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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2003年02月25日18時30分掲載
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ナウル大統領がSOS声明 財政破たん、病人搬送もできず
【東京25日=広井孝明】政府が事実上破たんし、国際電話回線もとぎれ、外部世界から孤立したと懸念されている中部太平洋のナウルのベルナルド・ドウィヨゴ大統領が、各国に緊急支援を求める声明を送っていたことが分かった。ラジオ・ニュージーランドが24日報じた。
同ラジオによると、声明は1月31日付となっているが、電話回線が不通になっているためか、声明が外部世界に到着したのは先週末だった。声明で大統領は、ナウルは「危機的な状況にある」と国際社会の支援を要請。ナウルでは財政破たんのため昨年始めから公務員への給与を払うことができず、病人をオーストラリアなど海外に搬送することもできないと窮状を訴えている。
政府にあらゆる執行予算がないだけでなく、米国やオーストラリアにあった同国政府の海外資産も米民間会社に差し押さえられ、どうすることもできない状態にあるという。
AFPによると、ナウルと国外とは今年1月初めまで1本だけ国際電話がつながっていたが、ナウルの電話システム全体が故障し、現在はそれもつながらくなっている。このためナウルは「消息不明」の状態が続いている。
大統領声明は、国が購入したボーイング737旅客機代金の支払いをめぐって、台湾が資金援助をしてくれたことに感謝を示しながら「さらなる資金援助」を求めている。ナウルから飛行機で海外へ出る手段も失っている可能性もありそうだ。
ナウルは10年前まで、一人当たりの国民所得が5000ドル近くあり、南太平洋の島嶼国家の中では最も豊かな国だったが、現在は「外貨獲得の柱」だったリン鉱石の枯渇などによって、国家財政、国民生活ともに破綻状態にある。
1月18日にナウルでは、議会がハリス前大統領の不信任を決議、大統領経験者のドウィヨゴ氏が新大統領に返り咲いたが、ハリス氏がこれを認めず、両者が「大統領」と主張、議会も開かれない異常が続いていた。
諸外国の駐ナウル外交使節団は在ニュージーランドまたはフィジー大使館が兼任しており、ナウルには誰もいない。これら外交団にによれば、今年1月までは電話による連絡が可能だった。この時は現職のハリス大統領がベルナルド・ドウィヨゴ元大統領から不信任動議を突きつけられ、ドウィヨゴ氏が勝利したが、国会(18議席)の議長が辞任したため国会開会が不可能になり、予算案も通せなくなっていた。その翌日に電話が通じなくなったという。消息筋によると、大統領公邸は焼け落ちたとの情報がある。ハリス、ドウィヨゴ両氏とも重い病気にかかっており、人工透析を必要としていたという。
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