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Special

特集

捕鯨問題




豪州籍の航空機を使い、水産庁が捕鯨抗議船の位置を“スパイ”か 豪州国内からは批判の声
【豪アデレード7日=木村哲郎ティーグ】オーストラリアのエイジ紙は6日、南氷洋で行われている調査捕鯨に対し、日本側が偵察機を飛ばし環境保護団体シーシェパードの抗議船の位置を「スパイ」していた、と報じた。記事のソースはオーストラリアにあるため、日刊ベリタが日本側の意向を尋ねるべく水産庁に確認をしたところ、「ノー・コメント」であるという。(2010/01/07)


IWCの「交換条件」に日豪両国で反発 沿岸捕鯨再開提案の裏には豪州政府の関係者が関与か
【アデレード5日=木村哲郎ティーグ】国際捕鯨委員会(IWC)の作業部会が2日南氷洋で行われている日本の「調査捕鯨」を縮小する見返りとして、日本近海における「沿岸捕鯨」を認める議長提案を発表したことに対し、日豪両国から反発の声があがっている。(2009/02/05)


《森川純酪農学園大教授に聞く》 鯨食は本当に日本の伝統文化なのか 「資源」論の枠を超えた論議を
  水産庁は今月10日、捕鯨船団が11月中旬に南氷洋に向け日本から出港していたことを発表。捕鯨母船「日新丸」の離岸は11月17日、環境保護団体のグリーンピースが確認していたが、水産庁側はセキュリティー上の理由から公表をひかえていた。シーシェパードの抗議船「スティーブ・アーウィン号」も今月3日、オーストラリアのブリスベンから南氷洋へ向かっており、今夏も捕鯨シーズンが始まった。国際的な批判を大きく受けながらも捕鯨を続ける日本の真意は何なのか――。オーストラリアのメディアを通して「国民的な捕鯨文化が日本にはない」と述べている酪農学園大学環境システム学部の森川純教授に話をうかがった。(聞き手はアデレード=木村哲郎ティーグ)(2008/12/13)


グリーンピース・ジャパンが「鯨肉窃盗」批判で見解 「国策の暴走」には行動、「本質議論を」と反論 
  日刊ベリタに5月25日に掲載された環境保護団体グリーンピースによる「鯨肉窃盗」を批判したコラム(木村哲郎ティーグ記者執筆)に対し、グリーンピース・ジャパンは以下の見解を日刊ベリタに寄せた。見解は、西濃運輸からの鯨肉持ち出しは「窃盗罪を構成しないと考えている」としたうえで、米核実験場では抗議する市民による平和的な「不法侵入」が行われて逮捕者が繰り返し出ている例などをあげ、「暗黙の了解で進められる国策の暴走」を止めるために必要な行動があるとの論旨で一方的な批判に反論、「問題の本質が議論できる市民社会になっていくことに寄与できればよいと思う」と結んでいる。以下は、グリーンピース・ジャパンの佐藤潤一・海洋生態系問題担当部長による見解の全文。(ベリタ通信)(2008/05/31)

窃盗による告発は許されない グリーンピースによる鯨肉告発問題を考える
  日本の各メディアが報じている通り、調査捕鯨による副産物である鯨肉の乗組員による横領が環境保護団体グリーンピースにより明らかにされた。同団体が調査捕鯨を実施する共同船舶社のユニフォームを着ている関係者から入手した情報によると「家を建てるくらい」の量の横領もあったという。物的証拠が出てきている現在、乗組員による鯨肉の横領、つまり乗組員による鯨肉の窃盗があったことは、捕鯨関係者が隠すことのできない状況になっている。ただ問題は、グリーンピース側による鯨肉の入手方法だ。グリーンピースは西濃運輸が運んでいた鯨肉を配送所から窃盗し、それを物的証拠にあげた。つまり窃盗品を窃盗したのだ。(アデレード=木村哲郎ティーグ)(2008/05/25)

国際法廷での「捕鯨裁判」は回避の方向か 豪州、NZともに違法性証明は困難と判断
  【アデレード10日=木村哲郎ティーグ】8日付のジ・オーストラリアン紙は、南氷洋における日本の捕鯨活動は違法と主張してきたオーストラリア政府は、この問題を国際法廷へ持ち込むことは避ける見込み方向だと報じた。オーストラリアは今年1月、南氷洋で行われている日本による「調査捕鯨」の監視と違法性の証拠収集のため、税関の巡視船を派遣。違法性を立証し、オランダのハーグにある国際司法裁判所かドイツのハンブルグにある国際海洋法裁判所へ捕鯨活動の中止を訴える予定でいた。(2008/05/10)

