・ゲラ」、スペイン語で「戦争はいらない」。20日、ロスアンジェルスのボイル・ハイツにある米軍新兵勧誘センター前で、学生・教師たちは、反戦集会を開き、「ノア・ラ・ゲラ」と繰り返し叫んだ。この地域は、90%がラテン系アメリカ人。その中でもほとんどが、低所得層のメキシコ系だ。同地区にある高校では、頻繁に学生を勧誘する軍リクルーターの姿が見られる。また、JROTCとよばれる軍訓練プログラムは、カリキュラムの中に組みこまれ、学生たちは「愛国心を育てる」趣旨の軍訓練を受ける。いわば、新兵訓練のブーツキャンプが、高校構内にあるようなものだ。(2008/03/24)


米軍管理刑務所で目をえぐり舌を切り取る拷問 イラク人元受刑者がサウジTVで証言
  囚人服を着た10人の覆面男に押さえつけられ、両眼を刳り抜かれ、舌の一部を切り取られ、両腕と両足を折られた、とイラク南部の米軍管理刑務所の元イラク人受刑者が戦慄すべき拷問の実態を、アルアラビーヤ衛星テレビで証言した。同テレビは親米国家であるサウジアラビアが資本提供。証言によると、アブー・グレイブ拷問漏洩で懲りた米軍は、直接関与を避け、恐怖心を植えつけるために一部の受刑者に他の受刑者たちを暴行するようけしかけているという。14日付けのアルアラビーヤ・ネット(アラビア語電子版)が報じた。(齊藤力二朗)(2008/03/23)


「軍リクルーターは学校へ来るな!」 米反戦集会、貧困層学生を狙う勧誘に抗議
  【コングレス(米アリゾナ州)22日=マクレーン末子】「リクルーターは今すぐ出て行け」「戦争にではなく教育にお金を」──シュプレヒコールが、ロスアンジェルスの米軍新兵勧誘センター前でひびく。イラク戦争開始から20日で丸5年、イラク武装勢力は衰えることなく、米戦死者の数は4000人に近づいている。長引くイラク戦争が原因で、入隊志願者は減少。軍は躍起となって、高校や大学構内で多額の ボーナスを餌に、学生を勧誘している。いつもターゲットになるのは、貧困地域の学生たち。19、20日に行われた反戦集会では、「リクルーターに騙されるな」と学生たちは熱くなった。彼らからのメッセージを伝える。(2008/03/23)


<原文次郎さんの見たイラク:2003−08年>(3) 日本政府の対応は正しかったか
  イラク戦争に、日本政府は復興支援の名目で自衛隊を派遣した。原文次郎さんは国際協力NGO「日本国際ボランティアセンター」(JVC)のスタッフとして医療支援などに加わった。だが戦火は開戦から5年たっても収まる気配はない。これまでの経験を踏まえて、私たちは今後、この国の人びとにどう向かい合うべきなのか。原さんは、イラク戦争を支持し自衛隊を送り込んだ政府の方針の正当性がいまだに国民から厳しく問われていないことを指摘し、「この点でイラク戦争の教訓は過去のものではない。現在進行形の問題」なのだと強調する。(加藤〈karibu〉宣子)(2008/03/18)

イラク占領により広がる女性受難─宗派浄化と並行する性浄化
  今、占領下のイラクでサダム政権下では見られなかったスケールで女性の受難が続いています。3月8日の国際女性デーにちなんで日本の人々との連帯を求めて来日したフリヤル・アクバルさんは、広島、大阪、京都、川崎、東京での集いで女性の命を守るイラク自由会議(IFC)の取り組みへの支援を訴えました。浅井健治さんがイラクと世界の女性の権利擁護を訴えるIFCの声明を翻訳しています。(TUP速報)(2008/03/16)


<原文次郎さんの見たイラク:2003−08年>(2) 治安悪化で医療支援が困難に
  ──原さん自身が、JVC(日本国際ボランティアセンター)のスタッフとして、そしてJBIC(国際協力銀行)の仕事として、イラクに関わってどんなことをしてきたのか、お聞かせ下さい。/原:2003年7月に初めてイラクに入りました。2006年末まで3年半、JVCというNGOの立場で人道支援として、その後2007年8月から、政府機関であるJBICに提言を行う外部専門家という立場でイラクの医療支援に関わってきました。両方の立場で関わったことはとても貴重な体験で、視野が広がりました。(2008/03/16)

<原文次郎さんの見たイラク:2003−08年>(1)国内外にあふれる220万人以上の避難民
  3月20日でイラク戦争が始まってから5年になる。このところイラクへの関心が下がりつつあるように感じられるが、実情はどうなのか。開戦の2003年から06年末まで国際協力NGO「日本国際ボランティアセンター」(JVC)のスタッフとして、07年後半は政府系のODA執行機関「国際協力銀行」(IBIC)の外部専門家として、イラクやヨルダンに拠点をおいてイラク支援をしてきた原文次郎さんに、現状と今後の展望、日本の支援について、お話をうかがった。(加藤〈karibu〉宣子)(2008/03/15)


国家破産に瀕するアメリカ帝国 軍事ケインズ主義の成れの果て 安原和雄
  アメリカ主導のイラク攻撃・占領は3月20日で満5年を迎える。異常な軍事支出と戦争に明け暮れるブッシュ政権がアメリカにもたらしたものは何か。このテーマを分析した論文(注)「軍事ケインズ主義の終焉」(最新の『世界』08年4月号=岩波書店刊=掲載)は、アメリカにおける「軍事ケインズ主義」の成れの果てとして「国家破産の危機に瀕するアメリカ帝国」の実像を浮き彫りにしている。その打開策は果たしてあるのか。軍事ケインズ主義と縁を切り、路線転換を図る以外に妙策はあり得ない。目下たけなわのアメリカ大統領選予備選の真の争点はここにあるはずだが、米日のメディア報道にそういう視点はうかがえない。(2008/03/13)


イラクのストリート・チルドレンは500万に NGOが政府の無策を非難
  イラクには総人口の約2割の5百万人もの浮浪児がおり、その一部は武装勢力による攻撃に利用されたり犯罪予備軍になっている、と同国の児童福祉専門のNGOが発表した。しかし政府は児童問題に関心を示さず、担当の労働・社会問題省の業務遂行能力は劣っているため、事態は深刻化する一方だという。米英軍によって「解放」されてから間もなく5年になるイラクの現状を、2月12日付のニュース・サイト、モヒートが報じた。(齊藤力二朗)(2008/03/01)

開戦から5年:米国のいう「成果」と「前進」をイラク国民はどう見ているか ダール・ジャマイル
  2007年前半に実施された米軍兵力3万のイラク増派のあと、メディアは一時、その「成果」「治安の改善」を伝えましたが、その後、爆弾テロなどがごく散発的に報じられるだけで、イラクの現状は私たちの目にほとんど見えなくなっているようです。私たちの国・日本は情報鎖国下にあるといわれ、米国の軍事行動に関するわが国の主流メディア報道は米メディアの後追いに過ぎないといわれるゆえんです。本稿では、イラク系米国人ジャーナリスト、ダール・ジャマイルがイラク国民の生の声を伝えています。(TUP速報)(2008/02/28)


癌が伝染病に? イラク中部で集中発症 一地区を閉鎖、全住民を強制移住へ
  癌はコレラやペストのような伝染病になったのか。米軍による劣化ウラン弾の大量投下などによりイラクで癌や死産、奇形児出産が急増していることは、何度か主に自由メディアで報じられてきたが、癌の蔓延は想像以上の速度で進んでいるようだ。15日付のクドゥス・プレスなどによると、南部の宗教都市ナジャフの狭い170戸から成る一地区だけで37人も大量発生し、全住民が立ち退きを命じられ、地区が閉鎖されるという前代未聞の事態に発展している。しかしイラクの中央、地方政府もメディアも積極的に解決に向けて動こうとしない。(齊藤力二朗)(2008/02/27)


イラク北部クルド勢力は石油の交換取引を韓国と極秘交渉 バグダッド政権とは油田の帰属巡り対立
  「石油と食糧の交換」はサダム・フセイン時代のイラクで盛んに行われたが、「石油と建設工事の交換」が実現するのだろうか。当初から韓国は見返り無しにイラク北部のクルド自治政府の首都アルビールに、米英に次ぐ3500人規模もの兵士を派遣していたのではなく、このクルド自治政府と石油利権交渉を密かに進めていたと14日付のミドル・イースト・オンラインが報じた。ところが、イラク中央政府(シーア派主体)からの分離独立傾向を強め、あわよくば北部の油田を専有しようと狙っているクルド自治政府の独断専行を強く警戒する中央政府が「待った」をかけたため、両者は石油利権と建設工事請負とをバーター(交換)で行うことで強行突破策を図っているという。(齊藤力二朗)(2008/02/21)


米石油企業がイラク石油法案の反対議員に買収工作 「1人5億円」と議員が暴露
  イラクの石油・天然ガス法案の議会通過をにらんで世界の大手石油各社の開発への動きが活発化しているが、同法案には傀儡議会と呼ばれている国会議員の中にも売国法案だとして反対者が多く、採決が遅れている。それに業を煮やした米国の石油企業が、なりふり構わぬ切り崩し工作をかけてきた。反対議員を抱き込むために極秘裏に議員1人に500万ドル(5億円強)という巨額の実弾を使い始めた、と議員のひとりが暴露した。それでも米国石油企業が手に入れる膨大な利権に比べれば微々たるものだという。イラクの独立系週間新聞「アル・カルア(砦の意)」の最新号が報じた。(齊藤力二朗)(2008/02/09)


「イラクの子供に暗殺の訓練」ビデオは米軍と傀儡警察の捏造 イラクのサイトが断定
  イラク駐留米軍は、国際テロ組織とされる現地のアルカーイダが子供にテロ訓練をしているビデオを押収したと発表、アルアラビーヤなど親米系のテレビ局が放映したが、アルカーイダのメンバーが本来使わない「テロリスト」という米軍用語を発するなど不自然な点がいくつも指摘されていた。イラクのニュース・サイト「アルイラク・ニュース」(7日付)の政治問題編集部は、目撃証言をもとに、米軍とイラク傀儡警察が協力し、市民が動員され、バグダードで撮影されたプロパガンダ用映像だと断じた。米軍の発表は日本の一部メディアでもそのまま報じられている。(齊藤力二朗)(2008/02/09)


米国の侵攻4年半で100万人以上のイラク人が殺される 英国の調査で判明
  著名な英国の調査会社がイラクの調査会社と共同の対面調査で、イラクでは戦争勃発時の2003年3月から2007年8月までの間に、5世帯に一軒で少なくとも家族の誰かが、すなわち全体で100万人以上が殺されたと発表した。また、イラクの傀儡政府筋によると、イラクの寡婦の総数は100万或いは200万にも達したという。(齊藤力二朗)(2008/02/02)


イラク刑務所内が解放区? イスラム過激派が自治運営 獄内が自爆者養成の温床に 米軍は黙認
  米軍は、自爆攻撃をも辞さないイスラム過激派を恐れ、厳重に取り締まる一方、彼らを放任或いは密かに武器や資金で支援、養成していると、しばしばアラブの自由メディアでは報告されてきた。イラク南部の米軍ブーカ刑務所内では、イスラム過激派であるアルカーイダの受刑者が我が物顔で闊歩し、自爆攻撃者を育てる思想教育や、自治裁判で鞭打ちや処刑まで行われているが、米軍は何故かそれを黙殺し、決して介入しようとしない。そのため収容所がイスラム過激派を生み出す温床になっていると、親米国家、サウジアラビア資本の衛星放送局アルアラビーヤ・ネット(アラビア語電子版)が、米軍司令官の証言を交えて報じた。(齊藤力二朗)(2008/01/31)


「過激スンナ派のアルカーイダにシーア派のイランが多大な支援」とイラク抵抗勢力元幹部 
  オサーマ・ビン・ラーディンが指揮するスンナ派過激組織のアルカーイダは、不倶戴天の敵でシーア派を国教とするイランから多大な援助を受けている、とスンナ派を主体とする有力なイラク武装抵抗組織の「イラク・イスラム軍」の元大幹部が暴露した。真相は不明だが、敵味方が相互に入り乱れるイラクの政治・軍事情勢の複雑さをうかがわせる。サウジアラビア資本の衛星放送局アル・アラビーヤのウェブ・サイト(アラビア語電子版)が18日付で報じた。(齊藤力二朗)(2008/01/26)


イラク駐留米軍が組織する「覚醒部隊」と米軍が激戦 兵員輸送ヘリ撃墜
  イラク駐留米軍はイラクのスンナ派武装勢力の「アルカーイダ」と戦わせるために、スンナ派の部族などを中核として各地に「覚醒部隊」の呼ばれる軽武装の約8万人から成る自警団を編成し、毎月300ドル程度の給料まで支給して、治安維持の一翼を担わせてきた。現地から届いた情報によると、米軍に協力しているという理由で住民の評判はすこぶる悪いという。ところが驚くべき事態が出来した。この覚醒部隊が生みの親である米軍に牙を向き激戦を交わし、米軍ヘリを撃墜したというのだ。イラクのイスラム系情報サイトのハック通信(22日付)が緊急電で特報した。事実だとすれば、米軍に戦略変更を迫る極めて憂慮すべき前兆である。(齊藤力二朗)(2008/01/23)

その男の名はカイサル──米兵を射殺して英雄となったイラク兵士
  2007年12月28日、米国防総省は、26日にイラク北部の街モスルで戦闘活動を行っていた米兵ふたりが小銃で撃たれ死亡していたことを公表した【1】。もしこれだけの戦死告示で終わっていたら、すでに米兵3900人の死者を出している今では、犠牲となった兵士の家族が住む街の地方紙やローカル放送に取り上げられるばかりで、社会の関心を集めることはなかっただろう。しかし年を越えてからメディアの報道が迷走をはじめる。(TUP速報・解説/安濃一樹)(2008/01/22)


アルカーイダ系過激派集団追放でバグダードの治安回復 恐怖の日々を市民が語る
  イラクの首都バグダードは治安が回復しつつあるという。アルカーイダ系のスンナ派過激派集団「イラク・イスラム国家」が、米軍が給料を支払い米軍とイラク政府に協力するスンナ派の「覚醒会議」に追い出されたためだ。居住区が過激派集団に占拠されていた恐怖の日々を、匿名のイラク人女性が、ロンドンを本拠とする「戦争と平和報道機関」に語り、それがミドル・イースト・オンラインなどに掲載された。女性は治安回復を喜びながらも、現状がいつまで続くかは誰にも分からないと不安を隠さない。(齊藤力二朗)(2008/01/19)


イラク抵抗勢力がバグダードで解放区活動 独自に検問、治安維持
  イラクの抵抗勢力は「押せば引き、引けば押す」戦術で縦横無尽に活動地域を移動する。ファッルージャなどのアンバール州では米軍が圧倒的な兵力を投入したため、抵抗は飛躍的に減少したが、その一方で抵抗勢力の戦線はイラク北部やバグダード周辺などに移っているようだ。2日付のハック通信は抵抗勢力が制圧し、独自に検問所を設け治安を維持しているバグダードの一解放区の写真22枚を掲載した。(齊藤力二朗)(2008/01/12)


「米国製」エイズウイルス汚染薬がイラク市場に出回る 検査求めた州保険局委員が謎の死
  米国企業の商標が付き、エイズ・ウィルスに汚染された薬品がイラク市場に出回っていることが判明した。しかし傀儡イラク政府は何故か、取り締まりに及び腰だという。またこの薬品を購入した州保健局を購買委員が回収汚染薬を政府の検査所に送った直後に、何者かによって殺害されており、謎は深まるばかりだ。12月22日付のアルクドゥス・アルアラビーが報じ他紙が一斉に転載した。(齊藤力二朗)(2008/01/10)


バグダードの米軍管理区域内で児童密売 スウェーデン紙が特集
  イラクで女性や子供たちが闇から闇へと売り飛ばされていることは、現地メディアがしばしば報じてきた。しかしこの度、秘密裏に催されている児童や女性売買の闇市の模様をスウェーデンのメディアが特集を組んで報じた。しかも、驚くべきことに、児童売買が行われた場所が、米軍が厳重に管理、警護しているバグダード中心部の要塞であるグリーン・ゾーン内なのだ。ここは米英大使館や米軍本部をはじめとして、イラク政府諸機関が置かれ、部外者はネズミ一匹入れないはずだ。16日付けのイラクの著名ニュース・サイト、イラーキ・リーグがスウェーデンの報道を引用して報じた。(齊藤力二朗)(2007/12/22)


イラクの米軍契約会社で女性派遣員へのレイプが続発 被害者の証言で米下院委が調査開始 
  【コングレス(米アリゾナ州)20日=マクレーン末子】イラク戦争の後方支援・復興に携わる米軍契約会社は、男性に混じって女性もイラクへ派遣している。その内、多くが基地施設内で同僚や上司から性的暴行を受け泣き寝入りをしてきた。米軍管理下とはいえ、民間契約社員には米国法もイラク法も適応されず、犯罪者は刑事罰には問われない。複数の同僚から2年前レイプされた元KBR社員は、勇敢にも最近、暴行事件の全容とKBRの事件もみ消しをメデイアに暴露。上院・下院議員から突き上げられた形で、下院委員会は事件の調査に乗り出し、19日には同委員会で公聴会が開かれた。(2007/12/21)


