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記者天木直人中東 すべてはパレスチナ問題に起因 「最悪のシナリオ」避けられるか 元レバノン大使・天木直人 7月12日から始まったイスラエルのレバノン攻撃を、私は強い驚きと悲しみと怒りで見守っている。見守る以外に今の私に何が出来るというのか。驚きとは、ヒズボラがイスラエル兵を襲撃し拉致したというだけで、イスラエルがレバノンへの攻撃をここまで激化させるとは想像できなかったからだ。私がレバノンに勤務していた2001年2月から2003年8月の間にも、幾度となくヒズボラのイスラエル攻撃がありイスラエル兵が拉致された事があったが、散発的な攻撃の応酬の後に必ず事態は沈静化した。政治的な交渉の末にレバノン人とイスラエル人の捕虜の交換が行われ決してそれが全面戦争に繋がることはなかった。ゲームの範囲内の駆け引きであるとさえ言われていた。それが今回はまったく違った展開を見せている。(天木直人)(2006/07/25)
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