日本が南氷洋で捕鯨を再開 日豪政府間での応酬も続く
  【アデレード1日=木村哲郎ティーグ】オーストラリア国内の各メディアの報道によると、オーストラリア政府の監視船オセアニック・バイキングが南氷洋で日本の捕鯨船団による捕鯨再開を確認したという。南氷洋での調査捕鯨は、環境保護団体グリーンピースとシーシェパードの抗議により、一時中断されていた。しかし両団体の抗議船は給油などを理由にオーストラリアに帰港。日本側が捕鯨再開に踏み切った模様だ。(2008/02/02)


捕鯨船追跡を再開と反捕鯨団体 派手な活動に懸念と疑問を示す専門家も
  【アデレード18日=木村哲郎ティーグ】南氷洋で日本の調査捕鯨船「第2勇新丸」に拘束されていた、米国の環境保護団体シーシェパードの活動家2人は18日、オーストラリア政府をつうじて同団体に引き渡された。シーシェパードは直ちに捕鯨船の追跡を再開すると発表、今後もメディアをつうじた活発な広報活動で反捕鯨の国際世論を高めていく方針だ。しかし、メディア専門家などからは、こうした作戦が冷静な捕鯨論争を難しくする懸念や活動にからむ資金への疑問も出ている。(2008/01/19)


水産庁は活動家解放の条件に反捕鯨活動停止を求める 豪州メディアの報道
  【アデレード17日=木村哲郎ティーグ】南氷洋で15日、日本の調査捕鯨船「第2勇新丸」に米国の環境保護団体シーシェパードの活動家2人が乗り込んだ事件について、日本での報道によると水産庁は現在、同船に拘束されて2人の身柄をシーシェパード側に引き渡す意向を伝えている。ただし、オーストラリアを含む英語圏の報道によると、日本側はその条件としてシーシェパードが今後反捕鯨活動を停止することを要求しているという。(2008/01/17)


日本の調査捕鯨を違法、中止求める 豪州連邦地裁が判断、実質効果はなしか
  【アデレード16日=木村哲郎ティーグ】オーストラリア連邦裁判所は15日、環境保護団体国際人道協会(HSI)による訴えから、日本の「調査捕鯨」が違法であるとの判決を下し、南氷洋のオーストラリア海域で行われる捕鯨活動の停止を命じた。被告である共同船舶は調査捕鯨の操業を担当しており、実質的に日本政府および日本鯨類研究所と一心同体。同社も「ほとんど100%が捕鯨関係の会社」と認めている。ただオーストラリアが一部の領土領海を主張している南緯60度以南は南極領域の持続的な平和利用を定めた南極条約によりいかなる国家にも属さないため、今回の判決による実質的な効果はゼロに等しいと考えられる。(2008/01/16)

あなたはオーストラリアを知っているのか ユーチューブ「白豪主義オーストラリアと反捕鯨」作者に問う
  南半球の夏は私にとり憂鬱な季節だ。日本はオーストラリアの南にある南氷洋に捕鯨船団を送り、それを調査捕鯨だと正当化し主張。オーストラリアは日本の捕鯨が実質的な商業捕鯨だと批判する。私は環境と人道の立場から日本の捕鯨を論理的に否定しているが、捕鯨問題には感情に流され私見を垂れ流す者が少なくなく、オーストラリア、日本の双方からお互いを罵る言葉を聞くことになる。世界的にここ数日注目を浴びているユーチューブの「白豪主義オーストラリアと反捕鯨」も例外ではなく、オーストラリアを強く感情的に批判している。そしてこの動画の作者はオーストラリアに対する知識が希薄であることから、いくつかの疑問点がある。(アデレード=木村哲郎ティーグ)(2008/01/15)