米軍がイラク遺跡を略奪、破壊 ナーシリーヤ州議長が非難 NYでオークション
  何故か多くの基地を遺跡地域に構えるイラク駐留米軍。その米軍によって、イラクの遺跡が絶え間ない破壊と略奪に晒されている、とイラク南部のナーシリーヤ州議長が不満を漏らした。2日付のイラーキ・リーグが報じた。ユネスコの専門家が非難したことはあったが、米国の傀儡と罵倒されているイラク政府関係者が、米軍の遺跡略奪に触れるのは極めて異例。(齊藤力二朗)(2007/12/17)

英軍がマハディー軍と要員釈放の密約 バスラからの安全撤退を図るため
  イラク駐留の英国軍は南部バスラからの段階的撤退を発表し、その理由としてイラク治安機関の訓練を完了しイラク人に治安権限を引き渡せるようになったことをあげた。だが実態は異なる、と12日付のイラーキ・リーグが特報で伝えた。それによると、英軍はいかに無事に逃げ出すかが焦眉の急になっており、撤退中に攻撃を加えないという条件で、数々の暴力事件を起こした悪名高きマハディー軍と密約を交わした。収容所に拘束しているマハディー軍要員の釈放に無条件で応じている。英軍撤退後に更なる混乱がバスラを襲うのは必至だ。(齊藤力二朗)(2007/12/15)


ファッルージャのピューリッツァー賞写真を撮影したAPカメラマンを米軍が裁判へ
  イラクを占領する米軍が最も恐れるのは、抵抗勢力の道路脇爆弾でもロケット弾攻撃でも無く、真実を暴露するカメラだと筆者は何度もイラク人から聞かされてきた。事実多数のジャーナリストが意図的に殺害、拘束されているなか、使用が禁止されている毒ガスやクラスター爆弾などを降り注ぐ米軍の空襲により徹底的に 破壊されたファッルージャに踏みとどまり、果敢に米軍を砲撃している抵抗勢力の生々しい写真を撮影し、ピューリッツァー賞を受賞したイラク人のAP通信専 属カメラマンを、テロリスト容疑者との口実で、米軍が長期拘束、イラクで裁判にかける。21日付のイラク・パトロールが報じた。(齊藤力二朗)(2007/11/22)


シリアでイラク難民女性を待ち受ける「週末結婚」 UNHCRが犠牲者救援を訴える
  何時の世でも戦争の犠牲者は、弱者たる女性や子供たちだ。戦乱と拉致、拷問、虐殺を逃れて近隣諸国に落ち延びたものの、極貧層の国外難民となったイラク人女性を待ち受けるのは、「週末結婚」と呼ばれる売春だという。シリアでの実態に関する国連難民高等弁務官の現地報告をアルアラビーヤ・ネット(アラビア語電子版)が14日に報じたところ、「これがアラブ地域で米国が広めようとしている民主主義なのだ」などの読者の書き込みが相次いでいる。(齊藤力二朗)(2007/11/17)

イラク、アフガン帰還米兵に多数の自殺者 45州で05年に6千256人とCBSが報道
  先にアフガン、イラク戦から帰還した米軍兵士の3人に一人の割合で心身に障害が見られることを報告した。その後、そうした帰還兵に自殺者が多いことが問題になっている。しかし退役軍人局はその数を把握していないか、または把握していても公表せず、退役軍人に特別自殺者が多いことを否定している。このほど、米三大TV局の一つ、CBSが数ヶ月にわたって州レベルのデータを集めた結果を最近公表した。50州のうちデータの集まった45の州における2005年のアフガン、イラク帰還兵の自殺者は、少なくとも6256人、1週間に120人ほどが自殺していることになる。(バンクーバー=落合栄一郎)(2007/11/14)

抵抗勢力怖いと空き缶撃って捜索のふり イラク従軍米兵の士気低下
  【コングレス(米アリゾナ州)9日=マクレーン末子】6日の米国防総省の発表によると、今年すでにイラクでの米戦死兵の数は、03年のイラク戦争開始以来最高を記録した。反米抵抗勢力の攻撃は衰えることなく、今年少なくとも853人の米兵が戦死、負傷兵の数は総計で28000人を超えている。兵士の中には自分の身がもたないと、抵抗勢力捜索をしているふりをして、実は安全地域で空き缶を撃ったりして時間をつぶしている者がいるという。兵士たちの間では「捜索・そして・さぼり」任務と異名をとっているほどだ。イラク帰還兵たちが、リベラル系ニュースサイト「AlterNet」に語った。(2007/11/10)


アルカーイダが米軍に協力して愛国抵抗勢力を攻撃 イラク・イスラム軍が非難声明
  有力なスンナ派抵抗組織であるイラク・イスラム軍は、2日付のイラーキ・リーグで、過激スンナ派の武装組織とされるアルカーイダが米占領軍と協力して愛国抵抗勢力を攻撃しているとの非難声明を発表した。アルカーイダと米軍は不倶戴天の敵同士で壮絶な闘争を繰り広げる一方、イラクの自由メディアではしばしば、アルカーイダが、米軍と、更にはシーア派のイランとも連携、協力し合っていると報じられている。(齊藤力二朗)(2007/11/03)


占領米軍がイラク女性捕虜に暴行、拷問 「政治捕虜・受刑者連合」が告発
  イラクの民間組織である「イラク政治捕虜・受刑者連合」は、イラク抵抗勢力の士気を砕くための圧力カードとして、占領米軍が無実のイラク人女性捕虜に対して意図的、組織的な性的暴行、拷問、恥辱を加えている、と告発した。しかしこの戦術は、逆に抵抗戦士たちの怒りをかきたて猛烈な報復を招く結果になっているという。27日付のアルハイア・ネット(イスラム法学者機構の機関紙)が報じた。(齊藤力二朗)(2007/10/28)


米軍が愛国抵抗勢力の分裂を画策 スンナ派主体の「覚醒部隊」を支援し
  イラク抵抗勢力は、愛国抵抗勢力、イラク・イスラム国家(アルカーイダ系過激スンナ派抵抗勢力)、傀儡系(偽装)抵抗勢力に大別される。米軍はイラクで泥沼に陥り、敗北は必至だとの報告を多く見かけるが、対米武装闘争を続けるイラク抵抗勢力は、米軍が金に糸目を付けずにスンナ派部族を主体に設立した「覚醒部隊」による巧妙な分断政策が奏功し、分裂、内部闘争状態に陥っているようだ。16日付のイラーキ・リーグがインタビューしたスンナ派住民の証言がその間の事情を鮮明に物語っている。(齊藤力二朗)(2007/10/25)


ワタダ米陸軍中尉の抵抗──兵士は銃を捨て、自由を手にした 2度目の軍法会議が延期に
  2007年10月5日、ワシントン州タコマ地方裁判所のベンジャミン・セトル判事は、エレン・ワタダ陸軍中尉の請願を受け入れ、19日に審問を行うことを決めた【1】。中尉は、イラク戦争を批判し、イラクへの赴任を拒否したために、軍法に従い罪を問われている。しかし、2月に開かれた軍法会議は審理無効とされた。それにもかかわらず、審理を繰り返すのは「一事不再理」の原則に反すると中尉は訴えていた。セトル判事の決定により、10月9日に予定されていた2度目の軍法会議は、すくなくとも判事の審理が終わるまで延期される。軍の専管である軍法会議に連邦裁判所が介入するのは、きわめて異例のことだった。(安濃一樹・TUP速報)(2007/10/25)

戦時下のイラクで飛び交う痛みを伴うジョーク
  知り合いに出会った男は、「お父様は如何ですか」と尋ねたが、知り合いの父親は死んでいることを思い出し、すぐに言い直した。「いや、そのー、まだ同じお墓に居られますか?」……悲惨な占領下に置かれ死が常態化しているイラクで人々は、こんな痛みをも伴うジョークを言い交わし、暫しの笑いを楽しむしたたかさを持っている。イラーキ・リーグからジョーク12題を紹介する。(齊藤力二朗)(2007/10/20)


イラクの寡婦と孤児は8百万人に 将来の社会に重大な危機とNGOが警告
  米国によるイラク侵略、占領、破壊の結果急増したものは死傷者や国内外の難民ばかりではない。イラク平和・連帯評議会(ICPS)は自己のニュース・サイトで、イラクの寡婦と孤児の数を約8百万人と見積もった。同評議会は1950年代に設立された、比較的親米で、反バース党のNGO。孤児院の収容能力を遥かに超えており、孤児の大半は道路で浮浪するか、マフィアに連れ去られ、イラクの将来の社会状況が危機にさらされているという。(齊藤力二朗)(2007/10/17)


日本政府は駐留自衛隊の人的、物的被害を隠蔽 イラク・バース党が批判
  イラク・バース党とその愛国抵抗勢力の公式報道官、アブー・ムハンマド博士が、筆者の質問に対して電子メールで送ってきた公式回答の続きを紹介する。同国の一部ネットメディアが1年半前に伝えた、「イラク南部のサマーワに駐留していた陸上自衛隊の隊員数人が抵抗勢力に殺された」とのニュースについて、同博士はその真偽に直接言及するのは避けながらも、「日本の対イラク政策をみれば日本人が殺されたとしても不思議ではない」「日本政府は(自衛隊の)物的、人的損失を隠し日本国民に伝えていない」と批判した。(齊藤力二朗)(2007/10/13)

  • 2007/10/10 


  • イラク住民の関心は政治より日々の暮らし どの宗派の民兵も嫌い マージダさんからのメール
      イラクの各メディアはどうしても特定の主義、思想に支配されており、一般の人たちの声がなかなか正確に伝わらない。そこで最も信頼できるのが一次情報だ。日本語を独学中で今年度からバグダード大学で花卉園芸学を教え、政治には無関心だというマージダさん(仮名)が何の誇張も無く淡々と筆者にメールで伝えるバグダードの様子を紹介しよう。それによると、サダム・フセイン時代の支配政党であったバース党は過去の遺物で話題にも上らず、人々の関心は今日を如何に生きるかで、スンナ派にしろシーア派にしろ民兵がしていることは反対派住民の殺戮と追放で全く変わらないという。(齊藤力二朗)(2007/10/06)

    イラク難民は640万人に 国外難民は国連発表の2倍と米大学の専門家
      自宅退去を余儀なくされ内外の難民となったイラク人は420万人と国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が発表したが、米国の国家防衛大学の専門家らによると国外難民の多くは安全のためや、受入国による行動の自由束縛を恐れ難民申請をしておらず、その実数は遥かに多く、内外合わせて640万人にも達する可能性があるという。2日付のエジプトのイスラム通信がロイターなどを引いて報じた。また、パレスチナ人の約7割の700万人が難民であるとパレスチナ難民問題研究機関が明らかにした。(齊藤力二朗)(2007/10/06)


    イラク議員、石油法案に秘密投票を要請 抵抗勢力の報復恐れる
       米国が懸命に成立させようとしており、究極の売国法案と言われているイラクの石油・天然ガス法案の採決を巡り、抵抗勢力の報復を恐れて国による身辺警備員が付かない議員百人が秘密投票を要請している。しかし、米国の後ろ盾で政権に就いている政党や派閥のボスたちは米国に忠誠を尽くすために自派議員の締め付けが効かなくなる秘密投票に反対している。29日付のバーレンのアハバール・アル・ハリージ紙が報じた。(斉藤力二朗)(2007/10/03)


    米軍相手のイラク人通訳は命懸け 変装しても数千人が殺害される
      米軍相手の通訳はイラク人にしては高給を取るが、占領軍に協力する売国奴として愛国勢力から常に命を狙われる命懸けの仕事だ。すでに数千人の通訳が殺されたという。そのため覆面をし方言を変え、様々な職業に変装して細心の注意を払っている。22日付のアルジャジーラ・ネット(アラビア語電子版)が報じた。(齊藤力二朗)(2007/09/30)

    臓器の売買にイラクのマフィアが暗躍 国外の病院に密輸
      イラクでは従軍米国医師がイラク人の臓器を摘出し米国に冷凍輸送しぼろ儲けしているとイラクの独立系メディアで何度も報じられ、イランのテレビは特集を組み、トルコが製作した映画「狼の谷」もこの問題を扱い欧州などでも空前のヒットとなった。だが、人体臓器の売買は米軍だけの独占事業ではなく、新鮮な臓器を求めてイラク全土でマフィアや病院が暗躍している。イラクの週刊誌、アルカルア3日号が報じた。(齊藤力二朗)(2007/09/23)


    米軍のイラク撤退の動きを恐れるイスラエル 自国の安全保障を懸念 
      米国によるイラク侵攻の最重要目的はイスラエルの安全確保だと言われている。そのイスラエルが、現在最も恐れているのは米軍のイラク撤退だ。米政権のイラク政策を激しく非難する米国の諸報告書や英軍将校などの声明が飛び交う中、米国防総省の専門家や軍諜報機関、軍企画立案課、国家安全保障評議会、国務省は、米軍がイラクから撤退すると、反米・反イスラエル勢力を勢い付かせ、イスラエルが最大の被害者になると危惧するレポートを作成した。7日付けのイスラム・オン・ラインが報じた。(齊藤力二朗)(2007/09/22)


    イランは米国に攻撃されたら細胞組織を蜂起させ湾岸に侵攻 イラクの愛国シーア派権威
      イラクで現在起きている流血は、占領に反対するレジスタンスによるものではなく、テロリストや宗派対立であると印象付けたい米国の情報操作作戦により、シーア派とスンナ派が犬猿の仲で常に相互に争っているかの如く報道されているが、クルド人やシーア派の有力者の中にも占領反対とイランを警戒感する声は多い。イラクのイラン領事館前などで占領反対のデモを組織してきたイラクの著名なシーア派権威が、イラン・イスラム共和国は米国の攻撃を受けたら、温存している秘密細胞を蜂起させ湾岸地域を分離させ、メッカ、メディナの二大聖地をイスラム的な管理下に置くと語った。10日付のクドゥス・プレスが報じた。(齊藤力二朗)(2007/09/17)


    イラク戦争と統計──推定死者数122万人 安濃一樹
      2004年10月29日、レス・ロバーツ博士の研究グループが、アメリカによる侵略と占領の犠牲となったイラク市民の死亡者数を推定するレポートを、イギリスの科学誌ランセットのオンライン版で公開しました。レポートは、ロバーツ博士が所属する米ジョンズ・ホプキンス大学と米コロンビア大学とバグダッドのアル・ムスタンシリア大学が合同して現地調査した結果を分析したものです。研究グループは、04年7月の時点でイラク市民の死亡率が侵略前の通常値と比べて2・5倍になり、侵略と占領の犠牲となった死者数は9万8000人に及んでいる可能性が高いと推定しています。死者の過半数がアメリカが率いる連合軍による攻撃の犠牲者であり、ほとんどが女性と子どもたちでした。(TUP速報)(2007/09/16)


    米英軍がイラクの古文書と遺跡を略奪、破壊 ユネスコ遺跡専門官が「文明の虐殺」と非難
      米国のイラク侵攻の目的には、イラクの徹底的破壊によるイスラエルの安全確保、石油取引のドル建て決済の復活、石油資源の強奪、新中東構想の実現など多数あるが、もうひとつ見逃せないのは文化の組織的破壊だ。ユネスコの遺跡専門官が、米英軍によるイラクでの遺跡の略奪は8世紀前のモンゴル軍による徹底的な破壊以来の想像を絶する規模であると明らかにし、「文明の虐殺」と断じた。4日付のバベル研究・報道館(イラクの独立系政治ニュース・サイト)が報じた。(齊藤力二朗)(2007/09/15)


    「出口なきイラク戦略」と野党は批判 現状維持で突っ走るブッシュ政権
     ブッシュ米大統領は13日、泥沼化している対イラク戦争をめぐり、民主党や与党共和党の一部から要求されていたイラク戦争の政策見直しを行わない考えを表明した。大統領は現在支持率が36%に低迷し、世論はイラク戦争反対に傾いているが、ことし1月から始まった増派作戦で治安面で回復がみられ、成果があがったことを強調し、初めて駐留米軍の撤収日程を明らかにした。しかし、08年7月半ばまでに撤収する兵士数は、1月に始まった増派分をそのまま減らすというもので、結果的に駐留兵士は2006年12月段階の兵士数とほぼ同じか、あるいは多目の「13万人+アルファ」の数字に戻るだけ。野党民主党は、「イラクに対し、出口なき、無制限な軍事的関与を続けるもの」と強く反発している。(有馬洋行)(2007/09/14)


    イラク抵抗勢力とイラン侵攻軍との消耗戦狙う イラク駐留米軍の一時撤退戦略(2)
       米軍はイラクから一時撤退して治安の空白状態を作り、イランの戦闘員を誘い込み、イラクの抵抗勢力と戦わせ、双方を消耗させる。イラクから撤退していればイランと交戦しても自軍兵士がイランの攻撃の餌食にならないで済む。抵抗勢力同士も権力闘争で疲弊する。その上で、抵抗勢力側と見られ手あかの付いていない人物を抱き込み、連立内閣を組ませる。著名なイラク・バース党の論客、サラーフ・アル・ムフタール氏は「徹底的に抵抗力を殺いで再びイラクに戻るのが米国の思惑であるから団結せよ」と論じる。(斉藤力二朗)(2007/09/12)

    【ビデオ】「米軍車列を爆破殲滅」 抵抗勢力のタージーでの攻撃をネット配信
      イラク占領米軍は巨費を投じて軍用車両の装甲性を高めているが、イラク抵抗勢力の爆破能力はそれを超えて高まっているとも報道されている。抵抗勢力は時々、「米軍車列を完全に殲滅した」と発表することがあるが、その真相がこのビデオに表れていると、配信した6日付のバスラ・ネットは解説している。(齊藤力二朗)(2007/09/08)


    米請負企業がイラク武装勢力に資金供与 建設作業の安全保障の見返りに
      イラクの武装勢力は米軍や米国の「請負企業」を攻撃するだけでなく、請負企業と折り合いを付け、安全を保障する見返りに通行料を徴収し、奇妙な共存共栄が実現しているという。つまり米政府のイラク復興資金の一部が皮肉なことに米軍が目の敵にしている反占領軍抵抗勢力(レジスタンス)の活動資金になっているのだ。請負企業はイラク人業者に仕事を丸投げもしている。8月28日日付のイスラム・メモが米紙から引いて報じた。(齊藤力二朗)(2007/09/08)


    抵抗勢力とイラン叩きのため一時撤退か イラク駐留米軍の破綻(1)
       イラクでの米軍の破綻が明らかになり、遠くない時期に兵力削減か撤退が行われるとの観測が流されている。問題は撤退の形態とその後のイラクがどうなるかだ。旧政権の外務省高官で、現在地下活動を続けているイラク・バース党の報道官的立場にある著名な論客、サラーフ・アル・ムフタール氏は8月31日付のバスラ・ネットで、米国は国内の反対を黙らせ、イラク抵抗勢力とイランを同時に叩くために一時的に戦術的な撤退をすると、数々の証拠に基づいて予測する。米国によるイラン攻撃を同氏が言及するのは初めて。二回に分けて掲載する。(斉藤力二朗)(2007/09/06)


    凍りついた花嫁の表情 米女性写真家がイラク戦争の悲劇を激写
      赤いブーケを手にした花嫁とイラク戦争で負傷した米兵の花婿──。米国人女性報道写真家が撮った一枚の写真が、8月29日付のアラブ各紙で一斉に報じられ、バスラ・ネットは目立たせるためにタイトルを赤文字にしている。晴れの結婚式だというのに、新婦の顔に喜びの表情はなく、軍服姿の新郎の顔はまったく表情がわからないほどケロイド状に崩れている。戦争の犠牲者の現実はイラク人も米国人もひとしく悲惨である。(齊藤力二朗)(2007/09/01)

    イラク西部のアンバール州で米国企業が巨大油田発見か イラク人技師が明かす
      イラクの産油地帯は、シーア派が優勢な南部地域と、クルド人が優勢な北部地域に偏在している。ところが、スンナ派住民の優勢地域であるイラク西部の最大州、アンバール州に大量の原油が埋蔵していることが米国企業の探査で分かったとイラク人石油技師が明かした。8月21日付のクドゥス・プレスが特報で伝えた。(齊藤力二朗)(2007/09/01)


    米軍に護衛されたイスラエルの諜報員、イラク西部で急増 
       米国がイラク侵攻した有力な理由の一つに自国の安全確保が挙げられたイスラエルにとってイラク戦争の帰趨は死活的問題だ。イラク北部のクルド人地域でイスラエル人が非政府組織(NGO)による救援・平和活動などを隠れ蓑に軍事訓練や諜報活動をしていることはしばしば報じられてきた。西部イラクでも、地元の部族集団リーダーがイスラエルの対外諜報機関のモサドが急増、イラク人の徴募を行っていると明かした。クドゥス・プレスが報じた。(斉藤力二朗)(2007/09/01)


    イラク西部でイラン製エイズ汚染薬発見 新華社が報道
        民族浄化はパレスチナだけではなく、米国やイランなどによって占領されているイラクでも確実に進んでいる。スンナ派住民が多数を占めるイラク西部アンバール州全域でイラン製のエイズ汚染薬が発見され、州当局が住民に摂取しないよう呼び掛けている。28日付イスラム・メモなどが中国の新華社の報道を引用して伝えた。(斉藤力二朗)(2007/08/29)


    傍若無人の米傭兵に不満の声 米軍やイラク軍内部でくすぶる
    イラク戦争では、米元軍人らで組織される傭兵の存在が大きい。ところが傭兵は、民間人で組織されるために、兵士のように民間人に対して、無差別発砲しても処罰されることがない。傭兵の給与も、兵士に比べれば10倍以上という。無法行為をしてもお咎めないしという傭兵に対して、米軍やイラク軍兵士から不満の声が上がっている。23日付のエジプトの有力紙、アハラームが伝えた。(齊藤力二朗)(2007/08/24)


    「ブッシュ大統領が9月にイラク敗北宣言」と米著名研究員予測
       ブッシュ大統領が9月にイラクでの敗北宣言をする、と米国防総省と国務省および米国家安全保障会議の元顧問でワシントンの国際問題研究所(CSIS)の主任研究員、エドワード・ルトワーク氏 が予測した。20日付のイスラム・メモがイタリア紙、ラスタンパのインタビュー記事を引用して伝えた。(斉藤力二朗)(2007/08/22)


    米軍、イラクの首相や大統領ら全閣僚の電話を盗聴
       情報戦も激化するイラクでは、イラク政府に主権を完全委譲したはずの米軍がイラクのジャラール・タラバーニー大統領やヌーリー・マーリキー首相を初めとする全閣僚の全通話を盗聴していたとイラクの携帯電話会社、イラークナーの情報筋が暴露した。イラク傀儡政府は盗聴されていることを熟知しながら、米軍に抗議できなかったという。20日付のクドゥス・プレス(本社・ロンドン)がスクープした。(斉藤力二朗)(2007/08/21)

    近く自然崩壊か、米軍による人為崩壊か イラク最大のモスル・ダム危機説 
      イラク最大のモスル・ダムの基礎部分の強度に問題があり、崩壊の大惨事が待ち受けているとする英紙インディペンデントの記事に、ダムはあらゆる事態を想定して最大の安全策が講じられており崩壊するわけがないと11日付けのイラクのニュース・サイト、イラーキ・リーグが猛然と噛み付いた。このような自然崩壊よりも、数々の構造物を破壊してきた前科がある米軍により人為的に崩壊させられる兆候があると警鐘を鳴らしている。(齊藤力二朗)(2007/08/19)


    “偽装負傷”の米兵士に寛大な措置 米大陪審が重罪での起訴見送る
     イラク戦争に従軍し、休暇で一時帰国していたニューヨーク市ブロンクスの陸軍二等兵が、再びイラクに戻る恐怖心から、妻と協議し、妻の知人に金を払って自分の足を撃たせ、再派遣を回避しようとする事件があった。この兵士は、本来なら共同謀議などの重罪で起訴されるところだったが、当地の大陪審はこのほど、イラク戦争の悪夢に苦しでいた心理的状態を斟酌し、異例の重罪適用見送りを決めた。重罪が適用され、有罪となれば最高で禁固25年の刑が下されるところだった。この兵士は今後、事件の虚偽報告など軽罪で問われるが、最高でも1年の刑で済む見通し。(米アリゾナ州コングレス=マクレーン末子)(2007/08/19)


    路上の車に爆発物を仕掛ける米兵 米兵撮影のビデオをネットメディアが配信
      イラクでは抵抗勢力(レジスタンス)の仕業に見せかけるために米軍が様々な爆発事件に関与している、と現地の自由メディアでは報告されている。7日付バスラ・ネットは、米兵がイラクの民間車両か通行人を標的に道路上で爆発物を仕掛けているさまを米兵が撮影したビデオを配信した。(齊藤力二朗)(2007/08/18)


    イラクの障害孤児を米軍将校らが米国に連れ出し キリスト教化が目的?
      イラクの障害孤児たちを裸にし食事も与えず虐待していた孤児院が、6月に米国とイラク合同軍によって「発見」され、摘発された。ところが米軍将校らがここの孤児たち全員を米国に連れ出し始めたとCBSテレビが報じたため、その正当性や意図を巡って疑念が生じている。イラクのニュース・サイト、イラーキ・リーグは、意図はキリスト教徒化にあると断じ、戦慄すべき孤児たちの写真8枚を付けて報じた。(齊藤力二朗)(2007/08/18)


    イラクのキリスト教徒、徹底弾圧されて半数が移住 主要受け入れ先はレバノン
      保守キリスト教徒であるブッシュ大統領が始めたイラク戦争の最大の被害者は皮肉にもキリスト教徒なのかも知れない。シーア、スンナ両派の過激派イスラム教徒から「十字軍の一党」と見なされ、教会を爆破され、住居を押収され、イラクの全人口の3%を占めてきたキリスト教徒の半数が国外に移住した。7月30日付のミドル・イースト・オンラインが報じた。(齊藤力二朗)(2007/08/15)


    英国はイラク人通訳らの政治亡命を拒否 「協力者を見殺し」と国内からも非難の声
      イラクに駐留する外国軍が撤退の動きを見せ始めるなか、各国軍の通訳などとして働いていたイラク人とその家族の処遇が新たな問題となってきている。雇用主の撤退後に、売国奴としてイラク抵抗勢力に粛清される恐れがあるからだ。このためデンマークはイラク人通訳とその家族200人の亡命を認めたが、兵力削減が囁かれる英国は、彼らの政治亡命を拒絶しており、国内からも非難の声が上がっている。彼らに亡命を認めると、家族を含め累計で1万5千人にも達する。7日付のイスラム・オンラインが英紙などから引いて伝えた。(齊藤力二朗)(2007/08/12)

    イラク戦の米軍兵士に終末論のビデオゲーム提供 慰問団が米国防総省お墨付きで
      先に「なぜ現米大統領は中東戦争継続に固執するのか─キリスト教右派の終末思想との関連」なるコラムを寄稿した。これを裏付けるがごとく、キリスト教の終末思想を兵士にまで植え付けようとする動きがでているというマックス・ブルメンソール氏の報告(Alert Netに2007・8・9に掲載)を紹介する。(バンクーバー=落合栄一郎)(2007/08/11)

    米国、傭兵の大量育成でアラブ諸国を分裂させイラン攻撃へ エジプト軍事専門家
       戦乱が続くイラクでは米国以外の軍隊の撤退に伴い、8万人の傭兵が米国とイスラエルのために働き、兵力の民営化が拡大している。米国はエジプト、サウジアラビアなどアラブ9カ国の分裂を狙って傭兵を大量に育成、今秋にもイランを攻撃すると予測した。エジプト軍元高官で軍事専門家がジャーナリスト組合主催のシンポジウムで発表した。1日付のミドル・イースト・オンラインが報じた。(斉藤力二朗)(2007/08/08)


    傭兵派遣企業ブラック・ウォーター、エジプト人軍隊経験者をイラクに大量派遣か
       今や米軍を凌駕しイラクで最大の要員を擁するようになったとも伝えられる傭兵派遣企業の筆頭である米国のブラック・ウォーター社(BW社)が、アラブ最大の人口を抱える貧困国、エジプトの軍隊経験のある失業者を破格の月給700━2,500ドルで雇用し、イエメンで訓練を開始したことが分かった。派遣先が激戦地のイラクだとすると、アラブ人同士の殺戮が本格的に実現する。7月21日付のイスラム・オンラインが報じた。(斉藤力二朗)(2007/07/31)


    米国のイラク撤退計画は国土3分割が前提か 将来の影響力保持が可能に
      米国はイラクからの撤退を模索し始めたとの情報が流れているが、そのシナリオはイラクにおける将来の米国の支配と影響力を保障することを前提にしたものとみられている。そこで最近イラク内外で息を吹き返してきたのが、2003年のイラク侵攻開始時から唱えられてきたイラク3分割論だ。これにより不安定な内戦状態が続けば、米軍の影響力が保てるし、必要に応じて再度の侵攻も可能になる。16日付けのイスラム・オンラインは同紙の政治分析家、ムハンマド・ジャマール・オルファ氏の評論を掲載した。(齊藤力二朗)(2007/07/29)


    イラク人の求婚の条件が激変 戦乱による男女間の均衡が崩れ
      長引く戦乱で男女間の均衡が崩れたイラクでは最近、結婚相手の基準が激変した。これまでの男性中心の社会習慣とは逆に女性から花婿を探すようになり、失業の蔓延と経済状況の悪化を反映して、男性側も美人を妻の条件とせず経済力のある女性を求めるようになった。20日付けのアルジャジーラ(アラビア語電子版)が報じた。(齊藤力二朗)(2007/07/28)


    語るべき幾千もの悲話…そして聴く人はひとりもいない ダール・ジャマイル記者
      戦火のなかのイラクの惨状は、連日のように新聞やテレビの報道で伝えられていますが、その光景は、ここ日本では、大雨や大地震、年金問題や参議院選挙、日常生活の風景からはるかに遠い背景に追いやられているでしょう。それはイラク戦争の本国・アメリカでも同じこと。ネット検索で見つけた次のようなアメリカ人読者のコメント《*》を紹介します。(TUP速報)(2007/07/27)


    爆破現場で犠牲者の携帯使い詐欺 イラクで横行するマフィア
     暴力事件が昨年から多発しているイラクでは、爆破事件発生の情報を掴むといち早く現場に急行し死傷者の携帯電話をもぎ取り、その身内から「身代金」を騙し取る新手の手口が横行している。また首がなかったり、拷問で見分けが付かない遺体がゴミ箱やチグリス川に投棄される現状から、遺体で発見されても特定できるようにと刺青を施す人も増えている。21日付のイラーキ・リーグなどが報じた。(齊藤力二朗)(2007/07/27)


  • 2007/07/26 米軍管理の収容所には3万人以上、面会も禁止:イラク


  • デンマーク軍がイラク人通訳ら200人を空輸 8月の撤退に備え身の安全に配慮
      8月にイラクから撤退するデンマーク軍は、同軍に雇用されていたイラク人通訳やその家族ら約200人を撤退に先立ち秘密裏にデンマークに空輸した。彼らの安全を憂慮しての措置とされ、大半が同国への亡命を希望しているという。20日付けのイスラム・メモがロイターなどの報道として報じた。バスラ・ネットも大きなニュースとして赤文字の見出しを付けている。(齊藤力二朗)(2007/07/21)


    イラクの女性収容所で性的暴行が多発、エイズ・疥癬がまん延
    米軍によるイラク占領以来、全土に点在する監獄や強制収容所には1万人以上のイラク人女性が拘留されているとされる。その大半が傀儡政府の要員や占領軍兵士によって性的暴行を受け、エイズなどがまん延している。13日付のイラーキ・リーグが報じた。(齊藤力二朗)(2007/07/17)


    精神的な障害起こした米兵士に非情な扱い 広がる支援の輪
     イラク戦争に従軍中に負傷し、その後精神的な障害を訴えた米兵士たちが、軍から元々そうした障害を抱えていたのが原因だと一方的に診断され、除隊を余儀なくされるケースが目立っている。軍は障害を戦争によるものとせず、入隊前からの障害と位置づけることで、傷病手当や治療費も払おうとしない。民主党の上院議員らが、こうした障害を理由にした除隊を一時的にストップさせる法案を提出するなど、支援の輪が広がっている。(米アリゾナ州コングレス・マクレーン末子)(2007/07/16)


    日本の航空自衛隊の任期延長は米国隷属の証拠 イラク・バース党が非難
     イラク・バース党とその愛国抵抗勢力の報道官、アブー・ムハンマド博士がこのほど、電子メールで送った質問に答え、日本の航空自衛隊の任期延長は、日本政府が米国に従属している証拠だなどと非難した。質問は、イラクの旧サダム・フセイン政権下で国営学術研究機関「知恵の館」の総裁を勤めたカイス・ヌーリー氏の仲介で行われた。内容は旧政権時代のイラク外務省の高官で現在バース党の重鎮で評論活動を続けているサラーフ・アル・ムフタール氏の監修を得ている。バース党の関係者が日本人の質問に応じるのは極めて異例だ。(齊藤力二朗)(2007/07/08)


    「昨日、自宅の至近距離にロケット弾が着弾」 バグダードの女性から近況報告のメール
      以前にも二度紹介した、イラク西部のアンバール大学で園芸学を教えていたマージダさん(仮名。バグダード在住)から6日、筆者にメールの連絡があった。脳裏から消し去りたいから戦争の話はしたくないと言い、日本語を独学で学び花を愛し政治とは無縁の平凡な女性が淡々と語る日常風景に、平和への強い願いと身近に迫る形容しがたい恐怖感が読み取れる。(齊藤力二朗)(2007/07/07)