豪州の著名学者が日本のミンククジラ捕鯨を擁護 国内では波紋、感情的反発も
  官民を通じ捕鯨問題に積極的に関わっているオーストラリアだが、生物学者で地球温暖化にも取り組むティム・フラナリー、マコーリー大学非常勤教授がこのほど、日本の捕鯨は持続的な捕鯨であり、種の絶滅にはつながらないと、オーストラリア国内では異例となる日本の捕鯨を支持する発言を行った。フラナリー教授は昨年1月、年間最優秀オーストラリア人とも言える「オーストラリアン・オブ・ジ・イヤー」(顕著な業績をあげたオーストラリア人が毎年1名表彰される)を受賞している著名者であり、今回の発言はオーストラリア社会に多大な影響を及ぼしている。(アデレード=木村哲郎ティーグ)(2008/01/08)

豪メディアはザトウクジラの「調査」除外に一定評価 「さらに圧力を」とグリーンピース
  【アデレード27日=木村哲郎ティーグ】町村官房長官は12月21日、今年から南氷洋での「調査捕鯨」の対象に加わったザトウクジラ50頭を「当面の間」捕獲対象から除外すると発表した。同官房長官は「オーストラリアに特に配慮したということでは必ずしもなく、あくまでも国際捕鯨委員会(IWC)という国際的な機構の全体を考えて決めた」と記者会見で述べたが、オーストラリアの各メディアは、日本の捕鯨船団の監視を決定したオーストラリア政府からの強い姿勢が今回の決定に繋がったのでは、との見方を報じた。反捕鯨の民意の高いオーストラリアでは、政府やメディアが今回の日本側による決定を多少なりにも歓迎しているが、環境保護団体グリーンピースは、さらなる圧力を日本側にかける必要性を説いている。(2007/12/27)

  • 2007/12/22 豪政府が日本の調査捕鯨の監視を決定


  • 捕鯨反対で米下院議員76人が日本に経済制裁求める 大統領に嘆願書提出 
      【アデレード18日=木村哲郎ティーグ】環境保護団体の国際人道協会(HUMANE SOCIETY INTERNATIONAL)は先週末、同団体の提案により米国の下院議員76人が、南氷洋で「調査捕鯨」を続ける日本に対し経済制裁を加えるべきだとの嘆願書を大統領に提出したことを明らかにした。現行の米国の漁師保護法(FISHERMEN’S PROTECTIVE ACT)によると、国際的な自然保護や漁業協定に違反している国に経済制裁をくだすことができるという。(2007/12/18)


    APECサミット参加の安倍首相に捕鯨中止を要請 豪州の市民グループ
       【アデレード4日=木村哲郎ティーグ】オーストラリアのABCラジオによると、捕鯨プロテストのグループが当地時間の3日午前、調査捕鯨の即刻中止を求める安倍首相宛の書簡を在ブリズベン日本国総領事館に届けた。オーストラリアではシドニーで8日からAPECサミットが開幕し、日本からも安倍首相が来豪する。(2007/09/05)

    安倍首相の豪州国会での演説が中止 背後に見え隠れする捕鯨問題
      【アデレード15日=木村哲郎ティーグ】オーストラリアの各メディアは先週、以前から予定されていた安倍首相のオーストラリア国会での演説が中止になると報じた。当初の予定では、9月に行われるシドニーでのAPEC首脳会議の直後に、首都キャンベラに移動する手はずが整えられていた。日本語でも伝えられたニュースだが、オーストラリア国内の報道や日本での英語報道によると、裏には捕鯨問題が見え隠れするという。(2007/08/16)


    【コラム】捕鯨論争は日豪ともに冷静に行うべき メディアの報道では日本側に偏り
     多くのオーストラリア人が日本の捕鯨活動を批判、感情的にさえなっているように見える。日本側も、特に水産庁の関係者などにオーストラリア側への感情的な反発を感じることが少なくない。5月31日に米アラスカで終了した国際捕鯨委員会(IWC)の年次総会も例外ではなかった。反捕鯨派・捕鯨派の双方から感情的なコメントが出された。この状況に私は、オーストラリアのキャンベラ・タイムズ紙とアドバタイザー紙の両紙に6月5日、捕鯨論争は冷静に対応すべきだとの趣旨を書いた。記事の要約は以下の通りだ。(アデレード=木村哲郎ティーグ)(2007/06/22)

  • 2007/06/07 IWC年次総会閉幕


  • IWC年次総会で反捕鯨派、再逆転か 日本の「票買い」不発へ
     【アデレード29日=木村哲郎ティーグ】国際捕鯨委員会(IWC)の2007年の年次総会が日本時間の29日未明から米国・アンカレッジで始まった。昨年の年次総会では商業捕鯨の一時禁止の是非に関する宣言の採決で33対32の1票差で24年ぶりに捕鯨支持国が不支持国を数で上回った。だが、今総会直前の調査によると、36対32で反捕鯨派優勢とされており、再逆転の公算が強まっている。(2007/05/29)