    【ビデオ】バグダードのサッラーフィーヤ橋の爆破に狂喜する米兵
      現在、米軍が最も神経を尖らせているのが米兵によるユー・チューブへの戦場ビデオの投稿だ。今年の4月12日朝に起きたバグダード中心部を分断するサッラーフィーヤ橋爆破事件を、西側メディアはお決まりのテロリスト犯行説を垂れ流し一件落着としたが、6日付のバスラ・ネットが「サッラーフィーヤ橋を爆破したのは誰だ!」と大書して配信したビデオがネット上を行き交い波紋を呼んでいる。爆破任務を遂行した米兵の一人が撮影したものとみられ、爆破の映像とともに直後に米兵たちが上げる歓声を収めている。(齊藤力二朗)(2007/07/07)


    米国の占領下で隆盛を極めるイラクの性奴隷業 
     米国はイラクを圧制から解放し自由と民主主義をもたらしたと強弁する。しかし、経済は破綻し多くの産業が崩壊、石油大国でありながら困窮した失業者があふれている。正常な監視機構が機能しなくなった状況で、仕事を探す女性たちがだまされて売春を強要されているほか、湾岸アラブ諸国などに売り飛ばされる例も多い。(齊藤力二朗)(2007/07/05)


    米軍、スンナ派に武器供与し部族間抗争煽り自滅化狙う イラク専門家指摘
      イラク駐留米軍指揮官らがアルカーイダと戦う約束をしたイラクの部族に武器供与を計画しているとの米メディアの報道を受け、イラクの専門家は計画がスンニ派の内戦を誘発して同派を衰弱、自滅へと向かわせるとの見解を示した。武器は、アルカーイダ殲滅を名目に西部のアンバール州のスンナ派部族に供与される計画という。20日付のイスラム・オンラインが報じた。(斉藤力二朗)(2007/06/27)


    家を捨て絶望的な砂漠生活送るイラク国内難民 米の「圧制からの解放」は欺瞞
      米政権が「圧制からの解放」を口実に始めたイラク戦争。だが現実は逆に、果てしない暴力の連鎖による絶望的状況の下、戦争犠牲者は常に無辜の民衆であることを見せつけている。150万人の国外難民のほか、2百万人以上のイラク人が住居を追われ、病魔に慄きながら水も電気もない灼熱の砂漠や、宗派・民族共同体の中で避難所を探している。イラクの南部都市、ナジャフから国内難民の悲惨な状況をミドル・イースト・オンラインなどが報じた。(斉藤力二朗)(2007/06/26)


    <米国のより危険なシナリオ・2>米国・イスラエルの計画にイランが果たす役割
      西側諸国から一方的に流される報道に染められた我々の常識を覆す考察をサラーフ・ムフタール氏が展開するシリーズの第2回目。イラク旧政権下で外務省の要職を歴任し数々の大事件を「予言」し、現在イラク・バース党の報道官的立場に位置する同氏は、イスラエルと米国、イランと間にはアラブ世界の分断をめざした紳士協定が結ばれていると解き明かす。(齊藤力二朗)(2007/05/27)

    イラク戦争から暴利をむさぼる米国企業 正規兵の間に不満と怒り
      イラク戦争に、米国私企業からの傭兵が正規兵と同数程度になっていることを先のニュースで紹介した(2007/05/01)。今回は、そうした戦争を食い物にして、資源や人間の大浪費の上に、しこたま儲けている企業の実態についての報告(“The Madness of War Profiteering in Iraq”, R. Greenwald、Alternet、2007/05/10)をかいつまんで紹介する。この報告は、Greenwald氏が1年間かけて「イラク売ります─戦争から暴利をむさぼる者」というドキュメンタリーを制作した過程で得た知識を米議会の公聴会で述べたものである。(落合栄一郎)(2007/05/13)

    「宗派間の分裂図るため米軍がテロに関与」 イラク出身の脱走米兵が手口を暴露
      イラクで爆破事件が起きるたびに、西側大手メディアは米軍やイラク政府の発表どおり、「テロリスト」や「武装勢力」の仕業と報じる。だが、現地の自由メディアはその多くが占領軍や傀儡民兵の仕業だと伝えている。今回、イラク出身の脱走米兵が自分が体験した米軍による宗派間の分裂を図るためのテロの模様を暴露した。ロンドンに本社を置くアラビア語の通信社、クドゥス・プレス(9日付)が報じた。(齊藤力二朗)(2007/05/13)


    イラク警察をも恐れる米軍、棺おけの爆発物を探す治安軍 写真が語るイラクの実情
      味方のはずのイラク政府の警察車両まで検問する米軍、遺体の入った棺おけに爆発物がないかどうか調べる治安軍、そうかと思えば「平和」のマーク入りTシャツを兵士に強制着用させられて硬い表情の学童たち──。イラクの著名なニュース・サイトのイラク・パトロールは、国内の出来事を写した写真を、軽妙なコメントを付けて掲載している。(齊藤力二朗)(2007/05/12)


    米国とイランはイラクのスンナ派を密かに支援 イラク旧政権幹部が指摘
     イラク旧政権の元外交官サラーフ・アル・ムフタール氏はこのほど亡命先のイエメンで「イラクを占領している米国とイランは、イラク抵抗勢力を分裂させ自滅に導くために、スンナ派内部にスパイを潜入させ、密かに資金や武器で支援している」と指摘、イラク占領軍の目的はイラクの分割であると分析した論考をバスラ・ネットに寄稿した。バース党のスポークスマン的役割を果たしている同氏の論考の要旨を紹介する。(斉藤力二朗)(2007/05/09)


    抵抗勢力、米軍撤退後に備え始める イラク人軍事専門家が指摘
     最近イラクで起きている主要武装抵抗勢力間の合従連衡の動きは、いずれ起こり得る米軍の撤退に備えて、その後の内乱発生を未然に防ぐ措置だとするイラク人軍事専門家の分析を3日付のクドゥス・プレスが伝えた。(斉藤力二朗)(2007/05/08)


    「ヘンリー王子を狙え」 武装勢力が25万ポンドの懸賞金 4月の英兵死者、早くもイラク占領以来最多に 
      【東京1日=河合敦】英陸軍のリチャード・ダネット参謀長は4月30日、陸軍士官の地位にある英王室のヘンリー王子(22)を、本人の希望通り、近くイラクに派遣する予定であることを明らかにした。しかし、英各紙によると、イラクの武装勢力は占領軍に対する象徴的な打撃を加える意図から王子を拉致または殺害する計画を進めており、イラクに展開する英兵の間からも「われわれが危険にさらされる。王子の派遣は迷惑」との声も上がっているという。実際、王子の派遣計画と呼応するように南部バスラでは英兵を狙った攻撃が繰り返され、4月にはバグダッド陥落以来最多の英兵が殺されている。(2007/05/01)


    イラクで増える影の米軍部隊 米軍事会社の傭兵が正規兵に匹敵する数に
      先のコラムで、現在の米国会と大統領と間の、軍隊撤退期限付き補正軍事予算についての確執について述べた。その結果はまだだが、立法府の方が譲歩する、ということは大統領の思いのままということになるらしい。ところが、民主党の主張が通って期限つきの予算が決まるとしても、イラク戦争は終息しないらしい。それは、大量の影の軍隊が実働していて、それにはこうした法規は適用されないからである(J. Scahill、ZNET 2007.4.30)。(落合栄一郎)(2007/05/01)

    イラクのパレスチナ難民受入れを呼掛ける クルド民主党党首
      イラク問題とパレスチナ問題は無縁ではない。日本では余り報じられないがイラクに居住するパレスチナ人の多くがシーア派民兵組織によって殺害、強制追放の憂き目に遭っている。そこに、米国とイスラエルの支援を受け着々とイラク北部にクルド人国家の建設を進めているイラク・クルド人のボス、クルド民主党(KDP)党首マスウード・バルザーニが、パレスチナ難民を客人としてではなく家族の一員として受入れると呼掛けた。だがそこにはクルド人国家建設のためにパレスチナ難民を利用しようとするしたたかな計算が働いているようだ、とするヨルダン人ジャーナリストのジャワード・バシーティ氏の評論をミドル・イースト・オンラインが7日に掲載した。(齊藤力二朗)(2007/04/28)


    イラク議会の食堂爆破で二人の議員が味わった幸運と不運
      【東京14日齊藤力二朗】イラクの独立系メディアは、どんな事件が起きても旺盛な野次馬精神で、事件の当事者を笑い飛ばすしたたかさを持っている。13日付のイラク・パトロールは、イラクの首都バグダードの中心部の要塞、グリーン・ゾーン内にあるイラク議会の食堂の爆破現場から逃げ出す男女議員の写真と二人の会話を伝えている。(2007/04/14)


  • 2007/04/12 


  • 窮乏から絶望へと追い込まれるイラク難民 支援者も死に直面して国外脱出続く
      【バクダッド2日=IRIN】イラクは死を覚悟して活動せねばならない危険極まりない場所となった―イラク難民の支援に従事しているイラク人専門家らは悲痛な声を上げている。反米武装勢力には米軍協力者とみなされ、民兵組織からはシーア、スンニ両派のいずれに組みしているのかといった宗派的な偏見で対応される。人心は荒廃するばかりで、いつ死に直面してもおかしくない状態にあるため、イラク脱出を希望する支援活動従事者が相次ぎ、イラク難民の状態は窮乏から絶望へと進んでいる。(2007/04/06)


    日本のイラク派兵の報酬は南部油田 各国の利権獲得競争を伊誌が伝える
      人道目的だと強弁してイラクへ自衛隊を派遣した日本政府の弁明を、世界はどう見ているか。イタリアの週刊誌「パノラマ」はイタリア政府が米国の要請に応えて派兵したイラク南部のナーシリーヤでの石油利権を日本やスペインに取られ、自国は分け前に預かれなかったと憤慨していることを伝えている。4日付のアルアラブ・アルヤウム紙が、同誌の記事を引用した。日本に関する部分を紹介する。(齊藤力二朗)(2007/03/31)


    汚水飲用で激増する子供の死亡 戦闘激化で打つ手なし イラク市民に「もう一つの戦い」
      【バクダッド26日=IRIN】ムハメド・フセイン・スレイダさん(40)は月収の大半を民間業者からの水の購入に充てている。水道水飲用が原因の病気から家族を守るためだ。「昨夏、汚染された水道水を飲んでいた6歳の息子の下痢が悪化した。薬の入手が難しく、命を落とす寸前だった。以来、水道水を飲むのは止めた」。バクダッドの貧困街に住むタクシー運転手のスレイダさんはこう語った。フセイン政権下での長期の経済制裁による老朽化、戦闘で破壊された上水施設、配水管の未修理、そして工事現場さえ攻撃される始末。打つ手なしの状態だ。(2007/03/27)


  • 2007/03/20 


  • イラク復興事業に群がる冒険野郎たち 高報酬と刺激を求めて
     復興事業や警備業務を請け負って得られる高報酬や刺激を求めるとともに、冒険心を満たしに荒くれ男たちが世界中からイラクにやって来る。汚職や危険を顧みずに3年を過ごした米国人が語るイラクの復興の実情をミドル・イースト・オンラインがこのほど報じた。(斉藤力二朗)(2007/03/07)


    戦禍のイラクで子供450万人の栄養状態危険レベルに 避難民への食料供給は限界
    【バクダッド5日=IRIN】学校や住居周辺への爆撃に加え、専門家らは「イラクの子供たちの栄養状態は非常に危険なレベルに達している」と指摘している。貧困と治安の悪化がその原因であることはいうまでもない。無差別爆破テロなど限りのない暴力行為の連鎖が多くの人々に強制退去、避難を強いており、救援に当たる非政府組織(NGO)などによる食料供給が避難民らに十分に行き届かないのが現状だ。(2007/03/06)


    戦火を逃れ、イラクの医師の半数が国外に移住 国内の医療サービス大幅低下
      米国による侵略、占領が始まって以来、イラクの総人口の1割以上が殺害されたか危険を避けて国外に脱出したと報じられている。そのなかには多くの医師も含まれている。このため、戦闘の激化などによって国内での医師の需要が増大しているにもかかわらず、医師の数は半減したという。2日付のアルクドゥス・アルアラビーが報じた。(齊藤力二朗)(2007/03/03)


  • 2007/03/01 ブッシュ夫人がイラク情勢過小評価?


  • アフガン、イラク参戦の米兵の3人に1人が心身に障害 退役軍人健康管理局の調べ
      米国の3大TVネットワークの一つABCの全国ニュースの人気アナウンサー、ボブ・ウッドラフは、イラクでの負傷(左脳破損)で再起が危ぶまれていたのが,大変な努力とリハビリで奇跡的に復活し、この2月27日からイラク問題の特別報道を始めた。同日明らかにされた、アフガニスタンとイラクの両戦争に参戦した米国兵士の心身障害のデータの一部を報告する。これは退役軍人の健康管理局(VHA)の発表(2006年11月)によるもので、データは2002年初から2006年8月31日までのものである。(バンクーバー・落合栄一郎)(2007/03/01)


    勝利か審理再開か イラク戦争派遣拒否のワタダ中尉の軍法会議(2)
      自ら派遣拒否兵で軍法会議にかけられた経験のある、ジェフ・パターソンのワタダ中尉軍法会議報告の続きです。米ワシントン州フォートルイスで開催されたワタダ中尉軍法会議は2月7日、「審理無効」を宣言して閉じられました。審理後半の報告はは、ワタダ中尉の主張を正面から取り上げたくないという自分の底意を隠して、手続き上の問題に拘泥する判事の様子を描いています。その姿は何だかこっけいでもあります。中尉の弁護士は、「審理無効」によって裁判が復活することはありえないと主張していますが、今後の政府の巻き返しについてはいくつかの可能性も指摘されています。(TUP速報)(2007/02/27)


    「審理無効」は勝利である イラク戦争派遣拒否のワタダ中尉の軍法会議(1)
      2月5日から7日、米陸軍の将校として初めてイラクへの派遣を拒否したワタダ中尉の軍法会議が、米ワシントン州フォートルイスで開かれました。結果は、多くの人が驚いたように「審理無効」が宣言され、閉廷されました。軍法会議でいったい何が起こったのでしょうか。またその意味は何でしょうか。以下はカリフォルニア州オークランドの反戦軍人を支援する団体「抵抗する勇気」(Courage to Resist)のジェフ・パターソンの報告です。パターソン自身、米海兵隊伍長だった1990年、イラク攻撃準備のためのサウジアラビア派遣を拒否し軍法会議にかけられた経験があります。(TUP速報)(2007/02/25)


    戦死兵への弔慰金の支払いで是正求める 米議員が法案提出
      【コングレス(米アリゾナ州)24日=マクレーン末子】イラク従軍兵は戦死した場合、政府から弔慰金が出るが、この制度に大きな欠陥があるとして、共和党のジョン・マケイン上院議員(アリゾナ州選出)らがこのほど、是正を求める法案を提出した。現在の方式では、戦死者に夫や親がおらず、また子どもが幼いケースのときには、子どもが18歳に達するまで、支払いが“凍結”されるなどの不具合があるという。(2007/02/25)


    米軍の現役・予備兵千人がイラクからの撤退の訴え 上下両院議員に
      【バンクーバー23日=落合栄一郎】米軍のおよそ1000人の現役・予備兵が、米議会議員にイラクからの全軍の撤退を議会が支持するよう訴えた。この訴えは、個人名義で、それぞれの選挙区の下院と上院議員に当てたものであり、次のような内容である。「軍人として国に奉仕することを誇りに思う、愛国心に富むアメリカ人の一人として、政治指導者たる貴殿に、イラクからの全軍隊と基地を早急に撤退する政策を支持して下さるようにお願い致します。これ以上イラクに止まることはなんの効果もなく、犠牲や出費に値しません。アメリカ軍が帰還する時が来たのです」(2007/02/24)


    「イラクの問題の解決はイラク人に任せるべき」 マレーシア首相が米軍の撤退求める
      【クアラルンプール17日=和田等】マレーシアのアブドラ首相は16日、カタールの衛星テレビ局アルジャジーラの英語版放送のインタビューで、「米国がイラクに存在することが特定のグループをテロ行為に走らせる要因になっているので、イラクの問題の解決はイラク人自身の手に委ねるべきだ」と語り、米軍のイラクからの撤退を暗に求めた。地元紙スターが報じた。(2007/02/17)

    連続ヘリ撃墜にイラク駐留米軍が危機感 情報提供者に天井無しの報酬
      【東京10日=齊藤力二朗】イラク駐留米軍は、3週間で立て続けに6機のヘリコプター(傭兵派遣企業ブラック・ウォーター社機を含む)を撃墜され27人の死者を出したことに深刻な危機感をいだいている。陸路による輸送が道路脇爆弾やロケット砲などによる襲撃事件が多発し被害が甚大なため、費用はかさむがより安全と見られていたヘリ輸送に重点を移していたがそれも危険なことが明らかになったからだ。そのため、情報提供者に上限無しの報酬を与えると住民に呼び掛けるなど、なりふり構わぬ対策に躍起になっている。(2007/02/10)

     「米英指導者の戦争犯罪追及は自由」 マレーシア外相、前首相らの行動を容認
      【クアラルンプール10日=和田等】マレーシアのサイド・ハミド外相は8日、マハティール前首相がイラク戦争犯罪法廷を設立しブッシュ米大統領やブレア英首相らを戦争犯罪人として裁くべきだ主張したことについて、政府としてその動きに介入するつもりはないと明言した。外相は、「マレーシアは民主国家であり、前首相やこのフォーラムの参加者には人道に関する意識や正義についての見解を表明する権利がある。戦争犯罪法廷がその手続きを進めていくことは自由だ」と述べた。地元紙サンが報じた。(2007/02/10)

    住民「再入れ替え」めぐりキルクーク緊迫 クルド化の決定にアラブ人が抗議デモ
      【バグダッド7日=IRIN】イラク北部の産油都市キルクークで7日朝、イラク政府の委員会が今月4日、同市に1969年以降に移住した数万人のイスラム教シーア派のアラブ人を出身地に戻す決定を下したことに抗議し、約500人のアラブ人が市内でデモをした。キルクークからは1980年代、多くのクルド人や非アラブ人などがフセイン政権の方針で住居を追われ、代わりにフセイン政権を支持するアラブ人が移住したが、フセイン政権崩壊後、これらキルクークから追われたクルド人や非アラブ人が帰郷、アラブ人と家をめぐって小競り合いを繰り返している。(2007/02/09)


  • 2007/02/09 


  • 「イラクの治安悪化にイランが関与」が73% アルジャジーラ・アンケート
      激化する一方のイラクの治安悪化にイランが関与していると見るアラブ人が7割を超えていることが、アラブ人の世論動向の指標とされているアルジャジーラ・ネット(アラビア語電子版)がこのほど実施した読者アンケートで分った。14日から26日に実施したアンケート結果6題を紹介する。(齊藤力二朗)(2007/01/27)


    95%が「ブッシュのイラク新戦略は失敗する」 アルジャジーラ・アンケート
      ブッシュ米大統領は苦吟の末イラクに2万人以上増派する新戦略を発表したが、これによっても治安回復をもたらさないと見る読者が95%に上ることがアルジャジーラ・ネット(アラビア語電子版)がこの程実施したアンケートの結果で判明した。最近のアンケート6題を紹介する。(齊藤力二朗)(2007/01/20)


    ライス長官と女性上院議員が火花 イラク戦争の犠牲めぐり応酬
     ブッシュ米大統領が対イラク新戦略の中で2万1500人の増派を決定したことをめぐり、民主党のバーバラ・ボクサー上院議員(66)=カリフォルニア選出=が、ライス国務長官(52)と、女性同士の激しい火花を散らした。ボクサー議員は、若い米兵士を戦地に送り続ければ犠牲者が出るが、その代償を払うのは、結婚もしておらず、子どものいないライス長官や、孫が小さい自分たちではなく、米軍とその家族たちだと、かみついた。(ベリタ通信=江口惇)(2007/01/19)


    市民を内務省特殊部隊が米軍の前で暴行 英紙の写真をイラクのサイトが転載
      英紙、デーリー・テレグラフ(DT)が写真6枚付きで報じた、イラク内務省の暗殺を専門とする特殊部隊「マガーウィール」による市民暴行の記事がアラビア語に翻訳され、イラクの各ニュースサイトが転載した。11日付けのイラーキ・リーグなどには、イラク傀儡政府と米軍に対する憤激の声が読者の書込み欄に殺到している。(齊藤力二朗)(2007/01/13)


    赤新月社の活動停止で人道支援も危機に バグダッドの避難民ら食料、医薬品入手できず
     【バグダッド8日=IRIN(アフィフ・シャルハン記者)】暴力の連鎖が続くバグダッドでは、イラク赤新月社が人道支援活動を停止したことが、多数のイラク人の生命救出に深刻な影響を与えている。家を追われるなどした家族は、赤新月社の活動再開を強く求めている。「赤新月社が人道支援活動を中止して以来、避難民キャンプでは特に食料が不足、医薬品なども足りなくなっている。支援がほしい」。バグダッド郊外の廃虚となった政府ビルで暮らす120家族の一人のイブラヒム・ラビアさんは訴える。(2007/01/10)


    CIAがサドル・シティーで内戦激化工作か 傀儡政権4勢力と同盟結成とネット紙報道
      米中央情報局(CIA)の上級職員やイラク傀儡政権の有力各組織による5者同盟が結成されたという。米軍がまずサドル・シティーを封鎖しクルドの諜報機関ペシュメルガ、バドル旅団が内側から取り囲み、地区全域を一戸一戸虱潰しに捜索しサドル派の「暗殺部隊」をつぶす計画だ。またサドル・シティーの中心部で十台の自動車が爆発し数百人もの死傷者が出て、過激スンナ派の犯行との声明が出される仕組みになっている。12月27日付のバスラ・ネットが報じた。(齊藤力二朗)(2007/01/07)


    フセイン元大統領の後継者が聖戦遂行と統一戦線の結成を呼びかけ
      バース党を主力とするイラク抵抗勢力を率いているとされ、サダム・フセイン元大統領処刑後に、解体されたバース党党員によって「正統イラク大統領」と「国軍最高司令官」に選出されたイッザト・イブラーヒーム・ドゥーリー(元革命指導評議会副議長)は、「イラクの解放まで米占領軍に対する聖戦を遂行する」として広範な統一戦線の結成を訴える声明を同党のサイトに掲載した。2日のミドル・イースト・オンラインが報じた。(齊藤力二朗)(2007/01/06)


  • 2007/01/06 


  • 「もう私にはだれもいない」 身内11人を殺され、障害者に イラク人男性の悲痛な語り
      【バグダッド4日=IRIN(アフィフ・シャルハン記者)】イラク戦争開戦以来、肉親らの非業の死に直面したイラクの一般市民がいかに多いか―。バグダッド在住のアッバス・ダウードさんは家族、親族のうち実に11人を殺され、国内に身寄りがなくなった。「このまま路上で物ごいするぐらいならいっそ死にたい」と言うダウードさんが一連の悲劇をIRINに語った。(2007/01/05)


    若者に蔓延する麻薬 イランからの密輸をイラク現政権と米軍が黙認するのはなぜか?
      戦闘の激化とともにイラクで深刻化しているのが、若年層への麻薬や覚せい剤の蔓延だ。麻薬類の最大の密輸元はイランとされているが、イラクのマーリキー政権と占領米軍はこの現実に目をつぶり、取り締まりに乗り出そうとはしない。なぜなのか? その背景を分析したイラク人政治活動家(無所属)サバーフ・バグダーディー氏の報告を11日付のイラーキ・リーグが掲載した。同氏は、爆発物積載車による自爆攻撃と麻薬との関連についても注目し、麻薬の人間行動に及ぼす影響に関して米国の研究所が極秘実験を行っている可能性が高いとも指摘している。(齊藤力二朗)(2006/12/31)

  • 2006/12/31 
  • 2006/12/30 【ビデオ】抵抗勢力がアビール・ロケット弾の製造工程を公開


  • フセイン元大統領はコーランを持ち力強く従容として絞首台に上った
      【東京30日=齊藤力二朗】イラクのサダム・フセイン元大統領の絞首刑がイスラムの犠牲祭初日の30日、行われた。同日付けのミドル・イースト・オンラインによると、元大統領はコーランを持ち力強く従容として絞首台に上った。処刑に対して、AFP通信はシーア派は歓迎と伝えたが、イスラム・メモはイスラム共同体の合意に違反すると非難した。(2006/12/30)

  • 2006/12/29 バグダッドのペルシャ化計画が進行中


  • イラクで自殺者が急増 脅迫など心理的ストレスが原因か 旧政権時代の10倍との指摘も
      【バグダッド27日=IRIN】戦火が続くイラク国内で、殺人、誘拐、脅迫など容赦のない暴力による心理的ストレスに耐えきれなくなり、自殺する人々が増えている。イラク保健省の自殺問題の専門家ムハマド・ハムザ医師は「自殺者は増えており、引き続く暴力が原因であることはさまざまな証拠から明らかだ」と語っている。(2006/12/28)


    南部シーア派地域で米英軍基地への攻撃激化 米軍増派要請の理由か
      【東京23日=齊藤力二朗】通常の報道ではイラク占領米軍への攻撃は、アルカーイダなどイスラム過激派であれバース党の残党であれスンナ派によるもので、ムクタダ・サドル派以外のシーア派は対米闘争に無縁であるかのように伝えられる。また、スンナ、シーア両派は不倶戴天の敵同士で宗派間抗争を演じていると、米国に都合の良い説明がされている。22日付けの汎アラブ2紙、アルクドゥス・アルアラビーとクドゥス・プレス(両紙とも本社ロンドン)を見るとかなり異なることが分る。(2006/12/23)


    イラクでの集団虐殺を生き延びた人の証言
     イラクで連日起きている集団殺戮事件は、マスメディアで報道されているように宗派間の抗争だけなのか。集団虐殺の現場から奇跡的に脱出、生還したイラク人の貴重な証言を聞いた、イラク人政治活動家アムジャド・ズベイディー博士が20日付のバスラ・ネットに投稿した。(齊藤力二朗)(2006/12/21)


  • 2006/12/18 


  • イラクのマーリキー首相はCIAの工作員で、米国が近く更迭 ネットメディアが報道
      【東京16日=齊藤力二朗】イラクの占領軍の動きを監視する民間団体「イラク追及・監視機構」は、イラクのマーリキー現首相が20年以上前から米国の諜報機関CIAの工作員であったと明かした。また同首相は近く米国によって更迭されるという。15日付のバスラ・ネットが報じた。(2006/12/16)


  • 2006/12/13 米軍管理の「強制収容所」と化したファルージャ
  • 2006/12/10 米軍が旧イラク軍将校を「強奪」して協力を迫る
  • 2006/12/09 
  • 2006/12/09 イラクのアンバール大で教授12人拘束、他の教授が抗議で学内から退去
  • 2006/12/04 イラクでイラン・シリアと穏健アラブ諸国が直接対決?


  • 中東問題の一括解決案がヨルダンで密かに進行中か? 各国要人の入国が相次ぐ
      ヨルダンの首都アンマンでは最近、各国要人の入国と接触が急に増えており、イラク内戦の収束とパレスチナ問題の交渉再開にむけた中東問題全般に関する相当大仕掛けの舞台づくりが進行している可能性が高いのではないかと推測する者も多い。11月29日付のロンドン発行のアラビア語紙「アルクドゥス・アルアラビー」が報じた。(齊藤力二朗)(2006/12/02)


    マハディー軍は3分裂し制御不能に 指導者サドル師が認める
      イラクのヌーリー・マーリキー首相の命運をも握るようになり、その動向に熱い関心が集まるシーア派の反米指導者ムクタダー・サドルが率いる民兵組織マハディー軍は、イラン派、シリア派、地域ボス派に分裂し制御不能になっているとするバグダード在住のフラート・アルアーニー氏の評論が、24日付バスラ・ネットに掲載された。フランスの「ル・ポワン(Le Point)」誌の11月16日号からの引用記事で、訳者のアルラーウィー博士は、サドル師が自身の民兵組織が宗派主義的暴力を行なっていると認めていることや、同組織が分裂していることを指摘している点で重要性を認め、翻訳したとしている。(齊藤力二朗)(2006/12/02)


    イラク抵抗勢力が地対空ミサイル所有 重大な脅威と米軍が憂慮
      【東京30日=齊藤力二朗】F16戦闘機など軍用機の連続撃墜でイラク占領米軍のアキレス腱が露呈したもようだ。旧イラク軍が隠匿してきた地対空ミサイルを、満を持して使い始めた可能性もあり、米軍は神経をとがらせている。(2006/11/30)


    占領下のイラク人拘束者は30万人 政治犯連盟事務局長明かす
     イラクの民間組織、イラク政治犯連盟が占領下で拘束されているイラク人は30万人に達し、米軍は現在南部の砂漠に中東最大の収容所を建設中。また、放射性廃棄物を大量投棄していると暴露した。27日付のバスラ・ネットが報じた。(斉藤力二朗)(2006/11/29)


    「武器が使えたら」とイラク人女性の悲痛な叫び 戦禍の中から第2の便り
     ラマーディーのアンバール大学で花卉園芸を教え、日本語を独習中のバグダード在住のイラク人女性から筆者のもとに今朝届いたメールを紹介する。花を愛する彼女は血なまぐさい戦争の話は極力避けてきた。しかし、今回の2度目の便りは戦禍に巻き込まれた人々の悲痛な叫びを伝えようと必死の様子が胸に迫る。(東京29日=斉藤力二朗)(2006/11/29)

    バクダード西方で過去最大級の激戦 米イラク合同軍と抵抗勢力
     イスラム・メモは22日正午、バクダード西方の都市ハディーサで米イラク合同軍と抵抗勢力が過去最大級の激戦を展開、双方に多数の死傷者が出たと緊急特報した。(斉藤力二朗)【注】本文に関連ビデオを添付している。(2006/11/25)


    イラク人はシーア派も米軍撤退を希望、米軍への攻撃支持急増 米国調査機関が現地調査
      テロリスト、反乱分子、武装勢力と呼称が変わってきたが、本質的には占領軍を叩き出すための抵抗勢力を、米軍は「イラク人のためと」と称して懸命に撲滅しようとしてきた。ところが皮肉にも米軍への攻撃を支持するイラク人が宗派を問わず6割以上と急増していることが、米国の世論調査機関がイラクで実施した調査で判明した。米国政府の主張の欺瞞性が露呈した形だ。米国紙エディター・アンド・パブリッシャーなどが21日報じた。(齊藤力二朗)(2006/11/25)


    イラク抵抗勢力が北部都市モスルの米兵を包囲、銃撃戦
     バスラ・ネットは22日、イラクの北部都市モスルで抵抗勢力に包囲、銃撃されて、周章狼狽し絶叫する米兵らを映したビデオを配信した。米将兵らはビルに布陣しており、近くを旋回する米軍ヘリが見える。(斉藤力二朗)(2006/11/25)


    米国は“イラクの後”に何を望んでいるのか ベトナム戦争の教訓から考える ハノイのブッシュ大統領
      ジョージ・W・ブッシュ大統領は、アジア太平洋経済協力会議(APEC)に参加するために、30年以上も前に彼の前任者たちが戦争に負けた国、ベトナムに到着した。米軍のイラクでの敗北が理由で、先の中間選挙では下院で共和党が過半数を割る大敗北を喫したが、その苦しみにじっと耐えた後、現在の米国指導者はこの旅路についた。ベトナム政界やメディアと太いパイプを持つロシア・ノーヴォスチ通信のディミトリ・コシィレフ解説委員は、「現在の越米関係の視点から見た場合、米国は彼らが“イラクの後”に何を望んでいるのか、予測できるだろうか?」と問いかけ、そのヒントがハノイにあるのだという。ブッシュ大統領は気づいたのだろうか。(ヴォルテールネット・スペイン語版)(2006/11/20)

    内戦両派の消耗戦を煽り、米軍の巻き返しめざす ネットサイトに米退役司令官の証言
      イラク戦線での守勢に加え、米中間選挙で敗北を喫したブッシュ政権には、今後どのような巻き返し策が可能だろうか。政治研究家のアル・サリム氏は「米国の選択肢」と題する一文を15日付のイラクのネットサイト、イラク・パトロールに掲載し、ある米退役司令官の証言を紹介しながら米軍の戦略を分析している。それによると、米国はあくまで敗北者と見られることを拒否するため、イラク分派間の内戦の炎を燃やし続け、内戦当事者の物質的、人的資源を消耗させることで米軍に有利な状況を作り出そうとしている。(齊藤力二朗)(2006/11/19)


  • 2006/11/19 


  • 宗派的殺人と暴行の集団と化したマハディー軍 シーア派指導者サドルの統率力低下
      【東京18日=齊藤力二朗】米軍とナジャフで華々しい市街戦を演じ、一躍イラク戦争の重要なプレーヤーとして桧舞台に躍り出たシーア派の指導者、ムクタダ・サドルはいまや同派政権の政治家になり貴族化し猫のようにおとなしくなった。その一方で、彼が率いるとされるマハディー軍は、米軍と交戦をつづけながらも、各地で宗派主義的な拉致、暴行、殺人を繰り返す小集団に分裂し、指導者の統率が効かない存在になっている。15日付のアルクドゥス・アルアラビーは、こうした現状は米国の占領政策がもたらした矛盾であると報じた。(2006/11/18)

    イスラエルがイラクへの浸透を強化 対イラン諜報活動とイラク復興事業への参加めざす
      【東京11日=齊藤力二朗】イラク戦争で米国の混迷が深刻化し、出口戦略が焦点になっている中、米国の強力な支援を受けるイスラエルは懸命にイラクの軍事、治安、経済分野への浸透を強化している。ヨルダン人政治観察者、イマード・ディーク氏は7日付バスラ・ネットに、イラク戦争はイスラエルのための戦争でもあったことを指摘し、イスラエルの浸透工作がイラクの将来を脅かしているとする評論を掲載した。(2006/11/11)


    タクシー運転手に目立つ旧政権幹部 バグダッドの道路情報に精通
      治安の安定しないバグダッドで営業するタクシー運転手の中には、旧政権の幹部だった者が多く含まれているという。彼らは、状況に応じて正確な情報を持っており、道路の閉鎖や武力衝突、検問所など、どんな障害があっても行けない所はない。ロンドン発行のアラビア語紙「アルクドゥス・アルアラビー」が3日付で報じた。(齊藤力二朗)(2006/11/05)