    「グリーンピース船の日本入港禁止を」 全日本海員組合が麻生外相に要望書 「テロ団体」と批判
      【アデレード27日=木村哲郎ティーグ】グリーンピースの抗議船「エスプランザ」(船籍オランダ)が4月6日、日本の横浜港に着岸したが、これに対し全日本海員組合(JSU、日本人組合員3万人)が同船の入港前の3月15日に、麻生外相あてに同船の日本入国を禁止することを求める要望書を提出していたことが日刊ベリタの調べで27日までに分かった。日本の水産業界紙「みなと新聞」などによると、同組合はエスプランザ入港に反対する理由として、南氷洋で過激な行動で知られる環境保護団体シーシェパードとグリーンピースが連携した点をあげている。(2007/04/27)

    グリーンピース抗議船着岸できず 全日本海員組合の誤解解きたいと指摘
      【アデレード2日=木村哲郎ティーグ】南氷洋で日本の「調査捕鯨」へ対する抗議を終えた環境保護団体グリーンピースの捕鯨抗議船エスプランザが1日、横浜港へ入港した。現在、埠頭の使用許可申請が済んでいないため着岸はしていない。(2007/04/03)

  • 2007/03/01 水産庁が捕鯨船帰国を発表
  • 2007/02/26 グリーンピースは日新丸は帰国の途へと発表


  • 日新丸、自力航行目指し修復作業中 火災起こした捕鯨船
     【アデレード21日=木村哲郎ティーグ】南氷洋で2月15日に火災を起こした捕鯨母船日新丸は、完全鎮火に伴い、自力航行に向け復旧作業が進められている。水産庁遠洋課捕鯨班の諸貫秀樹課長補佐によると、現在、被害状況を点検しており、復旧作業が終わり次第、「調査捕鯨」続行についての判断を下す予定。(2007/02/21)

    グリーンピースが日新丸に曳航申し出 火災の煙は確認せず
      【アデレード17日=木村哲郎ティーグ】環境保護団体グリーンピースは17日、抗議船エスプランザが現地時間の同日午前5時ごろニュージーランド南の南氷洋で、火災の起きた日本の捕鯨母船日新丸を肉眼で確認したと発表した。現在日新丸は、調査船団の補給船オリエンタル・ブルーバード号(パナマ籍)と、もう1隻の捕鯨船(勇新丸もしくは第二勇新丸)に挟まれた状態で碇泊しており、日新丸から火災の煙などは確認できなかったという。(2007/02/17)

  • 2007/02/17 完全鎮火はしていないと水産庁
  • 2007/02/16 具体的成果なかったIWC非公式会合
  • 2007/02/15 捕鯨船で火災1人が行方不明


  • 日本の目視船、シーシェパードの「攻撃」で救難信号 南氷洋調査捕鯨
     【アデレード13日=木村哲郎ティーグ】南氷洋での日本の「調査捕鯨」抗議のため、環境保護団体のグリーンピースとシーシェパードがそれぞれ抗議船を捕鯨海域に送っている中、捕鯨船団から離れて活動中の目視専門船海幸丸が現地時間の12日午後、シーシェパードから「攻撃」を受け救難信号を発信した。ニュージーランド・レスキュー・コーディネーション・センターはけが人などは未確認という。日本では「双方にけが人はいないもよう」と報道されており、救難活動は行われていない。(2007/02/13)

    IWCの「正常化」に向け日本が非公式会合 反捕鯨国はボイコット
      【アデレード11日=木村哲郎ティーグ】国際捕鯨委員会(IWC)の正常化をめざす非公式会合が今月13日から15日まで東京で開催される。現在のIWCは英語圏国家を中心とする反捕鯨派と日本を中心とする捕鯨派とに分裂しており、国際捕鯨取締条約(ICRW)に基づき、鯨類資源管理機関としてのIWCの機能を回復させるための方策等についてIWCの枠外で議論するのが目的とされる。日本はIWCに加盟する72カ国すべてを招待したが、オーストラリアを始めとする26の反捕鯨国は「捕鯨を促進させる会合」だとしボイコットを表明している。(2007/02/11)