    イラクでの米国人死者数は2万人以上 ヨルダン人研究家が分析
      米国防総省が発表するイラク駐留米軍らの死者数は、果たして正しいのだろうか。10月30日付のバスラ・ネットは、10月23日までのイラク駐留米軍らの死者数を、西側及び抵抗勢力側双方の様々な資料を検証して解析したヨルダン人の戦略問題研究家のアリー・フセイン・バーキール氏の論文を掲載した。それによると、死者数は2万人を超えると推定している。(齊藤力二朗)(2006/11/05)


  • 2006/11/04 米英のイラク抵抗勢力支持もあり得る


  • 「私が教えるアンバール大学は治安悪化で1年授業延期らしい」 女性教師からのメール
      日本に関するアラビア語の専門ブログを7月13日に開設した筆者には、イラクからも連日様々な声が寄せられる。そのうちの一人、バグダッド西部に住み日本語を学び始めたA子さん(仮名)と3日前に「メッセンジャー」で話した内容を主に一部編集して紹介しよう。彼女は連日占領軍と抵抗勢力との激戦が続くイラク西部のラマーディーにあるアンバール大学で、花卉園芸学を教えている。訊いていないが年齢は30過ぎでスンナ派と思われる。(齊藤力二朗)(2006/11/04)


  • 2006/11/04 


  • 急増するイラク女性の人身売買被害 ドバイなどで強制売春、国連機関がレポート発表
      【東京1日=斎藤力二朗】国連統合地域情報ネットワーク(IRIN)が明らかにしたレポートによると、イラクから売春婦や人身売買犠牲者としてペルシア湾岸諸国へ送られる女性が米国のイラク占領後に急増している。人身売買集団は女性の貧困などに付け込み、仕事の内容を偽ってナイト・クラブなどでの仕事をさせ、莫大な利益を上げているという。(2006/11/01)


    10月のイラク占領軍死者108人 武装勢力の攻勢激化で3カ月連続増加
      【東京1日=河合敦】イラク駐留米兵の死傷者数などを集計している米独立系サイト「イラク連合軍犠牲者」によると、イラクでの10月一カ月間の米兵死者数は104人、連合軍全体で108人に上った。2005年1月の死者127人以来、最悪の犠牲者数で、武装勢力による占領軍攻撃が再び苛烈さを増していることが明らかになった。(2006/11/01)


  • 2006/10/28 ブッシュの「イラクは米国の一部」発言にアラブ紙が噛み付く


  • 米国がイラク抵抗勢力支持のサイト破壊を計画 マイクロソフト社も協力
      【東京28日=齊藤力二朗】イラク戦争は情報戦心理戦でもあるが、ネット上に溢れているイラク抵抗勢力の米軍に対する襲撃ビデオに業を煮やした米国は、これらのネット・サイトを破壊することを決めた、と27日付のイスラム・メモが特報で伝えた。また、この計画にマイクロソフト社が協力していることが、エジプトのジャーナリストの近著で明らかにされた。(2006/10/28)

    米兵生け捕りに5万ドルの懸賞金 一人息子を殺されたイラクの老婆が約束
      【28日東京=齊藤力二朗】息子をイラク戦争で失ったシンディー・シーハンはブッシュに噛み付いて米国で「反戦の母」になったが、一人息子を米軍に殺されたイラクの母は米兵を生け捕りにするよう5万ドルの懸賞金を懸けた。表現は異なるが子供を失った母の悲しみと怒りは変わらない。26日付のイスラム・メモが報じた。(2006/10/28)


  • 2006/10/25 イラクの宗派間和解をうたう「メッカ憲章」は画餅
  • 2006/10/20 
  • 2006/10/20 米国とイラク・イスラム軍がアンマンで直接交渉開始


  • イラク駐留米軍、スンナ派の町をコンクリート壁で包囲 強制収容所化か
      【東京14日=齊藤力二朗】13日付のイスラム・メモは、イラク駐留米軍が同日から、「スンナ派の反乱地域」の都市の周囲にコンクリート壁の建設を開始したと報じた。これは都市を丸ごと強制収容所に変える方針らしく、しかも宗派、分派間の対立を煽るためにその工事をシーア派やクルド人業者に請け負わせているという。(2006/10/14)


    バグダッドを堀と鉄条網で要塞化 武装分子の流入監視のためイラク政府が計画
      【東京16日=齊藤力二朗】3万人以上の米占領軍兵士とイラク傀儡兵による警備にもかかわらず、治安が悪化する一方の「平安の都」バグダッドを守るため、イラク政府は首都の周囲に堀を掘り、市全体を要塞化することになった。武装分子の流入阻止のためとされる。15日付のミドル・イースト・オンラインが報じた。(2006/09/16)


  • 2006/09/16 サダム元大統領の釈放はあり得る、とイラク国会議員


  • 「イランは米国やイスラエルより危険」 イラクのシーア派高位聖職者:
     【東京7日=斎藤力二朗】西側メディアではまず報じられることはないが、イラクには米国主導の占領に反対するだけでなく、イランによる露骨な内政干渉に反対するシーア派聖職者が多数おり、時折イランに対する抗議デモなどが行われている。このたびその一人がイラン及びイランの息のかかったシーア派聖職者たちを痛烈に非難したと6日付のネット紙クドゥス・プレスが報じた。(2006/09/07)


    「世界中の人びとが息子のメッセージを受け止めて」 イラク参戦拒否の米軍中尉の母が公開書簡
      イラク行きの命令を拒否した米軍の現役将校、エレン・ワタダ中尉にたいする公判前審問が8月17日と18日に開かれました。4時間に及ぶ審問中3時間にわたって、デニス・ハリデイ元国連事務次長、イラク侵略に抗議して2003年3月に辞職したアン・ライト元陸軍大佐、国際法の権威であるフランシス・ボイル‐イリノイ大学教授らがワタダ中尉を弁護する証言を行いました。調査担当将校マーク・キース中佐がワタダ中尉を軍法会議に送るかどうか、容疑をどうするか、勧告を出すようです。ワタダ中尉の母キャロライン・ホーさんがこの審問を前にして、支援を訴える公開の手紙を出されましたので、紹介します。(TUP速報)(2006/09/04)


  • 2006/08/23 【ルポ】両腕を失ったイラク人少年(3)


  • 世界市民の皆さん、今こそイラクに目を向けよう!  攝津正
      2006年8月16日(水)、早稲田にあるフリースペース「あかね」で、特定非営利活動法人・PEACE ONの高瀬香緒里さんをお招きして、「アラブの魅力と壊されゆくイラク」というワークショップを催した。高瀬さんとPEACE ON代表の相澤恭行さんのお話をうかがったが、予想以上にイラクの治安情勢が悪化していることに驚いた。現在、イラク、特にバグダッドはほぼ内戦に近い状態だという。(2006/08/21)


    イラクでマフィアによる臓器売買が横行 遺体・生体問わず腎臓など摘出か
      【東京16日=斎藤力二朗】世界の関心はレバノンに集まっているが、イラクの惨状はより激しさを増している。15日のアラビア語紙クドゥス・プレス(QUDS PRESS、本社ロンドン)は、イラクでは、マフィアらによる臓器売買が横行しており、死体、時には生体からじん臓や眼球などが摘出されていると報じた。(2006/08/16)


    イラク駐留米軍の虐殺、次々と明るみに 友軍兵士が「しゃべれば殺す」と脅迫 加速する暴力志向
      対イラク戦争の負の側面といえるのが、駐留米軍兵士によるイラク市民らへの非合法な殺害だ。最近、こうした事件が相次いで発覚し、米軍の威信が揺らいでいる。幾つかの事件は、軍当局が調査しているが、8月初めにイラクの軍事基地で行なわれた審問で、証人の米軍兵士が、駐留部隊の中には、イラク人への蔑視や差別感を助長する土壌があることを明らかにし、波紋を広げている。(ベリタ通信=江口惇)(2006/08/11)

    国籍求め戦場へ 米軍勤務の「グリーンカード兵」 願い叶わず戦死の悲劇も
      アフガニスタンやイラク戦争に米国籍を持たない若者が多数従軍している。ブッシュ米政権は2001年の9・11米同時多発テロ以降、軍に勤務すれば、米国籍は、通常の手続きより早目に取得できるとの方針を打ち出した。この結果、帰化を望む若者らが、軍を目指した。しかし、若者の出身国によっては審査が長期化し、帰化が認められる前に、戦死するという悲劇も生まれている。こうした中で、帰化認定が遅れに不満を持つ若者たちが、政府を相手取って提訴する事態にもなっている(ベリタ通信=有馬洋行)(2006/08/11)

  • 2006/08/05 【ルポ】両腕を失ったイラク人少年(2)
  • 2006/08/04 【ルポ】両腕を失ったイラク人少年(1)英市民が支援に立ち上がる


  • 「息子のイラク参戦拒否に支持を」 米軍現役将校エレン・ワタダ中尉の母が公開書簡
      米軍の現役将校、エレン・ワタダ中尉は今年1月、不法な戦争に、戦争遂行に際しての偽りに、政府の不法行為に反対であるとして、除隊を申し出たが許されず、6月7日に声明(注)を公表しイラクへの移動命令を拒否した。ハワイ出身の日系米国人である同中尉は7月5日に高等軍法会議に起訴され、移動命令不履行、ブッシュ大統領他の上官に対する侮辱行為、将校にあるまじき無作法行為などにより、7年の刑に処せられる可能性がある。息子の行動を支持する母親キャロライン・ホーさんが、イラクからの撤兵を求める米国市民に宛てた公開書簡を紹介する。(TUP速報)(2006/07/22)


    米軍、イラクで新型電磁波兵器を配備か 米国内で開発中止と配備撤回もとめる運動
      このほど、カリフォルニア戦略研究センター所長、ブレット・ワグナーからの呼びかけがインディ・メディア、ワン・ワールドなどへ投稿されました。その内容は、アメリカが議会の承認なく、危険な新型兵器をイラクに配備したとの確証を得たこと、それに対し抗議し兵器の開発中止と配備撤回を求める署名の呼びかけです。問題の新型兵器とは「痛撃電磁波」と「殺人電磁波」、核弾頭以来最大の発明とされる新世代兵器。「痛撃電磁波」については、反対運動の成果により、一時米政府は配備を無期限に延期したとされていました。ところが・・・(TUP速報)(2006/07/21)


    女性への「名誉殺人」なお続くイラク クルド地区都市でも年に735人犠牲 イラク戦争後、状況悪化
      【ロンドン14日=小林恭子】宗派の違いによる争い、自爆テロなどが原因で連日数十人の死者が出ているイラクだが、例え治安が安定しても、イラクの女性たちが「名誉殺人」という名の下で父あるいは兄弟に殺害されたり、暴力を受ける悲劇はなお続いている。在英女性運動家でイラク出身のサワサン・サリムさんらによると、イラク南部と比較して「安全」と英政府がみなす北部のクルド自治地区でさえ、過去15年間で3万人以上、ある都市では1年に735人の女性たちが「名誉殺人」の被害にあっている。欧州に住むイラク出身の女性たちも名誉の殺人からのがれることができない現実があるという。(2006/07/14)

    憲法改正なければ暴力の鎮静なし 過去を問わぬ国民和解が必要 イラク専門家が分析
      【バグダッド6日=IRIN】イラクにおける「和解」と暴力の沈静化を図るためには、イスラム教シーア派が約束を守り、スンニ派が受け入れられる形でイラク憲法を改正することが重要であると、専門家は指摘している。イラク政府は今週、憲法改正案の準備を始めたが、スンニ派は一貫して2005年12月に国民投票で採択されたイラクの新憲法について、スンニ派教徒の求めているものを示しておらず、政府の主要ポスト、石油収入などの分配をめぐって不公平であると不満を表明し続けている。(2006/07/06)


    麻薬に走るイラク人が急増 治安悪化や貧困からの束の間の逃避を求めて
      【NNN(非同盟運動ニュース・ネットワーク)−IRIN=ベリタ通信特約】慢性的な治安の悪化、無法状態、貧困にさらされたイラク人の間で、現実からの束の間の逃避を求めて麻薬に走る人が増えている。「イラク人は以前にはイラクにはなかったような違法薬物を使用するようになっている」と語るのは、イラク厚生省薬物防止プログラムの責任者、カメル・アリさんだ。(2006/07/01)

    米兵自作のイラク人殺害ソングに抗議と喝采 ネットでビデオを販売予定
      【コングレス(米アリゾナ州)1日=マクレーン末子】イラク米軍基地内で今年3月、海兵隊伍長が、自作のイラク人殺害の歌を他の兵士たちの前で披露し、拍手喝さいを浴びた。その模様はビデオに収められ、最近ネット上で流された。イスラム系団体は無神経だと抗議、それを受け軍は調査に乗り出した。軍は、歌は軍のイメージを損なうと伍長を叱責したが、6月27日軍規則には反していないと罰は加えないことを決定。一方、伍長は非難を受けいったんは謝罪したが、支援者の後押しで、ネット上でビデオを販売するといきまいている。(2006/07/01)

    イラク北部の家賃、土地が急騰 国内難民の大量移住で
      【ダフク(イラク北部)22日=IRIN】イラク北部のダフク地区当局者によると、同地区では、暴力が吹き荒れるイラク国内の他の地域から訪れ、賃貸できる家を探す人が急増しており、「国内難民」たちを苦しめている。(2006/06/25)


    イラク米兵死者2500人に 国防総省は「朝鮮、ベトナムより死亡率低い」と弁明
       【東京16日=河合敦】イラクの多国籍軍の死者数を分析している米サイト「イラク連合軍犠牲者」によると、イラクの米兵の死者が16日までに2500人に達した。米国防総省も2500人死亡を同日までに確認した。米兵死者は昨年10月末に2000人を突破、8カ月弱であらたに500人が死亡したことになる。イラク戦争開戦後の年別の死者数の数は、開戦年の2003年(3月以降)が486人、04年が848人、05年が846人、06年が16日現在320人。今年は昨年、一昨年に比べてやや減少傾向にあるが、米兵の死者数だけからみても依然として治安状況の改善はみられない。(2006/06/16)


    キリスト教徒など少数派への迫害も苛烈に シリアや欧米などに難民として脱出
        【バグダッド13日=IRIN】「イラクの新憲法下では権利を守ってもらえそうにない」。イラクのキリスト教徒のマリア・カンデリさん(34)は、そう話し、宗派対立による暴力が加速される中、避難のためイラクを去ることを決断した胸の内を明かした。「私たち(キリスト教徒)は、差別されていることを知っている」とカンデリさん話し、「私の家族のほとんどはオランダを避難先と考えている」と同国への亡命の意思を告げた。カンデリさんによると、イラク国内の宗派対立の暴力の中で、既に数十人のキリスト教徒が殺害されている。(2006/06/14)


    イラク人拘束者は10万人以上、とイラク人権機関 強制収容所の建設増の報道も 
      【東京10日=齊藤力二朗】8日付のイスラム・メモやバスラ・ネットなどアラビア語ネットメディアによると、イラクの人権NGO(非政府組織)は国内の拘束者は10万人を越えるかも知れないと指摘した。イラクの自由メディアは、占領軍とイラク傀儡政府が幾つもの巨大な強制収容施設を建設していると、建設場所の地名やその規模を明記してしばしば報告してきた。(2006/06/10)


    バグダッド南方のバビル州で1200人が街頭デモ 電力事情悪化で州当局者の辞任要求
      【バグダッド8日=IRIN】バグダッド南方100キロに位置するイラクのバビル州で、水道や電気が供給されないことに怒った人々約1200人が街頭でデモを行い、複数の地元当局者の辞任を要求した。デモ参加者は「電気をよこせ」といったスローガンを掲げ、地元当局者の辞任を求めたほか、「サダムよ、われわれはあなたのために身を捧げる」といったフセイン元大統領を支持する言葉を叫んだ。(2006/06/10)


    パレスチナ人追い出しの脅迫が激化 テロ支援者とみなし殺害、誘拐も
      【バグダッド5日=IRIN】「おまえと近所のパレスチナ人がイラクを出て行かなければ、おまえともども全員を殺す」。パレスチナ人で元サッカー選手のルアイ・スライマンさん(25)が、彼を拉致し、手ひどい暴行を加え、路上に置き捨てた男たちに言われた言葉だ。イラク国内に約2万4000人いるパレスチナ難民は、サダム・フセイン政権下では、保護を受けてきた。しかし、フセイン政権崩壊とともに、パレスチナ人は一部の武装グループから「テロリストの手先」だと非難され、攻撃の対象にされるようになっている。(2006/06/06)


  • 2006/06/06 バスラ・ネットがGPS妨害装置の作成方法を伝授
  • 2006/06/03 駐留米軍が処刑したサマッラ住民の内臓を摘出
  • 2006/05/29 英兵千人以上がイラク戦線から離脱、と英放送


  • クルド人地元政府がイランと電力供給で直接交渉 停電続く中、132メガワット提供で最終合意へ
      【バグダッド11日=IRIN】イラク北部のクルド人地区の地元政府当局者は、電力需要が増大している問題を解決するために、地元政府独自にイランから電力を購入する交渉を行っていることを明らかにした。クルド人地区東部を実行支配している党派の一つであるクルド愛国同盟(PUK)のヘルシュ・ムハラム氏によると、クルド人地区が必要としている電力は現在、1000メガワットに達しているが、イラクの中央政府から供給されている電力はわずか150メガワットに過ぎない状況だという。(2006/05/12)


    バグダッドで警備員雇う住民増加 背景に加速する治安機関への不信
       【バグダッド10日=IRIN】警察やイラク軍、米軍のいずれもがイラクの治安回復に貢献できず、人権侵害が頻発する中、首都バグダッドでは安全を保証する「最良の選択」として、民間警備会社に警備を依頼する住民が増えている。住民は軍や警察の車列を見ただけで、危険を回避するためその場から離れるようになった。(2006/05/11)


    自動車爆弾テロは米軍が自作自演? 英紙のコラムニストも疑惑伝える
      【東京6日=齊藤力二朗】イラク駐留米軍がさまざまな爆破事件を背後で操作しているとの情報は、アラブの自由メディアでしばしば報じられてきたが、英紙インディペンデントの著名コラムニストのロバート・フィスク氏も同様の情報を伝え、イラクのネット紙イラキ・リーグが5月2日にインディペント紙の報道をコメント付きで報じたほか、バスラ・ネットなどもに転載された。(2006/05/06)


    4月の多国籍軍死者数は再び増加 イラクの「暴力構造」さらに複雑化か
      【東京1日=河合敦】2006年になって1月から3月まで3カ月連続で減少していた月別のイラク駐留の多国籍軍死者数が、4月の一カ月は78人(一日平均2.60人)と再び増加に転じた。3月までの減少傾向はイラク国内の宗派対立による内戦激化によって、外国軍抜きの戦争の「イラク化」の進展とも見えたが、米兵を中心とした多国籍軍の死者数減少は一時的なものにとどまった。イラクの治安状況改善の傾向は、依然、見えてきていない。(2006/05/01)


    地元芸術家も攻撃の対象に 昨年以来、俳優ら80人殺される
       【バグダッド24日=IRIN】苦難の生活を強いられているイラクの子どもたちに笑顔をもたらそうと活動しているイラクの芸術家、俳優、歌手などに対しても、イラクの武装勢力はその活動を「反イスラム的」なものだとみなし、攻撃の対象に加えているようだ。「芸術家は、人々に暴力や死を忘れさせ、この国の現実から目をそらせようとるという理由で、脅迫され、殺されている」とバグダッドのイラク芸術家協会のサイード・カレームさんは話す(2006/04/25)


    クルド人がアラブ人の領内立ち入り禁止、米国は第二次バグダッド作戦検討か
      【東京22日=齊藤力二朗】NHKなどは「イラクでは正式な政府の誕生を控え…」などの枕詞を付けて、イラク情勢が正常化に向かっていると印象付ける報道をしているが、アラブ系メディアなどは事態が破局に向かって進展していることを示す情報を相次いで流している。それらによると、クルド人は自らの支配地域へのスンナ派アラブ人の立ち入りを禁止し独立傾向を一層高め、 米軍はイラク・イラン国境に恒久基地建設を検討し、更には中間選挙を控えたブッシュ政権が「第二次バグダード解放作戦」を策定しているという。(2006/04/22)


    イラクの誘拐被害者は今年だけで2万人 女性、子どもらが半数 宗派対立も急増の要因 
       【バグダッド20日=IRIN】イラクで活動する非政府組織(NGO)125団体による合同調査によると、今年になってからイラクで誘拐された人の数は全土で2万人近い数に上っていることが分かった。誘拐の被害者の半数は女性や子どもだという。(2006/04/21)


    イラクの孤児に支援届かず 犯罪集団に利用される例も 戦乱で数が急増
      【バグダッド18日=IRIN】イラクの労働社会問題相の孤児施設局は、戦乱の中で両親を失うなどした孤児の数がイラクで増加、食料や薬が不足した状況に置かれており、緊急な援助を必要としていることを明らかにした。孤児たちの中には路上生活者となり、物ごいをしたり、薬物中毒になる者も少なくない。さらには、武装組織が攻撃を行う際に何らかの形で利用される孤児や、犯罪集団から強制され、窃盗を行う孤児もいるという。(2006/04/19)


    米国の狙いはイラクの「バルカン化」 ベルギー人活動家の論文が2年前に指摘
      アラブのネット紙イラク・パトロールが2003年12月21日以来3回も掲載した重要論文がある。ベルギーの反米・反イスラエル活動家ミッシェル・コロンの「内戦なくして国土の分割は不可能」と題した論文で、ユーゴスラビアでの体験に照らして、イラクで内戦が起きると2年以上前に鋭く分析、予測した内容だ。コロンはイラクにおける米国の狙いを「植民地的覇権に反抗する国をバルカン化しようと動いている」と指摘する。その要旨を紹介する。(齊藤力二朗)(2006/04/18)


    国内難民が急増、7万人が家追われる イラク宗派対立激化、5000家族がホームレスに
       【バグダッド17日=IRIN】イラク移行政府の転出移民省は17日までに、過去2週間ほどの宗派間対立によって、イラク国内で3万5000人以上の人々が家を追われており、約5000家族が「国内難民」としてホームレス状態になっていることを明らかにした。同省スポークスマンのサタル・ナウルス氏によると、宗派対立によって家を追われた人の総数は既に7万人近くに達しているという。(2006/04/18)


    イラクの脅威煽り戦争に突入 独走したブッシュ政権の構造浮き彫りに
     イラク開戦をめぐりブッシュ米政権内の隠ぺい体質がまた明らかになっている。ブッシュ大統領は、フセイン元大統領の核兵器開発計画が、はなはだ疑わしいもであることを十分に周知しながら、イラクが核兵器を国際テロ組織アルカイダに引き渡す恐れがあるなどとして脅威を煽り、イラク戦争に突入していったという。この事実は、米政権内で2003年夏に明瞭になったが、公になれば、翌04年11月の大統領選挙に響くとして、当時の大統領顧問カール・ローブ氏(現大統領次席補佐官)や、当時のライス大統領補佐官の副官スチーブン・ハドリー氏(現大統領補佐官)らのホワイトハウスのスタッフが、外部の漏れないように秘密にしたという。(ベリタ通信=有馬洋行)(2006/04/04)


    イラク多国籍軍死者、今年は減少傾向 民間人死者は増加、内戦状況を反映か
      【東京1日=河合敦】イラクでの多国籍軍側の死者数などを独自に集計している米系サイト「イラク連合軍犠牲者」http://icasualties.org/oif/によると、今年1月から3月までの米軍など多国籍軍兵士の死者数は昨年との比較では減少傾向にあり、3月は31人にとどまった。一方でイラク人の死者数は増加傾向にあり、イラク武装勢力の攻撃対象が占領軍だけでなく、宗派などをめぐって対立する組織に向けられている内戦状況を反映しているとみられる。(2006/04/01)


    荒れ狂う軍と警察、そして遺体置き場 リバーベンド・ブログから
      戦火の中のバグダード、停電の合間をぬって書きつがれる若い女性の日記「リバーベンド・ブログ」は3月28日付で、民兵組織が割拠、治安が悪化する一方のバグダッドで、処刑遺体などが集められる遺体置き場を訪れた日のことを綴っている。その現場で唇をかみしめた彼女は「深い悲しみ、激しい憎しみ、あきらめ、様々な表情があった」と書いている。(TUP速報)(2006/03/31)


  • 2006/03/26 シーア派が住民移動などで同派地域づくりを推進


  • 英日軍の撤退はイラクに内戦を起こす米国の準備の一環 エジプト人ジャーナリストの分析
      【東京26日=齊藤力二朗】イラクにおける内戦を警戒する声が高まるなか、米国では米軍撤退論議が公然化し、英国軍や日本の自衛隊の撤退をめぐる報道が増えてきた。これは何を意味するのかを、元エジプト労働党の機関紙アッシャーブに執筆する著名なエジプト人ジャーナリスト、タルアット・ルメイフ氏が21日付のイスラム・メモで論じた。同氏は、一連の動きは進退窮まった米国が内戦に点火するために準備したもので、米軍は内戦には介入せず国外ではなくイラク国内の基地に撤退するのがその狙いだと分析する。(2006/03/26)


  • 2006/03/26 


  • 米軍がイラクから撤退すべき10の理由 元「人間の盾」ドナ・マルハーンのメッセージ
      オーストラリア人女性ドナ・マルハーンは、2003年春イラクでの「人間の盾」に参加し、04年春には米軍包囲下のファルージャに入り、その帰路地元レジスタンスによる拘束を経験、04年冬から05年春にかけてイラクとパレスチナを旅し、05年8月、米国からシンディ・シーハンのキャンプケーシーについて報告した。オーストラリアに帰国したマルハーンは、米国主導のイラク戦争・占領にオーストラリアが最も貢献してきたパイン・ギャップに向かい、民間査察を強行して逮捕された。現在仮保釈中の身でありながらオーストラリア中を講演などで駆けずり回っている。以下はイラク戦争3周年を迎えた彼女からのメッセージだ。(TUP速報)(2006/03/24)


    米軍、サマラで子供や女性ら一族11人全員を機銃掃射で虐殺  ネットメディアが写真掲載
      【東京17日=齊藤力二朗】米軍とイラク軍はイラクのサマラの北東部で16日、航空機50機、攻撃用装甲車200両、1500人の兵士を投入し、過去最大の攻撃に踏み切ったが、手始めに無辜の市民を血祭りに上げた。子供や女性を含む一族11人全員が集められ機銃掃射されたのだ。16日付のイラーキ・リーグはその惨状を示す18枚の写真を掲載した。(2006/03/17)


  • 2006/03/15 イラク警察が武器やGPS所有の米国人逮捕


  • 米軍基地内部への砲撃被害写真 ネットメディアが初掲載
      イラク駐留米軍基地へのロケット攻撃はしばしば報じられるし、発射場面も抵抗勢力によって撮影され発表されているが、被害写真が公表されることは極めて稀であった。イラク・パトロールは8、9の両日、米軍基地内への攻撃写真を初めて掲載した。写真の入手源は明らかにされていないが、米兵が個人的に撮影したものと思われる。【齊藤力二朗=日刊ベリタ】(2006/03/11)


  • 2006/02/25 豪州紙がネットでイラク抵抗勢力のビデオを紹介
  • 2006/02/25 聖廟爆破犯のイラン人を撮影したテレビ局員にイラク内相が暗殺指令


  • 【ビデオ】羊の腹に爆弾を詰めてイラクの米軍車両を爆破
      【東京24日=齋藤力二朗】イラク抵抗勢力は、これまで犬などの動物の死骸に爆弾を仕掛け道路脇に設置し遠隔操作で爆破させる方法を米軍攻撃に用いてきた。22日付のバスラ・ネットは、抵抗勢力の兵士が羊の腹部に爆弾を詰めこみ、米軍の軍用車両ハマーを爆破する極めて珍しいビデオ映像を配信した。(2006/02/24)


  • 2006/02/21 イラクから英米撤退すればアラブも派兵?


  • 【ビデオ】米軍車列が爆破され歓喜雀躍するイラクの子供たち他6本
      【東京21日=齊藤力二朗】イラクの中部都市ラマーディーで18日午後、道路脇の爆弾の爆発により米軍車列が攻撃された。イラクの子供たちが爆発後現場に群がり爆発の破片を手にして「アッラーフ・アクバル(神は偉大なり)」と歓声を上げる。抵抗勢力が米軍に対して各地で展開する攻撃の模様を、バスラ・ネットが20日配信したビデオから7本紹介しよう。(2006/02/21)


    イラクが豪州産の小麦取引停止を決定 フセイン前政権へのリベート支払い疑惑で
      【アデレード16日=木村哲郎】イラク穀類審議会(IRAQI GRAINS BOARD)は13日、オーストラリア産小麦輸入に伴うリベート2億9千万豪ドル(約250億円)がフセイン前政権へとして支払われていた疑惑が決定的となったことから、オーストラリアで小麦の輸出独占権を持つオーストラリア小麦会社(AWB)と同国の取引の一時停止を決定した。オーストラリアは1999年から国連の「石油と食料交換プログラム」の下でイラクでの小麦市場を事実上独占していたが、これがイラク国内で小麦価格のインフレーションを起こしただけでなく、リベート金がテロ支援組織に流入されていた可能性もあるという。(2006/02/17)


    新たに見つかった「アブグレイブ拷問写真」の衝撃 性的虐待の全容伝える
      【東京17日=齋藤力二朗】オーストラリアのSBSテレビは15日、イラクのバグダッド近郊のアブグレイブ刑務所でのイラク人に対して行われた拷問、暴行を示す新たな写真や映像を公開した。SBSは「露骨すぎて放映できないものもあった」として一部の性的虐待の写真の放映を見送ったが、イラク関連の写真を公表しているサイト「アボルハシーブ・ネット」はSBSが放映を見送った写真を含め、約20枚の生々しい写真を掲載している。(2006/02/17)


    英軍兵士が投石のイラク人少年に暴行 ビデオ流出、英紙が公開
      【東京13日=齊藤力二朗】イラク駐留英軍の兵士たちが、2年前に投石したイラク人少年たちの性器を含む全身に42回も棍棒で殴る蹴るの暴行を加える映像を、英紙「ニューズ・オブ・ザ・ワールド」が入手、その画像を第一面などに掲載した。(2006/02/13)

    米軍の猛爆で廃墟と化したイラク西部の町カーイム バスラネットが写真配信
      【東京4日=齊藤力二朗】米軍の猛爆によって徹底的に破壊されたイラクの都市はファッルージャに限られない。西部のシリア国境沿いの町カーイムも2005年に、国際テロ組織アルカイダと関係があるとされるテロリスト、ザルカーウィなどシリア国境を越えてくる反乱勢力が立て篭もっているという理由で米軍による徹底的な空爆と地上砲撃を受け廃墟と化した。「『民主主義と自由』の戦闘場面」という表題で、4日にバスラ・ネットから送られてきたその傷跡を写した写真134枚を紹介しよう。(2006/02/04)


    増加する米軍内での性的暴力 トイレに行けず脱水症状死する女性兵士も
      【コングレス(米アリゾナ州)1日=マクレーン末子】米軍内での性的暴行は、ここ数年増加し、イラク従軍女性兵士も、常にその危険に晒されている。性的暴行を恐れるあまり、夜間トイレに行けず夕方から水分摂取を拒否、その結果脱水症状で死亡した兵士もいるという。ニューヨークで1月20〜22日に開かれた「ブッシュ政権が犯した人道に対する罪を問う国際委員会」での証言でその実態が明らかにされた。(2006/02/02)


    昨年のイラクでの米兵死者、前年とほぼ同数 年間通じても状況改善みられず
      【東京23日=河合敦】イラクにおける多国籍軍の死者数の詳細を調査している米サイト「イラク連合軍犠牲者」(IRAQ COALITION CASUALTY)によると、2005年1年間のイラクにおける米軍の死者数は846人に上り、04年の848人とほぼ同数で、年間を通じてもイラクにおける治安改善の兆候は年間を通じてもみられなかった。(2006/01/23)


  • 2006/01/15 
  • 2006/01/03 【ビデオ】イラク知事爆殺と、米諜報機関員の遺体取出し
  • 2005/12/31 【ビデオ】バグダードのアブー・グレイブ収容所総攻撃
  • 2005/12/24 政治的には占領軍が優勢
  • 2005/12/19 反戦組織がヒラリー議員に集中砲火


  • 米軍者列に投石するイラクの少年に「発砲できない」と嘆く米兵
     【東京17日=齊藤力二朗】イラク戦争関連のビデオ映像がネットに次々に流れ始めているが、17日にバスラ・ネットが紹介した3題を紹介しよう。そのひとつは、米軍者列に投石するイラクの子どもたちの姿と「子どもたちに発砲できない」と嘆く運転席の米兵の声を収録したものである。(2005/12/17)


  • 2005/12/10 拉致英米人らの所属団体はイラク占領軍の隠れ蓑?