    日本の捕鯨船員2人負傷の報道を否定 抗議の環境保護団体
      【アデレード10日=木村哲郎ティーグ】南氷洋で「調査捕鯨」を続ける日本の捕鯨船団への抗議行為に向かっていた環境保護団体シーシェパードは現地時間の9日午前、捕鯨船団と接触し、抗議活動の一環として酪酸と思われる液体を投げつけた。そのさい、甲板にいた乗組員2人が軽傷したとの日本での報道について、シーシェパードのポール・ワトソン代表は10日、「日本側の主張は偽りであり、悪意のある冷酷なクジラ殺しを行う彼等が公衆の共感を得るための情報操作だ」と語った。(2007/02/10)


    日本の捕鯨会社に資料提出を要請 豪州連邦裁が環境団体の要求認める
      【アデレード3日=木村哲郎ティーグ】南氷洋における日本の「調査捕鯨」の中止を求めている環境保護団体、国際人道協会(Humane Society International)は2日、捕鯨船を所有する日本の共同船舶に捕鯨に関する資料をオーストラリア連邦裁判所に提出するよう要求、連邦裁はこれを認めた。資料要請の書簡は同裁判所を通じ4月1日までに共同船舶側に送られ、同社は3カ月以内に返答することになる。文書を提出すれば、今年後半に始まる予定の本格的な審理に共同船舶側の出席が求められることもありえる。(2007/02/04)


    豪州と日本、捕鯨問題報道の落差の理由は? オーストラリア紙寄稿記事への反響を紹介
      捕鯨関連の報道が大手メディアでほとんど皆無である日本と違い、オーストラリアでは毎年夏になると、風物詩のように日本の南氷洋での「調査捕鯨」が新聞やテレビのニュースとなる。1月16日、オーストラリア紙エイジに捕鯨関連の記事を筆者が寄稿したところ、オーストラリア国内からさまざまな反響が届いた。記事の内容と反響を抜粋して紹介する。(アデレード=木村哲郎ティーグ)(2007/01/31)

    日本の捕鯨船団の位置情報に賞金 環境保護団体シーシェパード
      【アデレード29日=木村哲郎ティーグ】南氷洋で行われている日本の「調査捕鯨」に抗議するため、環境保護団体シーシェパードの抗議船が、先月終わりにオーストラリアのホバート港を出港したが、南氷洋に入った今月中旬以降、捕鯨船団の正確な位置をつかめないでいる。このため同団体は、日本の捕鯨船団の現在位置に関する情報提供を求め、捕鯨船団を発見した場合には、賞金2万5000米ドル(約304万円)を支払うとしている。(2007/01/29)

    日本船団の「調査捕鯨」にグリーンピースの抗議船が出航 南氷洋のロス海へ
      【アデレード27日=木村哲郎ティーグ】日本が南氷洋で続ける「調査捕鯨」に抗議するため、環境保護団体グリーンピースの抗議船エスぺランザが26日、ニュージーランドのオークランドを出港した。抗議船には38人の活動家たちが乗船。グリーンピースやオーストラリア、ニュージーランド両国の政府が主張する「意義のない捕鯨」へのプロテストを、3月までの日程で続ける予定だ。(2007/01/27)


    日本の捕鯨船団の環境団体対策は「攻撃行為」 豪政府が禁止を要請
     【アデレード17日=木村哲郎ティーグ】オーストラリア連邦政府は16日、日本の捕鯨船団が環境保護団体の抗議船やゴムボートに向けて放水するウォーター・キャノンの使用を危険と判断、日本側に使用禁止を要請することを明らかにした。(2007/01/17)

    日本の南氷洋「調査捕鯨」で紛争勃発へ 環境団体の抗議船29日豪州を出航 水産庁は「テロ」と非難 
     【アデレード27日=木村哲郎ティーグ】26日夜半のオーストラリアABC放送によると、現在、オーストラリア・タスマニア州ホバート港に寄港している環境保護団体シーシェパードの抗議船は、南氷洋で行われている日本の「調査捕鯨」に抗議するため29日に出航する。放送では、水産庁遠洋課の森下丈二捕鯨班長の「日本の『調査捕鯨』は合法で、シーシェパードのやり方は『テロ』だ」とのコメントが紹介された。南氷洋では今年1月、日本の捕鯨船団と環境保護団体グリーンピースとの間で、衝突事故などが相次いでおり、今夏も同じような「捕鯨紛争」が勃発しそうな情勢だ。(2006/12/27)