  • 炎上する米軍戦車、激しい銃声…ネットにあふれるイラク抵抗戦争のビデオ映像
      【東京10日=齊藤力二朗】炎上する米軍戦車、激しい銃声、そして一瞬の静寂につづいて沸き起こる「アッラーフ・アクバル(神は偉大なり)」の歓声と民衆の喜びにあふれた笑顔の数々…。アラブ世界のネットには、欧米や日本の大手メディアが決して報じることがないイラクの抵抗戦争の生々しいビデオ映像が次々に流れている。10日にバスラ・ネットから送られてきた分を紹介しよう。(2005/12/10)


  • 2005/11/19 シリア、米国のイラク派兵要請拒否で経済制裁を覚悟


  • 民主党も間違ったという「居直りの論理」 責任ぼやかす新戦術
     米中央情報局(CIA)要員の氏名漏洩事件や、イラク戦争での戦死者が2000人突破などで支持率が急落していたブッシュ大統領が、退役軍人の日の11日演説し、野党民主党によるイラク開戦で国民をミスリードしたとの批判を無責任と一蹴、反撃に着手した。イラクやテロ戦争を全面に打ち出し、国民に「恐怖感」を植え付けることで、国民に支持を回復しようとの、従来のパターンの乗った戦術のようだ。しかし、この論法は、対イラク戦争が、一部の側近グループによる選択された戦争だったという批判をまったく無視したもので、国民からの支持が再び得られるか先行きは不透明だ。(ベリタ通信=有馬洋行)(2005/11/12)


    低額なイラク人犠牲者への賠償金 米軍規定では死亡で28万円
      【コングレス(米アリゾナ州)10日=マクレーン末子】イラク駐留米軍による軍事行動でイラク市民が犠牲となったり、家屋などが破壊された場合、米軍は賠償金を支払っている。しかし、命の代償としては、金額は極めて低いのが実情だ。現地の米軍の賠償金担当者も、満足の行く金額が払われていないことを認めているほどだ。(2005/11/11)


    イラク抵抗勢力が初の新聞を発行 バグダードなど各都市で配布
     【東京5日=齊藤力二朗】占領軍と傀儡政府による厳しい監視の目を潜り抜け、イラクで初の抵抗勢力の新聞「真実の声」が誕生した。1日付けのイラク・パトロールによると、「イラク解放国民戦線」の発行で、首都バグダードはじめ各都市で配布された。ムーサー・フセイニ編集長の「なぜ我々は憲法を拒むか」と題する論説や、同戦線の活動内容、殉教者の写真などを掲載している。(2005/11/05)


    自衛隊撤収、決断の時 迫り来る危険、膨大な経費…  「プレスウォッチング」の池田龍夫氏
     自衛隊のインド洋上とイラクへの派遣を可能にした、一連の時限立法が年末に期限切れとなる。延長の是非をめぐる議論が高まるなかで、ジャーナリストの池田龍夫氏は各紙の報道や防衛庁などのデータをもとに、「日本政府は米国の意向を重視してズルズルと自衛隊を駐留させる愚にピリオドを打つべき時期ではないか」と提言する。また、インド洋上の海上自衛隊がイラクに参戦する米空母に給油を行っているのはテロ対策特措法に違反する、との見解も紹介している。(ベリタ通信)(2005/11/05)


    サイパン出身兵2人がイラクで死亡 増える太平洋島しょ国・地域の犠牲者 異様に高い?死亡率
     【東京2日=広井孝明】サイパン島など北マリアナ諸島(米自治領)の日刊紙「マリアナ・バラエティ」によると、サイパン島出身で予備役から召集され、イラクに派遣されていたウィリジーン・リエト軍曹、ジェフ・デレンス陸軍特別要員の兵士2人が1日夜、イラクのバグダッド北部バラドでパトロール中、仕掛け爆弾によって死亡した。北マリアナ諸島出身の米兵士のイラクでの死者はこれで3人目。太平洋島しょ国・地域の犠牲者もイラクでは増え続けていおり、派遣兵士数は不明だが、人口比から計算すると死亡率は異様なほど高いとみられる。(2005/11/02)

    イラク連合軍死者数、10月は1日平均3.13人 今年2番目の多さ、治安状況さらに悪化
      【東京2日=河合敦】イラク連合軍の犠牲者を集計している米サイト「イラク連合軍犠牲者」によると、10月のイラク駐留連合軍の死者は97人に上った。10月の1日当たりの平均死者数は3.13人で、今年にはいってからは1月の4.10人に次ぐ最悪の数字となった。(2005/11/02)

  • 2005/11/01 米英軍がテロに関与と主張


  • イラク駐留米軍、住民を追い出し住宅占拠
     【東京31日=齊藤力二朗】米軍はイラク西部の各都市で住居や学校などに押し入り臨時の基地として使っている、として28日付のイラーキ・リーグが写真付きで次のように報じた。(2005/10/31)


  • 2005/10/30 ホテル爆破の犠牲者は全員警備会社の従業員


  • 危険なバグダッドで不動産が急騰 外国の思惑買いで資金流入 業者は命懸け
     自動車爆弾テロや誘拐、殺人などが相次ぐイラクの首都バグダッド。治安が安定するのかもはっきりしない情勢だが、バクダッドでは、意外なことに不動産市場がホットな状態で、価格も急上昇している。しかし、おおっぴらに商売をすると、襲撃の対象になり殺害される恐れがあるため、不動産エージェントは、派手な宣伝を控え、目立たないように行なっている。買い手は、外国人投資家などとみられ、治安が回復すれば、不動産が高騰するとの思惑買いのようだ。(ベリタ通信=エレナ吉村)(2005/10/29)


    「民主化」どころでないイラク 米兵死者2000人突破 出口なき泥沼化へ
      【東京28日=河合敦】イラク駐留連合軍の死者数などを分析している米団体「イラク連合軍犠牲者」によると、イラクにおける米兵の死者は28日までに2000人を突破、2006人となった。駐留連合軍の死者総数も2200人を超え、2205人となった。米軍は負傷者も1万5990人となり、1万6000人に迫ろうとしている。このうち8154人は「72時間以内に戦線復帰不能だった者」で、重傷者も相当数含まれているとみられる。(2005/10/28)


    米外交に破滅的な災禍 チエイニー・ラムズフェルド一派を批判
     イラク開戦など重要な米国の国防政策をめぐる意思決定が、“徒党”を組んだチェイニー副大統領とラムズフェルド国防長官一派にによって密かに下された――と、パウエル前国務長官の首席補佐官を務めたローレンス・ウィルカーソン氏がブッシュ政権の指導体制を痛烈に批判している。(ベリタ通信=有馬洋行)(2005/10/26)


  • 2005/10/22 サドル派議員がシーア派最高権威を痛罵、スンナ派との連立を構想


  • シーア派の聖都カルバラがアヘンの魔窟に  イラン人が麻薬持ち込みか
     第4代正統カリフ(イスラム国家での聖俗最高指導者)アリの息子、フセインが眠るシーア派の聖地、カルバラ。この町は今、麻薬蔓延に悩まされ、巷では「イラクのシチリア」などと呼ばれているという。アラビア語紙クドゥス・プレスのイヤード・ドレイミーとムシュターク・ハスナーウィ両記者今月7日に報じている。(東京=齋藤力二朗)(2005/10/21)


    反イラン派のアラウィ元首相が復権か 憲法通過後のイラクで
     【東京20日=齋藤力二朗】15日に行われたイラク憲法草案は、現在、集計中だが、承認されることはほぼ確実とみられる。承認後、イラクの政治体制はどうなるのだろうか。ロンドンで発行するアラビア語の有力紙「アルクドゥス・アルアラビー」は、反イラン派とされるアラウィ前首相が復権するとのアブドル・バーリー・アトワーン編集長の評論を18日付で掲載した。その要旨を紹介する。(2005/10/20)


    イラク民間人死者が最大で3万人突破 治安悪化で増える傾向に 英団体の開戦以来の集計
      【東京20日=河合敦】イラク戦争開戦以来、民間人の犠牲者数を集計している英市民団体「イラク・ボディ・カウント」によると、20日までの民間人の死者数は最大で3万人を超え、3万18人となった。最小の見積もりでは2万6661人。民間人犠牲者が2万人を超えたのは今年4月で、わずか半年でさらに1万人が死亡、死者数は増加傾向を強めている。(2005/10/20)


    国民の権利と自由の行方は? 誰も読まなかったイラク憲法草案 リバーベンド・ブログから
      戦火の中のバグダッドで、停電の合間をぬって書きつがれる24歳の女性の日記「リバーベンド・ブログ」は、イラクの「アンネ・フランク」と評する声もあるほどに世界中で多くの読者を獲得している。リバーベンドは15日に国民投票が行われたイラク憲法草案について、「みな命を長らえることに必死」で、ほとんどの人が読もうとさえしなかったと書いている。(TUP速報)(2005/10/18)

    憲法投票直前、イラク軍と警察が交戦し4人死傷 伊軍もサドル派と交戦
     【東京15日=齊藤力二朗】新憲法案の国民投票を15日に控えたイラクでは、その直前にも同国の指揮命令系統の乱れを象徴する交戦事件が相次いで発生した。著名な国際ジャーナリスト、ロバート・フィスクが英紙インディペンデントに、国土の大部分は混乱状態で、首都のグリーン・ゾーンから半マイル地点にまでイラク人武装勢力の支配下にあると書いたばかりだが、それを裏付けるような2件をバスラ・ネットとイラーキ・リーグが以下のように伝えた。(2005/10/15)


  • 2005/10/08 イラク駐留英軍が初めてシーア派を拘束


  • 「アフガンとイラク侵攻は神のお告げ」 米大統領発言にアラブ紙が一斉反発
     【東京8日=齊藤力二朗】ブッシュ米大統領が「アフガニスタンとイラクへの侵攻は神から命じられた」と述べた、という英国のBBC放送のスクープにアラブのメディアが敏感に反応している。問題の発言は、2003年6月にエジプトのシャルムエルシェイクでパレスチナ自治政府のアッバス首相(現議長)とシャース外相(現情報相)と会談した際に語ったとされる。アルクドゥス・アルアラビーの痛烈な論評を紹介しよう。(2005/10/08)


    アラブ連盟がイラク・スンナ派説得に始動 新憲法国民投票を前に急きょ決定
     【東京6日=齊藤力二朗】米国がイラクのイスラム教スンナ派アラブ人に憲法の受け入れを説得し、また、内戦を避けるためにアラブ連盟が同スンナ派アラブ人に対する任を担うことを奨励している。その中、アラブ連盟は同スンナ派の説得工作に乗り出すことを決め、ムーサー事務局長とイラク側との会見日程調整に向けた作業を開始する。(2005/10/06)


  • 2005/10/06 「イラクでの英兵殺害にイランが関与」
  • 2005/10/03 米海兵隊2人がイラク西部で人質に?


  • イラク駐留米軍が学校を占拠、人間の盾として学童を人質に ネット紙報道
     【東京24日=齊藤力二朗】緊張が続くイラク中部のマフラクで、駐留米軍が又もや子供を人間の盾として人質にしている、と22日付のバスラ・ネットが報じた。(2005/09/24)

  • 2005/09/20 イラク産原油をパイプラインでイスラエルに
  • 2005/09/20 爆発物所持の英国人2人を拘束


  • イラクでの米兵死者は1900人に 民間人犠牲者は最大2万8000以上
     【東京19日=河合敦】米兵など連合軍の死者数を集計している米サイト「イラク連合軍犠牲者」によると、イラク戦争開戦以来18日までに米兵死者総数は1900人に達した。連合軍全体の死者は2097人。(2005/09/19)


    イスラム系ネットメディアに苛立つ米国 イラク情報は「虚偽」と名指し非難
     【東京18日=齊藤力二朗】駐留米軍の厳重な報道管制をかいくぐって、イラクから欧米メディアでは伝えられない情報を次々にネット上で世界に発信するイスラム勢力の独立系メディアに対して、米国がいらだちをつのらせている。これらの情報は「虚偽」と決め付けているが、アラビア語サイト側はこれを、米国がネットメディアの影響力を無視できなくなった現われと自信を深めている。(2005/09/18)


  • 2005/09/18 イラクに内戦起こらない


  • イラクで幽霊「人道」NGOが乱立 善意の寄金や救援物資で金儲け
     【東京15日=齊藤力二朗】戦火のイラクでは、人道支援を旗印にしたNGO(非政府組織)が乱立している。その数は公式統計だけでも1500に上る。だがその多くは、占領下で塗炭の苦しみに喘ぐイラク人への同情を煽り、善意の寄付者をカモにして荒稼ぎする幽霊組織だ、と9日付のクドゥス・プレスが首都バグダッドから以下のような実情を伝えた。(2005/09/15)


    一兵士からベストセラー作家に イラク従軍の体験を綴る
     イラクに派遣された若い兵士が、自らの体験を綴った本が発売後ベストセラーになっている。内容は、戦争に派遣されるなど、夢にも思っていなかった若者が、現地で体験した驚き、悲しみ、怒りを表現している。米メディアからも引っ張りだこで、本人も一兵士から、一夜にして著名人の仲間入りしたことに驚いている。(ベリタ通信=有馬洋行)(2005/09/08)


  • 2005/09/03 イラク首相とサドルが密約説


  • シーハンさん、ワシントン向け反戦活動続行 大統領との面会実現せず
     【コングレス(米アリゾナ州)1日=マクレーン末子】テキサス・クロフォードにある私邸で休暇を過ごしていたブッシュ大統領は、米国南部を襲ったハリケーン・カトリーナの被害対策のため、休暇を早めに切り上げ、31日ワシントンに戻った。大統領の私邸近くで抗議の座り込みをしていた「戦士兵の母」シンデイ・シーハンさんと支援者たちも、同日ワシントンへと向かった。今後は25州で集会を開きながら反戦運動を広めていく。9月24日には大規模な集会をワシントンで開き、その後大統領がシーハンさんに会うまで、期限なしの座り込みをホワイトハウス前で行うという。(2005/09/02)


    米大統領の夏休みは長過ぎる? イラクで米兵士の戦死相次ぐ中
     ブッシュ米大統領が、米テキサス州クロフォードの私邸(牧場)で8月初めから5週間の長期夏休みに入っている。2001年に大統領に就任して以来、政権2期目のブッシュ氏は、今回の夏休みで、レーガン元大統領(1981〜89年)が8年間の在任中に作った休暇の記録を追い抜くといわれている。世界一多忙な政治家である米大統領が休暇を取ることは当然だが、今回の夏休みは、これまでの中でも国政、外交面で悪いニュースが相次ぐ中での長期休暇という。(ベリタ通信=江口惇)(2005/08/29)

    サドル派とバース党が反米で連携か 憲法起草難航のイラク
     【東京27日=齊藤力二朗】憲法の起草が難航するイラクでは26日、各地で憲法反対、イラク分割反対、占領軍のイラク撤退、公共サービスの改善などを叫ぶシーア派のデモが行われたが、その中で注目すべき新たな動きが出てきた。北部キルクークでは、反目しあっていた同派指導者ムクタグ・サドルとバース党の2大反米勢力が協調行動を示した。(2005/08/27)


    「軍最高司令官」に挑み続ける「戦死兵の母」 全国へ広がる支援の輪
     【コングレス(米アリゾナ州)25日=マクレーン末子】 ブッシュ大統領は、休暇を返上し22日から24日までの3日間、保守派の多いユタ州とアイダホ州を遊説、イラク戦争への支援を強く求めた。これに対し演説会場の外では、「イラク戦死兵の母」シンディー・シーハンさんの行動に共感、支援する退役軍人や軍人の家族らが反戦集会を開き、ブッシュ大統領を迎え撃った。(2005/08/26)


    イラク連合軍死者数、7月は「小休止」 1日平均1.87人と6月より低下
     イラクにおける占領軍兵士の犠牲者数を調査、発表している米サイト「イラク連合軍犠牲者」によると、今年7月の連合軍死者総数は58人で1日当たりの平均死者数は1.87人となり、6月の平均死者数2.77人を下回った。しかし、これまでも同死者数は、反米武装勢力、米軍双方の作戦行動などにより、周期的に月ごとの増減の波を繰り返し示しており、7月の平均死者数の低下も治安状況改善に結びつくものではなさそうだ。(河合敦)(2005/08/03)


    米領サモア兵またイラクで死亡 これで6人目
     【東京21日=稲元洋】ホノルル発20日のパシフィック・アイランド・レポートによると、イラクで米領サモア出身の兵士が17日に死亡した。イラクでの米領サモア出身兵の死者数はこれで6人目。人口7万人の南太平洋の島としては、イラクでの死者数の比率は異常に高いとみられ、サモア出身兵を取り巻くイラクでの状況に特別な事情がある可能性もありそうだ。(2005/07/21)

    イラク米軍、抵抗戦士の身内女性の拘束を容認
     【東京4日=齊藤力二朗】4日付のイスラム・メモによると、イラク駐留米軍が、抵抗勢力の戦士を自首させるために、戦士の母親か姉妹、娘を拘束できる法律が制定された。米軍が同様の目的のため、あるいは弾除けの盾として、抵抗分子の身内の女性を人質に捕ることはしばしば報じられてきたが、同紙はこの新法を「占領軍の退廃した精神状態を反映する重大な進展の一環」と評している。(2005/06/04)


  • 2004/02/11 


  • イラク駐留米兵28人が一時休暇後に「脱走」 自殺者14人、精神治療による帰国478人 
     【東京6日=河合敦】カタールのネットメディア「イスラム・オンライン」などによると、米軍はイラクに駐留する米兵に交代で2週間の休暇を与えて米国に一時帰国させているが、10月下旬までに一時帰国した1300人以上の兵士のうち、少なくとも28人が休暇を終えても軍に戻らず、米国内で「脱走」した。このほか、イラク駐留中に自殺した米兵は14人、精神科医の治療が必要と判断されて帰国した米兵は478人に上っているという。(2003/11/07)







    広告

    広告

    広告

    広告

    広告





    Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
    よくある質問お問い合わせ利用規約各種文書広告掲載記事配信会社概要