    アイスランドが商業捕鯨再開を決定 日本は支持、豪州は遺憾を表明
      【アデレード21日=木村哲郎】日本と同様に捕鯨国であるアイスランドは今週初め、商業捕鯨の再開を発表した。今年6月の国際捕鯨委員会(IWC)の年次総会で24年ぶりに捕鯨国が過半数に達したことから、同国政府は「IWCの過半数は継続的な捕鯨の再開を望むことで一致している」との声明文を出した。アイスランドは1982年に採決された商業捕鯨モラトリアムを留保しており、捕鯨再開への制約はない。北大西洋でのクジラの数が十分回復した判断し、来年8月までにミンククジラ30頭と、ナガスクジラ9頭を捕獲するという。(2006/10/21)


    日本のミナミマグロ密漁を豪州漁業当局者が暴露 独立パネルの調査結果が明らかに
      【アデレード16日=木村哲郎】先月行われたミナミマグロ保存委員会(CCSBT)の拡大委員会特別会合で調査結果の発表が10月に先送りされた日本の「ミナミマグロ密漁疑惑」をめぐり、オーストラリアの各メディアはこのほど、日本が年間1万2千トンから2万トンを過去20年にわたって捕獲してきたとするオーストラリア漁業管理局のリチャード・マクロゴリン代表の独立調査結果を報じた。ちなみに、日本のミナミマグロの国際漁獲割当量は6065トンとされている。(2006/08/17)

    「捕鯨国の言いなりにはならない」 豪環境相、対決姿勢をあらためて鮮明に
      【アデレード1日=木村哲郎】オーストラリアのイアン・キャンベル環境相は、国際捕鯨委員会(IWC)の年次総会で商業捕鯨を支持する国が反対する国を上回った結果を受け、6月23日付けの豪紙アドバタイザーに「捕鯨国のいいなりにはならない」との趣旨の捕鯨批判を寄稿した。今後、反捕鯨国は一層、結束を強めるべきだと訴え、日本、ノルウェーなどを中心とした捕鯨国との対決姿勢をあらためて鮮明にしている。以下はその要旨。(2006/07/01)

    IWCで捕鯨支持の宣言を採択 再開の道のりは遠く
    【アデレード23日=木村哲郎】カリブ海のセントクリストファー・ネビスで開催されていた国際捕鯨委員会(IWC)の年次総会で、24年ぶりに日本を始めとする捕鯨支持派が過半数を獲得した。しかし商業捕鯨再開には加盟国の4分の3の同意が必要なため、「大きな前進」(日本代表団)とはいえ、再開の道のりは不透明なままだ。(2006/06/23)

  • 2006/06/09 「日本とは法廷で争べきだ」と豪州ホエールウオッチング関係者


  • 捕鯨賛成国が過半数占める可能性も 今年のIWC総会、豪環境相が日本などの「勧誘」批判 
      【アデレード23日=木村哲郎】オーストラリアのイアン・キャンベル環境相は、捕鯨国の日本やノルウェーが来月に開催される国際捕鯨委員会(IWC)の年次会議に向け、途上国に対する「勧誘」を積極的に行っていることを批判したうえで、「われわれは全力を尽くして過半数を守るだけだが、それも難しいかもしれない」と述べた。出演した国営放送ABCのラジオ番組の中で明らかにした。(2006/05/23)

    ニッスイが「鯨大和煮」の生産中止 グリーンピースの抗議が「圧力」か 捕鯨行う船舶会社株も譲渡
     【アデレード14日=木村哲郎】鯨肉に関わっている企業として環境保護団体グリーンピースにより不買運動の対象に挙げられていた日本の大手水産会社「ニッスイ」(本社・東京)がこのほど、缶詰の「鯨大和煮」の生産を中止した。グリーンピースの呼び掛けで同社に世界各地から抗議メールなどが殺到したことなどが背景とみられる。また同社は、日本鯨類研究所が行っている調査捕鯨の現場業務を請け負っている「共同船舶」の株を約3分の1保持しているが、これも公益的団体に譲渡することを決めた。(2006/04/14)

    鯨肉取引でニッスイに抗議殺到 グリーンピースが不買運動
      【アデレード7日=木村哲郎】環境保護団体グリーンピースによると、日本の大手水産会社「ニッスイ」(本社・東京)の関連会社である米国のゴートンズ社とニュージーランドのシーロード社の両社が、鯨肉の取引中止を決定した。グリーンピースのは今年1月、鯨肉取引に関わる企業の不買運動を開始、オーストラリア国内だけで4万人を超える賛同者が署名をしており、両社の対応はその結果とみられる。1月のキャンペーン開始から取引中止決定までの間に1万4千通の抗議メールがシーロード社に届き、「本社」であるニッスイには世界中から10万件を超える抗議が寄せられているという。(2006/04/08)

    鯨を本当に殺す必要性はあるのか  日本の「調査」への募る疑問
      捕鯨反対の先鋒に立つオーストラリアでは、環境遺産省南極局のニコラス・ゲールズ主任研究員らが日本の「調査捕鯨」について「鯨を殺す必要がない」と批判している。鯨を殺すことなく同じデータを集められるのならば、なぜ日本はそれを実行しないのか。(アデレード=木村哲郎)(2006/03/10)

    「日本の収拾データは無意味」 豪専門家が調査捕鯨をあらためて批判
      捕鯨反対の急先鋒に立つオーストラリアで、同国環境遺産省南極局のニコラス・ゲールズ主任研究員は日刊ベリタとのインタビューに応じ、「日本の『調査捕鯨』は規模のわりに十分な調査結果を発表していない」と日本の調査捕鯨体制を批判。「鯨のデータは殺さずに集めることができる」と強調した。オーストラリアはなぜ捕鯨に反対するのか。ゲールズ主任の主張の要旨を以下に紹介する。(聞き手はアデレード・木村哲郎)(2006/03/09)

  • 2006/01/21 グリーンピース、捕鯨抗議の次は鯨関連企業の不買運動


  • 今度は捕鯨船のモリが環境団体の抗議船にニアミス? 日本側は否定
      【アデレード19日=木村哲郎】オーストラリアのメディアの報道によると、南氷洋で調査捕鯨を行っている日本の第2勇新丸が放ったモリが14日、同調査を「商用捕鯨」だとして抗議行動を続けている環境保護団体グリーンピースのゴムボートをかすめた。8日には調査母船と抗議船が衝突する事故が起きているが、この事故と同様、今回も水産庁側とグリーンピース側の見解は異なっている。(2006/01/19)

    日本の調査捕鯨船と環境団体の抗議船が衝突 原因めぐり対立
      【アデレード15日=木村哲郎】南氷洋で調査捕鯨を続ける日本の調査母船日新丸と捕鯨反対を叫ぶ環境団体グリーンピースのアークティック・サンライズ号が8日、オーストラリア沖の南氷洋で衝突した。負傷者はなかったが、グリーンピースの抗議船の船首とマストが損傷した。事故の原因をめぐって両者の主張は対立している。捕鯨を「科学調査」と主張する日本政府と、「商用捕鯨」だと批判する環境保護団体の対立もあらためて浮き彫りになった。(2006/01/15)

  • 2005/09/26 ソロモン諸島が日本の安保理常任理事国入り支持


  • 「日本の援助に目がくらんだ」 商業捕鯨再開めぐり 豪州とナウルが舌戦 
     【クアラルンプール29日=和田等】南太平洋に浮かぶ小国のナウル共和国が6月下旬に韓国のウルサンで開催された国際捕鯨委員会(IWC)の総会に突然参加し、日本の商業捕鯨の再開に賛成票を投じたのは、日本の援助に目がくらんだからだ、とオーストラリアのイアン・キャンベル環境相がナウルを手厳しく批判した。 これに対してナウルのマーレーン・モーゼス国連大使は28日、「ナウル政府が日本の商業捕鯨再開に賛成票を投じたのは、慎重な考慮を経た上で行なった決定だ」と反論した。(2005/06/29)


  • 2005/06/23 「世界は捕鯨に反対」と豪州のメディアが日本批判


  • 捕鯨賛成と反対は「数票差」 豪が危機感強め工作活発化
     【東京11日=高瀬宏】英BBC放送は9日、韓国の蔚山で20日から開かれる国際捕鯨委員会(IWC)総会においては、商業捕鯨再開を支持する国と反対する国が「数票差」で拮抗している状況だと報じた。捕鯨反対派の主要国の一つオーストラリアのキャンベル環境相の話として伝えた。(2005/06/11)







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